ポール・コスグローブ
Paul Cosgrove

1999年度 神山アーティスト・イン・レジデンス招聘作家
1999/10/5 – 2000/11/17 神山町滞在

Paul Cosgrove 1999

1961年スコットランドのグラスゴーに生まれる。グラスゴー美術大学大学院を修了。1993年、グラスゴー美術大学版画家講師、1997年同大学彫刻家 講師となり、翌年より彫刻科主任代理を務める。この間、アメリカのオハイオ州トレド美術大学、ジョージア州立大学などに招かれ、アトランタ・アート・フェ スティバルでは、電波やEメールではなく、鳩が運ぶメールでコミュニケーションをはかるという『鳩の塔』というパブリックアートを制作し、高い評価を受け ている。
コンピューターを使った最新の技術とアートの結びつきをベースに、自然と文化の共存をテーマにした彫刻を制作している。ランドマーク、神社、仏閣、記念 碑、ご神体など、それぞれの土地に有る特徴のある建造物を観察研究し、それらの建造物と自然を融合させた、独自の世界を創造している。

Paul Cosgrove 1999

地元の自然や構造物などを調査して、作品の構想を練るのがこの作家の特徴であるが、今回神山を象徴する構造物として「悲願時常夜灯」が、自然として日本の 滝百選の一つ「雨乞の滝」が素材として選ばれている。清明な明かりのともった寺院と清らかに流れ落ちる滝の美しさの融合。東洋文化と西洋文化との融合を目 指して、初めての地である日本で自然と文化とのコミュニケーション探る新しい挑戦としての第一作と言える。

Paul Cosgrove “Waterfall House” 1999