ソフィー・ネジック
Sophie Knezic

2001年度 神山アーティスト・イン・レジデンス招聘作家
2001/10/1 – 2001/11/12 神山町滞在

1969年、オーストラリア生まれ。ビクトリア美術大学院修士課程修了。自然界の諸側面を探索して芸術活動を展開。特に植物や昆虫等の有機的物体にみられ るパターンにみせられ、その美を大きな紙を使って表現するビジュアルアーティストとして活躍。神山の地域文化の襖と人形浄瑠璃に興味を持っている。また、 和紙の風合いに関心を持ち、KAIRでは、シルクと和紙を素材に使った半透明のスクリーン『Wishing Fields』を制作した。

Sophie Knezic 2001

「繊細」というのは月並み。
たぶん、それも本当。静かな吐息は、不思議な生き物を、山の彼方に連れ去った。
かも、知れないね。
夕陽になびく、柔らかで、軽やかな、透明の二枚のヴェールを見た人たち。
天女の羽衣もかくや、と。
森の奥の精が、南の島からやってきた、痩せて細い体の女性に乗り移ったか。
エロチックな水が見える。
水紋は私たちの身体の中にある。
私の一生は、宇宙の模様の一筋になる。
いずれ皆、絶えて風になるまで。
(武蔵野美術大学芸術文化学科教授:新見隆)

Sophie Knezic “Wishing Field” 2001