感染拡大に伴う経済活動の自粛は、神山の事業者にも影響あり。つなぐ公社で「しごと」領域を担当する作田祥介に、緊急事態宣言発令後の約1ヶ月間、どんなことを感じ考えてきたか、聞いてみました。

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作田 私たちが役場と手がける「つなプロ(まちを将来世代につなぐプロジェクト)」は、文字通り将来世代に向けた取り組みです。が、コロナウィルスの影響を著しくこうむるのは現役世代。
将来に向けた動きと、いま起きていることへの動きを、どう考えてやってゆくといいんだろう?と考えています。緊急時の対応は基本的には町役場の仕事だと思いますが、そういう中で何ができるのか、考えながらいます。

いち早く影響を受けるのは、飲食店や宿泊業。業種業態によって影響の及ぶ速度が違う。時間差があって、それぞれの肌感覚が揃わないところに難しさがあると思っています。

── その中で取ってみた動きがあれば。

作田 関係性のある飲食店を回り、週単位で状況を確認しています。あと、これまでワークショップ(手でつくる教室)の開催支援でかかわってきた、手仕事を営んでいる人たちの状況も直接聞いていて。町外の人が神山を訪れるのは、すぐには難しいかもしれない。

── 社会の空気によるところが、多分大きいでしょうね。

作田 それでこの機会に、お店へ足を運ばなくても買っていただけるように、西海さんというメンバーと「町内オンラインショップの一覧ページ」をつくり始めました。

── 神山町の?

作田 個々のつくり手や事業者の、オンラインショップです。一望出来るリストページがこれまでなかったのでこの機会に。調べてみたら、現時点で5軒あって。

開設していない小規模事業者へのヒヤリングも進めています。つくりたい人がいれば、その伴走支援もしてゆきたい。オンラインストアをつくらないにしても、通販で届けてみたい人がいればそれも。

── 前から考えていた?

作田 コロナ以前は、オンラインショップの開設は各事業者の個別の取り組み、という認識でした。でも人々が前のようにはこの地域に足を運べない状況になり、販売機会が大きく失われている。オンラインの仕組みを活用出来る人たちが増えるのは、中長期的にはもちろんいいことだと思っています。

── 以前は「来てもらう」ことを大事にしていた。

作田 そうですね。このまちを体験していただいて、その中で気に入った品物があれば買っていただいて⋯という関係や時間を大事にするのがいいと思っていました。

中長期的な視点で販路が広がるなど、前向きに捉えています。西海さんとは、ただモノが買える仕組みをつくるというより、インタビュー記事を添えたり、本人の自己紹介や商品紹介とは違う角度で良さが見える工夫をしてゆこうと話し合っています。存在がより立体的に多面的に伝わるようにしたい。どういう人がどんな風景の中で、どんな暮らしの中で、それをつくりながら生きているのか。

各ストアのリストページは公開からまだ二週間で、工夫を加えながら育ててゆきます。イン神山サイトの中での動線も良くしていきたいと考えています。

町内でお店を営んでいる方へ
この一覧は、編集部でサイトの運営情報を集め、管理者に確認を行った上で作成・公開しています。オンラインショップや通信販売への対応をすでに始めていらっしゃる方、また新しく取り組みを始めた方は、ぜひ一度お声がけください。

神山産品のオンラインショップ一覧【保存版】
https://www.in-kamiyama.jp/diary/47133/