鮎喰川すまい塾 第2回は「その場所らしさを、あらたにどうつくるのか?」についてお話いただきました

住まい2016年11月12日

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投稿者:高田 友美

来年春から入居募集を開始する大埜地の集合住宅の
計画に合わせて始めた勉強会シリーズ「鮎喰川すまい塾」。
その2回目を10月21日に改善センターにて開催しました。

鮎喰川すまい塾は、今回の集合住宅づくりに関心を持った人たちが
ともに学び、これからの神山での暮らしを育くんでいく
プラットフォームにできたら、という思いで企画しています。

第2回のテーマは、大埜地(おのじ)の集合住宅の設計に携わる
ランドスケープデザイナーの田瀬理夫さんをお招きして、
「地域のものでつくる、あたらしい暮らし」について伺いました。

今回もたくさんの方にご参加いただき、昼の部も夜の部も
部屋がいっぱいになるくらいの賑わい。皆さんが
関心をもって集まってくれるのが、とても嬉しいです。
(お子さま連れの参加も大歓迎。昼の部では、トップ画像のように
真剣に話を聞く大人たちの横で、楽しそうな子どもたちの姿も)

panolama
photo by Masataka Namazu

田瀬さんの話を聞いて、私がとくに印象的だったのが、
大埜地の一画に集合住宅をつくるのに、神山町全体や
鮎喰川から海までの広い視点で考えていること。

川沿いに計画している集合住宅の周りにぐるっと、
近くの集落の方々が散策したり、小中学生の通学にも
使えるような遊歩道を整備していこう、と提案していただいたり。
「鮎喰川」の名のとおり鮎が遡上してくる川にしたい、と
上流の山の手入れや、下流の川底・魚道の整備もできたら、
と気にかけていらっしゃる、とのことでした。

「敷地の中だけで考えない」「場所性xひとの営み=景観」
などのキーワードにハッとした人も多かったようです。

地元で生まれ育った参加者の方からも、
「長く神山に住んでいますが、いろんな方向から見た
神山の地形・考え方を知ることができ、
楽しい時間を過ごさせていただきました」
との声をいただきました!

鮎喰川すまい塾では、一方的に話を聞くだけではなく、
話を聞きながら感じたことを、参加者同士で話してみて、
多様な視点を交換する時間も大切にしています。
初めて居合わせた人同士の組み合わせもありましたが、
皆さん、いろんな話で盛り上がっていたようです。

share
photo by Masataka Namazu

フィードバックシートにも、さまざまな感想を
真剣に書き込んでくれました。

feedback
photo by Masataka Namazu

でも今回の田瀬さんのレクチャーを楽しんでいたのは、誰よりも
聞き手の西村さんだったのではないでしょうか。
質問しているときの、この楽しそうな顔!!!

session
photo by Masataka Namazu

この集合住宅の考え方やつくり方がきっかけで、
現在の神山の風景を活かしつつ、個々の家や他のエリアの風景も
よりよい形で、将来世代につながっていけたらいいな、と思います。

― ― ― ― ―

最後にちょっと宣伝のようになってしまいますが、
私もこの仕事にかかわるようになって改めて読み直して
「なるほどーーーー!」と思ったので、ご紹介します。

西村さんが田瀬さんにインタビューしてまとめた、
こちらの本もとてもオススメです。

今回の鮎喰川すまい塾で、田瀬さんの考え方に惚れた!という方も
残念ながら参加できなかった…という方も、ぜひご一読を★


西村佳哲 著 『ひとの居場所をつくる: ランドスケープ・デザイナー 田瀬理夫さんの話をつうじて』(筑摩書房)

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高田 友美

静岡県浜松市出身。神戸→東京→スウェーデン→滋賀を経て、神山に移り住みました。神山つなぐ公社では「コミュニティ・アニメーター」として、主に大埜地の集合住宅とすみはじめ住宅から始まるコミュニティ育成を担当。休みの日はノラ上手に励んでいます。

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