
学び舎
なんでも2012年11月1日
こんにちは。元神山塾三期生の植田彰弘です。
今回、第三期生は10月15日をもち、求職者支援制度のプログラムを終え、20名が無事卒塾致しました。卒塾にあたり、関係者をはじめ、神山にお住まいの皆様には温かいご支援を頂いた事心より感謝致します。これから塾生20人はそれぞれが思う道に進んでいきますが、神山に帰って来た際は変わらず温かく迎えて頂けますこと、よろしくお願いします。
塾を振り返るにはまだ早いですが、先日、僕が塾期間で携わって来た棚田作業が一区切り就いたので、そのお話をさせてください。
棚田がある神山上分江田地区は、国道から少し外れ、細い山道を1km程進んだ場所にあります。山道を進むと急に視界が開け、山々に囲まれた棚田風景が目に飛び込んできます。
僕が半年間、学び舎として活動させてもらった江田地区の棚田です。
田んぼ作業は5月下旬の田植から10月16日のもち米脱穀までの約5ヶ月間。5月下旬に行われた田植は、『神山で地球を受け継ぐ』と題した棚田再生事業のイベントとして行われました。
子供から大人まで、裸足になって田んぼに稲を植えていく作業は楽しい雰囲気の反面大変な作業でしたが、みなさんが不慣れながらも、新しい経験にワクワクしながら作業していた姿が印象的でした。
その後、いったん棚田作業から離れてしまいましたが、7月中旬から意欲的に棚田に行き、水管理や草抜きを行いました。
毎朝6事前後に棚田に向かい、8時まで水管理や草抜き
通常は1時間程度で田んぼに水を張ることができますが、天候や水路の水量により、その日の管理に微妙な変化があります。
ときに、8時を過ぎてしまい、授業に間に合うのかと焦ったことも。
一年の天候や雑草が収穫量に大きく影響するなど、自然を相手にする事は
とても大きなことでした。
その反面、水路から聞こえる水の音に身を委ねてみると、普段聞こえない声が聞こえてくるような感覚。自然にいろいろ教えてもらえた数ヶ月でした。
それまで、何事にも肩に力を入れ、どこか本来できる力以上の行動をしよう!と思っていた自分が、自然を相手にする事で無力に感じるとともに、肩の力がどんどん抜けていったのが実感できました。
いくら自分が大きく背伸びしても自然には敵わない。
もっと肩の力を抜いて、自分らしく作業してみなって、田んぼから聞こえてきました。
もう一つは、朝早く起き、田んぼでお父さんやお母さんと元気よく挨拶をする事でとてもリフレッシュして一日を過ごせることを学ばせてもらいました。
どちらも、これから生活していく上で、シンプルでとても大切なことに思えます。
東京にいると、どうしても見失いがちでしたが、再確認できた事はこれからの自分にとても意義あることになったと思います
また、今までは、何かする前に結果を考え、行動へ移すのに時間がかかっていました。でも、不慣れながら、作業に従事し、分からない事も身を持って体感する。それを継続する事で見えてくる事があると実感しました。
穂が色付き初めた棚田の自然に触れる事で、この景観を守り続ける為に自分は何ができるんだろうかと考えるようになりました。
僕にできる事は些細な事かもしれません。しかし、この棚田を守り続けてくれた江田の皆さんやイベントなどを通じて活動して来た方々の想いをしっかり受け継ぎ、継続的に自分のできる事を続ければ、この景色を見続ける事ができるのかなとおもいます。
最後になりましたが、江田でお世話になりましたお父さん、お母さん半年間本当にありがとうございました。そして、これからもよろしくお願い致します。
神山塾3期生
職業訓練講座・神山塾の3期生です。 元の職種も様々、新卒のフレッシュなメンバーも含め、 東西南北、日本全国から年齢層も幅拡いメンバーが神山町に集結。 地域の人たちの活動に参加させていただきながら、各々のくらし方働き方を半年間見つめ、自分たちで何ができるか、探求していきます。 やったらええんちゃう、やったるでー!
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