まちのリビングを目指して、「鮎喰川コモン」をともに育てていく常勤スタッフを募集します。

募集中2025年7月14日

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投稿者:神山つなぐ公社

まちの子どもたちを中心に、町内外の誰でも気軽に立ち寄ることができ、思い思いの過ごし方ができる。そんな「まちのリビング」のような場所を目指す鮎喰川コモンで一緒に働く方を募集します。

今回募集するのは、現場の責任者となるスタッフです。
来館者だけでなく、ともに働くスタッフの様子にも気を配り、その時々に応じた声かけや働きかけをしたり、施設運営に必要な事務作業や関係者とのコミュニケーションも担っていただくようになります。

全てを一人で抱えるわけではなく、開館当初から現場を支えてきたスタッフと二人三脚で一緒に悩んだり、言葉を交わし合いながら進めていくことになります。どうぞ、肩の力を抜いてご応募ください。

鮎喰川コモンとは?

徳島市方面から車を走らせると、道の駅を少し過ぎたあたりで、ぱっと開けた風景が右手に広がります。山あいの町には珍しい、日差しのよく降り注ぐこの場所は大埜地(おのじ)という地区。その一角に、鮎喰川コモンはあります。

まちのシンボル・鮎喰川のすぐそばには、周囲の山々や川の風景になじむように神山産のスギやヒノキを使用した木造の建物が並びます。

そのうちの一つ、平屋建ての煙突のある建物が「コモンハウス」という拠点となる施設です。周囲にある芝生ひろばや、川沿いの道など、建物のまわりの空間も含めた全体を「鮎喰川コモン」といいます。

春には桜が咲き、初夏にはクワやビワの実が色づき、秋にはイチョウが黄金色に染まる。そんな季節の移ろいを目で見て、肌で感じることができる環境でもあります。
 

「まちのリビング」のような場所を目指して

オープンしたのは、2020年11月。子育て支援、放課後・休日の居場所づくり、読書環境づくりを軸に、まちの人々の活動を支え伴走していく施設として、神山町が整備しました。

「子どもたちの生育環境がより豊かになる」
「多様な人の良い関係性が育まれ、まちに新しい活動や仕事がほどよく生まれる」
背景には、こんな願いがあります。

一般的には「子育て支援」「読書環境づくり」といった目的ごとに、機能を特化させた施設が多いかもしれません。しかしコモンでは、あえてそうした限定をせず、さまざまな世代がそれぞれに目的を持って訪れることができる複合的な施設として、町の中に開かれています。

例えば、平日の日中には、乳幼児を連れたお母さんやお父さんが訪れます。

小上がりのスペースで親子で遊んだり、絵本を読み聞かせたり。時には、親子で別々の本を読む方もいます。預かり保育は行っていませんが、周囲にスタッフがいることで、家にいるよりも少しだけ肩の力を抜いて過ごせるのかもしれません。

夕方が近づいてくると、近くの小学校に通う子どもたちが「ただいまー!」と元気よくコモンへ集まってきます。宿題をしたり、外で走り回ったり、工作やお絵描きをする子もいれば、集中して本を読む子も。学年の異なる子どもたちが当たり前に同じ空間にいるため、自然と学年を超えて一緒に遊び始めるということもあります。

子どもたちが元気に遊ぶすぐ側で、真剣な表情でパソコンに向かって仕事をする人がいる、というのもコモンでよく見る光景です。それぞれの目的や過ごし方が異なっていても、不思議と場の空気が偏ることなく、ゆるやかに共存しているのがコモンの魅力の一つかもしれません。

そんな鮎喰川コモンでスタッフは、緊張している親子がいたらリラックスして過ごせるよう声をかけたり、子どもたちが安心して遊べるよう場を見守ったり。訪れた人がここでの過ごし方を自然に学び、自分らしい居方や関わり方を見つけられるよう、そっと伴走したり、時には働きかけたりします。

コモンで目指しているのは「まちのリビング」のような場所です。
くつろいだり、会話を楽しんだり、読書やゲームをしたり、仕事をしたり。誰かと一緒でもいいし、一人で過ごすこともちゃんと尊重される。その上で、年齢や性別、育った環境の異なる人たちが、自然と混ざり合い、何気なく関わり合えるような空間であれるように、日々丁寧に場を育てています。

現場責任者の仕事について

今回募集する「現場責任者」の方に担っていただくお仕事は、多岐にわたります。

例えば、現場運営では、日々スタッフとして来館者の方を迎えるだけでなく、急な欠勤者が出た場合にはシフト調整をしたり、台風や大雪などの悪天候時には、関係者と連絡を取り合いながら開館対応について判断したりと、臨機応変な対応が求められる場面もあります。

公共施設であるコモンを運営していく上で、役場担当者とのやり取りも大切な仕事のひとつです。毎月の利用状況を報告する書類作成や提出のほか、定期的に話し合いの場を持ち、コモンの運営方針について一緒に考えることもあります。

そのほかにも、県立図書館や書店でコモンに並べる本の選書をしたり、シフト調整や給与管理、予算管理といった事務的な業務も担当していただくことになります。

そしてもう一つ大切にしたいのが、一緒に働くスタッフとの関わりです。

顔を合わせる機会の少ないスタッフもいる中で、それぞれが気持ちよく、得意なことを生かしながら働けるようにするには、どんな関わりができるだろう?と考えることも、現場責任者として持っておいて欲しい視点の一つです。

日々の中でスタッフの様子に意識を向けたり、その時々に応じて声をかけたり、働きかけたりすることも出てくると思います。「仕事だから」というよりも、人と人との関わり合いを大切に、丁寧にできる方には、現場責任者というポジションが向いているかもしれません。

もちろん、最初からすべてを完璧にこなす必要はありません。一つひとつ仕事を覚えながら、日々の中で感じた違和感や気づきをもとに「もっとこうしたらいいかも」と工夫を重ねていけるような、そんな前向きな関わりをしてもらえるとうれしいです。
 

一緒に場をつくっていく上で、大切にしたいこと

大切にしたいのは、現場で起きている小さな変化や声に気づき、ちゃんと立ち止まって悩んだり、一緒に考えたりすることです。

来館者対応を一つとっても「こんな風に関わりましょう」というマニュアルや正解があるわけではありません。場の様子を感じ取って、「この場にとって、いまどんな関わりが必要なんだろう?」と一緒に悩んだり、考えながら、来館者にとってもスタッフにとっても気持ちよく過ごせる空間を作っていきたいと思っています。

また、コモンでは最近関わるスタッフの人数が少しずつ増えてきました。ダブルワークの方や学生のスタッフもいて、シフトに入る時間帯など関わり方はさまざまです。だからこそ、スタッフ全体での連携に難しさを感じる場面もあることも事実です。しかし同時に、多様なメンバーがいることで、それぞれの個性や得意なことを生かし合って、場の可能性が広がっていくのも感じています。

今回ご一緒する方にも、これまでの経験や得意なことを存分に活かしながら、自分らしい形でコモンに関わっていただき、一緒に場を作っていくことを楽しんでいただけたらと思います。きっとコモンに訪れる子どもたちも、そんな風に生き生きと働く大人の姿を見て何かを感じてくれているのではないかなと思います。

<スタッフからのメッセージ>
コモンではさまざまな人が多様に過ごします。親子でくつろぐ時間、いつもの小学生の「ただいま」の声、今日も本を手にとる学生、黙々とバソコンで仕事する大人。遠方から訪れる方、より良い場にと試行錯誤するスタッフ。双方向のコミュニケーションを介して人の生き方に触れ、自分の子ども時代を俯瞰してみたり、新たな価値観を獲得したり。今、神山で生きる私の成長に繋がっていると感じます。
一方、表からは少し目には見えずらい、子育てに関する相談やPCを使った地道で細やかな事務なども含めて、お仕事。どの仕事も明日のコモンにつながっていて、達成感とやりがいを感じます。しなやかに、そして少しのユーモアをもってこれからのコモンを一緒に考えていってくださる方と一緒にお仕事ができれば嬉しいです。

トップ写真:(c)笹の倉舎 / 笹倉洋平

<募集要項>

募集職種 公共施設「鮎喰川コモン」 常勤スタッフ
雇用形態 正社員
給与・待遇 月給 194,000円(初年度)
賞与 昨年度実績:年2回(2.6ヶ月/年)
手当 時間外手当(月30時間まで)
   通勤手当
   住居手当(家賃半額補助/上限25,000円)
   パソコン購入手当
休暇 有給休暇(20日/年)、夏季休暇(5日)、年末年始(12月29日〜1月3日)
保険 健康保険、雇用保険等
退職金 中小企業退職金共済(10,000円/月を積み立て)
仕事内容 下記を、2名の常勤スタッフと神山つなぐ公社職員と分担します
 ・鮎喰川コモン(施設)の運営・管理全般
 ・来館者対応
 ・鮎喰川コモン(施設)の広報
 ・施設の予約利用の受付・応対
 ・鮎喰川コモンが主催するイベント企画実施
 ・非常勤スタッフのシフト・役割調整
 ・委託元(神山町役場)への業務報告書の作成/運営方針の相談
勤務時間 勤務日 月曜日〜日曜日(シフト制で週5日勤務)
勤務時間 7時間45分(休憩1時間)
*施設の休館日:火曜日・年末年始(12月29日〜1月5日)
 施設の開館時間:8時30分〜18時00分
勤務地 徳島県名西郡神山町神領字大埜地374
求める人物像 ・施設や場所の運営に興味関心がある方、もしくは、これまでに経験がある方
・日々の出来事に対して、自ら考え、状況に応じて柔軟に動ける方
・与えられた業務をこなすだけでなく、日常の気づきやアイデアを活かして、運営をより良く育てていく意欲のある方
・鮎喰川コモンの運営方針、および神山町創生戦略「まちを将来世代につなぐプロジェクト」の考えに共感できる方
 ・一般的なPC操作スキル(Word, Excel, PowerPoint等)がある方
応募について 下記の申し込みフォームよりご応募ください。
https://docs.google.com/forms/d/14MiafCYhgndQOjiAmBhfU0Ko2d8drHdYNWyj6t1Nu8Y/edit
*応募〆切 2025年8月15日
ご記入いただいた内容をもとに書類選考を行い、オンライン等での面談・現地訪問を予定しています。
お問い合わせ 一般社団法人神山つなぐ公社(担当:馬場・三好)
メール:akuigawa.common.saiyo@gmail.com
電話:088-603-8700
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神山つなぐ公社

神山つなぐ公社は、神山町の地方創生の一環で、2016年4月に設立された一般社団法人。「まちを将来世代につなぐプロジェクト」に取り組んでいます。

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