2019年4月から、城西高校神山校には県外から進学した生徒も通っています。生まれ育った場所や親元を離れ、高校生活3年間を神山町で過ごすこと。彼らはいま、どのように暮らし始めているのか。今回は、神山町で暮らすことになった高校生たちと寮の取り組みなど近況をお届けします。

高校生の寮(通称:あゆハウス)では、現在は5名の生徒たちが暮らしています。今後も毎年5名ほどの寮生を受入れていくそう。寮では「ハウスマスター」と呼ばれる地域の大人が、寮生の自立した生活に向けた支援を行い、寮生と地域とをつなぐ役割を担っています。

あゆハウスでは、高校生が「食事づくり」「洗濯」「掃除」「買い物」など、暮らしに必要なことは自分で行い、寮生同士で協力しながら生活をしています。毎日、朝と夜の2回の食事も用意されたものではなく、献立も料理も自分たちでつくる。誰かが代わりにやってくれるのとは違う手作りの暮らしです。

ハウスマスターは、寮生のお世話や管理をするというより、主体は高校生にある中で、やろうとする意思や行動に寄りそう伴走者のような存在。筆者も何度か一緒に過ごしましたが、ハウスマスターたちが指示をして大人の思う通りに動かそうとしない姿は印象的で、対等に意見を言い合う関係性をどこか楽しみながら育んでいる様子でした。

地域のイベントにも積極的に参加している高校生たち。まちの中に高校生の姿をよく見かけるようになったのは、少しづつ起きている変化の一つ。これから先、どんな人に出会い、どのような経験をしていくのかも楽しみです。また、あゆハウスを通じて、高校生の暮らしをお届けしたいと思います。

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あゆハウス通信
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