ブノワ・モーブリー

2016年　神山アーティスト・イン・レジデンス　招聘アーティスト

公共スペースでの鑑賞者とより直接的な交流を持つ作品制作をしたいという願いから、1980年代初頭にこれまでの絵具やキャンバスを用いた制作を止め、ラウドスピーカー（スピーカー）やさまざまなメディアを用いた作品制作を始めた。人がいるところにはスピーカーがあるというふうに、スピーカーは家庭や公共スペースなど現代の生活の中では長きに渡り慣れ親しまれており、私がつくる作品はハイテクの作品ではなく、日常と溶け込むものとなった。スピーカーはフリーマーケットやリサイクルショップで安く購入することができ、リサイクルセンター、ごみ収集所などでも簡単に手に入る。彫刻家が粘土や木材を用いて作品制作をするように私はスピーカーを素材とし、現代の表現手段として作品を制作している。作品を通じて、音は空気中を伝わり、人を引き付け、公共スペースに人の集まる場所を創造する。
(テキスト：2016年)

 

■KAIR2016  作品

カラオケ鳥居　2017
 

約300個のリサイクル大音量スピーカー、ブルーツゥース受信機、マイク、アンプを接続し、4チャンネル・スピーカーシステムを搭載。鑑賞者は各々が自由に好みの音源を楽しむことのできる作品となった。

制作:　　　へリット・デ・フリッシュ
電子技術:　山下実則

サイズ:　　12' × 15' × 2 (ft)　/ 3.7 × 4.5 × 0.6 (m)
展示期間:　2017年1月～2018年9月
神戸ビエンナーレ2015にて展示した後、神山にて再度制作、展示

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（ブノワ・モーブリー　/　2017）