今月は「ずいき」という野菜をいく先々でいただきました。ずいきとは「里芋」や「はす芋」などの、食用の葉柄(ヨウヘイ)のことを指すのだそう(葉柄は、葉と茎を接続している小さな柄)。神山では「はす」と呼ばれていて、最初は「どんな食べものだろう?」と思いながらも、馴染みのない食べものに心を躍らせて持って帰ったことをよく覚えています。

フードハブ・プロジェクトの八百屋係/農園係 大東 千恵さんが連載している「ちえちゃんの あんな野菜、こんな野菜」の11月号で「ずいき・はすいも」が取りあげられていました。毎回、旬の野菜の写真やイラストが添えられ、こんな食べ方があるなんて!という発見や、野菜や農業をこんなふうに感じているのかと新鮮な気持ちになり、文章のすみずみに生命力を感じています。


過去の記事も読んでもらえたらと思うのですが「玉ねぎの葉っぱが自然と首元から折れてくると、そろそろ収穫の合図」「ポットに種を播くときは、カップケーキを作っているペストリーの気分」など、読んでいるとお腹が空いてくる。農業に携わる毎日の中で、料理人のつもりで考えていたり、八百屋さんの感覚を大事にしているところも。

ちえちゃんを見かけて声をかけると、畑のそばからブンブン手を振って応えてくれました。季節は秋から冬へ、これからも「ちえちゃんの あんな野菜、こんな野菜」を楽しみにしています。

ちえちゃんの あんな野菜、こんな野菜 「ずいき・はすいも」(2019年11月号)
『かま屋 通信』2019年11月号 特集は「カレーイベント&マルシェ」​