内山 睦
Mutsumi Uchiyama

2005年度 神山アーティスト・イン・レジデンス招聘作家
2005/9/16ー2005/12/8 神山町滞在

神奈川県生まれ。1982年より86年まで矢嶋美枝子氏に師事。その後、東京を中心に個展、グループ展を開催。神山町では紙の平面作品制作に加え、人と場所とのコラボレーションの一つとして「旗プロジェクト」で参加者と共同作業を行った。彼女は美術とは何も特別な物ではなく、誰もが参加できることから始めていける事であり、小さなことの積み重ねがやがて大きな力(作品)に繋がっていくという事を伝えたいと考えている。KAIRでは旧下分保育所をアトリエおよび展示場として使った。

保育園児と共に「旗プロジェクト」制作風景。

Artist Statement
“旗プロジェクト”

landscape-kamiyama-(風景-神山-)

内山睦 「landscape-kamiyama-(風景-神山)」 珪藻土、紙粘土、オイルスティック、柿渋、色鉛筆、阿波和紙 198×215 cm
 

landscape-kamiyama-(風景-神山-)
内山睦 Mutsumi Uchiyama

土、風、木々、空気、山々。
神山で感じた全てを
画面にぶつけてみる。
ここに来て初めて
珪藻土と紙粘土を
紙に擦り込んでみた。
表情が変化し、
動き出していった。


 

豊かな土と地層をイメージした美しい紙の作品『風景‐カミヤマ』を手がける一方、内山は地域の人々を招いて『旗プロジェクト』のワークショップを行った。 「旗」「旗を立てる」という誰でも知っている日常的な物と行動が、これほどまでに見事な想像力をもたらすものだと知って新鮮な驚きがあった。他者の想像性 を引き出せる内山の懐の暖かさとアーティストとしての寛容なまなざしに瞠目。これまで神山のアーティスト・イン・レジデンスと接触のなかった子供や住人た ちも、愉快なコラボレーションを通して、レジデンスの意味を発見したに違いない。

(武蔵野美術大学教授 岡部あおみ)

 


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#内山睦 #下分アトリエ #下分アトリエ(神山日記帳)