神山の隠れ名所その5

なんでも2008年11月14日

投稿者:中原 亨

神山の隠れ名所第5弾です。今回は須賀山の紹介。神山の人は、えーーっ、何が「隠れ」だよ、丸見えだろう・・・。そうなんです。徳島や石井方面から神山に入り広野地域に入るとまず目に飛び込んでくるのはこの山です。

徳島県には、「○○富士」と呼ばれる山は100山ほどあるそうです。この須賀山もその一つ、「広野富士」と呼ばれています。
ところが神山の人でもよほど用事のない限りこの山に車を乗り入れ、山の中腹を横断し、北養瀬に抜けた人は少ないと思います。

須賀部落に入る「須賀橋」

この山に入るアクセスは、南岸の県道を通ってきた人は広野小学校を過ぎると鮎喰川に架かる「阿野橋」を渡り北岸に入ります。広野の五反地の家並みを過ぎると「長瀬橋」、次に見えるのが「須賀橋」、この橋を渡りどんどん車を進めます。ちっと急な勾配ですがワゴン車でも通行可能。

高度がぐんぐん上がり6分ほどで集落に着きます。ここが須賀部落。眼下に広野地区が見下ろせます。

鮎喰川の流れが見下ろせる

須賀部落は意外と平坦地です。眼下に広がるのは長瀬・地野々部落です。
手入れの行き届いた梅林もあり二月の梅の花のころは探梅を楽しめます。

蕗の栽培畑

最近神山の農家でよく見かける蕗を栽培する畑です。休耕田や梅畑に野生のフキを植え、春先から初夏にかけて出荷します。消毒や除草などの必要もないし、出荷の手間も簡単でけっこういい収入になるらしい。11月というのに青々とした葉をつけています。

周囲のパノラマも美しい。

登るにつれて広野・阿川などの地域が見下ろせます。山の上の部落、田ノ窪・持部・中峯・宇度木などが見渡せます。

須賀の部落を過ぎると道が平坦になり北養瀬へと向かいます。

見事な椋(むく)の木

道が下り坂になり北養瀬の部落に入るとまず目に飛び込んでくるのがこの木。大きな椋(ムク)の木です。子どものころこの木の実を採って食べたことがあります。それにしてもかなりの古木。この木を見るだけでも須賀山を横断する値打ちがあります。
根元に祠が祀られています。木の古さからいって信仰の対象になったのでしょう。

来年開通予定の養瀬トンネル

椋の古木をみてさらに下ると今工事中の養瀬トンネルにたどり着きます。このトンネル、神山の人にとっては悲願のトンネルです。今通っている県道はこのあたりから急に道幅が狭くなり、大型バスの運転手さん泣かせの道です。

徳島から神山温泉に行く人などはここの場所が一番嫌だといいます。神山の人はどこで車が対向できるか分かっていますが、いつも渋滞の原因になる場所です。

来年の9月ごろに開通予定だとか。すでに穴は開通していて付帯工事が進んでいるところ。しかし、このあたりの風景、滝倉渓谷といって新緑や紅葉のころはすばらしい景観となります。

今日も秋を見つけました。

四季咲きの木瓜(ボケ)の花。農家の人が栽培して出荷しています。この花春先に咲くのだと思っていましたが四季咲きもあるらしい。

ピラカンサスの実

農家の庭先で見つけたピラカンサスの実。秋も深まって行きます。あと一週間もすれば滝倉渓谷も紅葉が美しくなります。この時期ちょっと回り道をして須賀山を横断してはいかがですか・・・。いい秋に出会えますよ・・。

中原 亨

神山アーティスト・イン・レジデンスの自称学芸員。これまで招聘した作家たちの作品の解説はお任せください。年間を通じて数多くの訪問者を案内しています。 神山を元気にするため老体を鞭打ちと東奔西走しています。NPOグリーンバレーの理事。

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コメント一覧

  • 須賀山というのは知っていましたが、「須賀部落」があって、「北養瀬」に抜ける道があるとは、知りませんでした。 「椋(むく)」の木が良いです。 中原先生は写真を写すのが、お上手ですから、「写真」の方が、もちろん、良いのでしょうが、「実物」も見て見たいです。 (いかん。さりげなく上手を言ってしまいました・・・。)(笑) 中原先生の記事には、いつも、【 花 】が出てきて、 心が和(なご)みます。 心がお優しいのでしょう・・・。 どちらかと言えば【 いかつい ご風貌(ふうぼう) 】。 それに対し、 可愛らしい【 お花 】・・・・。 不思議な組み合わせでございます。 人間ってどこかでバランスを取りながら生きているのかもしれません。 あれぇ・・・今日も一言多かったですか? し・・・し・・・失礼致しました。

    2008年11月15日 00:37 | ニコライ

  • 私が神山へ始めて行ったときは 「眉山ですか?」 なんて言ってしまった山ですね(/ω\) 無知なままお邪魔してすみません(TωT)

    2008年11月21日 16:10 | みゆ

  • おおー、みゆちゃんコメントありがとう。 寒くなったね、風邪など引いていませんか・・。 須賀山を見て眉山と間違えた人あなた一人です。実に貴重な存在・・・・。 どうだい、またおじちゃんとこへ遊びにおいでよ。いろんなところへ案内したげるよ・・。 何なら家族全員でお出でなさいよ・・・・。

    2008年11月21日 19:18 | 中原 亨

  • こんにちは^^はじめまして。 先日須賀養瀬を走ってきました。 あの集落のはずれにある大きな樹が気になって、検索していたら辿り着きました。 以前からチラっと記事を読ませていただいてたのですが・・・・。 椋の木なのですね、実は確認できましたが葉は落ちて何の樹なのかわかりませんでした。 また、季節を変えて行ってみたいと思っています。

    2011年12月15日 13:02 | qtrvspop

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