中嶋恵樹
Keiju Nakajima

2001年度 神山アーティスト・イン・レジデンス招聘作家
2001/10/1 – 2001/11/12 神山町滞在

1961年、横浜市生まれ、新宿育ち。音楽家。成城大学法学部卒業後、世界放浪の旅に出る。その間に知り合った様々なアーティストたちとコラボレーション、セッションを重ねる事によって独自なスタイルを築き上げる。メインの楽器はギターだが、竹笛、シタール、お琴、打楽器などを演奏するマルチプレーヤー。現在、タイに在住し、ジャズ、クラシック、民俗音楽、ポップス、ロックなどジャンルを超えたフィールドで活躍中。KAIRでは、神社仏閣などを訪れ、インスピレーションから作曲をしてCDを制作、即興演奏でのコンサートなどをおこなった。
(→ 中嶋恵樹 website)

Keiju Nakajima 2001

山に霊気従う人。
山の呼吸、森のささやきを呼び寄せる。
私たちはアジア人、モンゴロイドの呼気を運ぶ。
音は身体の揺らめきを巻きとって、
樹々の伸びる夜へ登る。
グローバルな、愚鈍を笑う山の神。
酒で応える、遠くて大きな笛の声。
ざわめく小動物、その血の流れる音、弦の声。
古代の笑い、見知らぬ神が
青い空の向こうに、ひしめきあう。
自然と宇宙がもたらす酩酊。
許し、受け容れ、清々しさに返す、気と樹。
未知の、トモダチ。
(武蔵野美術大学芸術文化学科教授:新見隆)

Keiju Nakajima 2001