オスカー・ロヴェラス

1999年度 神山アーティスト・イン・レジデンス招聘作家
1999/10/5 – 2000/11/17 神山町滞在

Oscar Lloveras “Water, Sky” 1999

1960年アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれる。14歳で芸術の道を志し、アルゼンチン国立高等美術学校に学ぶ。パリ大学で彫刻を学び、その後、大学院で宗教学を研究する。パリ大学在学中から、日本の文化、特に美術や宗教に興味を持ち、最初の来日で絵画の技法や日本語を学び、二度目の来日では、京都 の修学院離宮で二ヶ月間滞在し、神道や仏教、書道などを学ぶ。
木、金属、ガラス、植物などの様々な素材や技法の研究を行い、芸術、宗教、哲学をベースにした新しい芸術への試みに挑戦している。近年は、新しい素材として紙に興味を持ち、紙、枝、紐、葉などを材料としたランドアートに独自の作風を展開している。

Oscar Lloveras 1999

作品製作にあたっては、神山の色彩と空間を基本的なモチーフとしている。また現在の神山町が五村の合併により成立したことから、密教でいう五大元素「地、 水、火、風、空」をテーマとした作品となっている。これらの作品は、三角形に編んだシュロ縄に阿波和紙伝統産業会館から提供された和紙を貼り、神山の水、 空をイメージした色彩で彩られている。縦7m、横12mの巨大な作品は、神山の自然の中に展示されることにより、自然とより一体化したものとなる。

Oscar Lloveras “Water, Sky” 1999