2/24 鮎喰川すまい塾 第4回は「森から生まれる家」について

住まい2017年2月6日

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投稿者:高田 友美

こんにちは、神山つなぐ公社の高田です。

神通の蝋梅が満開に近づいたり、大粟山の梅もほころんできたり。春が近づいてきましたね。

さて、これからの神山での暮らしについて学び合う「鮎喰川すまい塾」。第4回の講師も前回に引き続き、大埜地(おのじ)の集合住宅の設計に携わる建築家の山田貴宏さんです。

神山町の森林率は86%。そんな神山町でも「近くの山の木で家をつくる」というごくあたり前のことが、今はなぜか難しくなっています。緑豊かな山が広がっているように見えますが、実際には高齢化とともに山の手入れをする人が減り、手つかずになっている人工のスギ林も多くなりました。人工林は密植して、間引きしながら育てるもの。枝打ちや間伐を怠ると、その山は荒れて薄暗く、細い材しか育ちません。

神山町ではあたらしい集合住宅で、「近くの山の木で家をつくる」という、あたり前の実現に取り組んでいます。森林組合や林業活性化協議会とも協力しながら、町産材の認証制度もつくりました。

昨年12月、木材市での競りの様子

また、針葉樹が密集し光が射さなくなると、土が固くなり、雨は地表を一気に流れてしまいます。そのため神山の中心を流れる鮎喰川の水も30年前と比べると3割に減ってしまいました。

神山町産材を使って家を建てていくことで、山の整備が進み、鮎喰川の水が増え、川に住む魚たちや、そこで遊ぶ子どもたちの姿ももっと増えていったら。そんなことを思い描きながら、計画を進めています。

夏にはあちこちに、川遊びをする子どもたちの姿が。

ゲストとしてお招きする山田さんは、地元の山の木を使ったり、建物とそれを取り巻く自然やコミュニティまで含めた幅広い環境と場づくりをテーマに手がけてこられた建築家。山田さんが代表を務めるビオフォルム環境デザイン室のHPを見ると、そのコンセプトの1つ目に「Ecological 木の家/自然素材の家づくり」が挙げられています。(以下、HPから引用)

・遠く海外から運ばれてくる外材に使われている防腐剤などや、集成材の接着剤などの化学物質の不安は、本物の自然素材の家にはあまりふさわしくないと考えています。また、日本の気候風土にもあわないのではないでしょうか。

・無垢の木には、調湿作用もあるという利点があります。高温多湿の日本の気候では、湿度と上手くつきあうことは大切な知恵です。無垢の木の家に一歩足を踏み入れると、まるで家全体が呼吸しているような心地よさに包まれるのを体感できます。

神山の森と山田さん

山田さんと設計チームの皆さんによる集合住宅の設計作業もいよいよ最終段階。今回の鮎喰川すまい塾では、その最新情報を交えつつ、「木の家の良さ」とそれを「地域の木でつくることの良さ」の両方を学んでみたいと思います。どうぞお越しください。

 

鮎喰川すまい塾 第4回

日時: 2017年2月24日(金)
昼の部 10:00~12:00
夜の部 19:00~21:00

*昼の部と夜の部は同内容です。

会場: 神山町農村環境改善センター 2階和室
(徳島県名西郡神山町神領中津132)

*申込不要・参加無料

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そして今回は、オプショナルツアー「神山の森へ」も企画しています。


自分が住むかもしれない集合住宅が、どんな風に山から伐り出され、それが材になってゆくのか見てみたい。

そんな人を対象に、山田さんと森に入り、一連の流れを見学するツアーを企画しました。無料ですが、申し込み制で、定員10名です。


  オプショナルツアー「神山の森へ」
   2月25日(土)9:00~13:00頃
   集合場所:神山町役場
   申込先 :神山つなぐ公社(担当:高田)
        TEL  050-2024-4700
        MAIL contact@tsunagu-local.jp 

    上記まで、①お名前 ②参加希望人数 ③連絡先(携帯電話)
    ④集合住宅の入居意向をご連絡ください。
    (応募多数の場合は2/14で受付を締め切り、
     入居意向の高い方優先で応答させていただきます)

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お知らせは以上です。今回の鮎喰川すまい塾でも、
たくさんの方とご一緒できるのを楽しみにしています。

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高田 友美

静岡県浜松市出身。神戸→東京→スウェーデン→滋賀を経て、神山に移り住みました。神山つなぐ公社では「コミュニティ・アニメーター」として、主に大埜地の集合住宅とすみはじめ住宅から始まるコミュニティ育成を担当。休みの日はノラ上手に励んでいます。

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