
神山町旧役場文書(8)「衛生編冊」
なんでも2009年6月8日
− 神山町旧村役場文書を読む(その8)−
昭和15年
上分上山村役場
【壮丁予備検診】
壮丁とは軍隊にはいる年齢の男子です。これらの人々に対する健康診断は市町村長に義務付けられていました。
【壮丁予備検診施行日時場所報告】
(昭和15年10月9日)
村長より石井警察署長・徳島聯隊区司令官あて
施行場所:上分上山尋常高等小学校
施行日時:昭和15年10月24日、午後1時
【壮丁予備検診施行方依頼ノ件】(昭和15年10月26日)
村長より東京市長・大阪市長・京都市長・徳島市長・崎戸町長・高川原村長・下分上山村長・大庄村長あて。
これは上分上山村に本籍があり、各地へ転住している徴兵適齢者が予備検診を受けるよう転住先の各首長に依頼した文書である。この通知に対してそれぞれの首長より上分上山村長に返答が届いている。
【壮丁「トラホーム」検診施行ノ件】(昭和15年10月13日)
村長より各保護者あて
「 来ル10月24日、本村小学校ニ於テ実施スル。時間厳守ノコト。ナオ当日出頭不能ナ者ハ最寄医師の診断書ヲ受ケ提出スルコト」。
トラホームはこの時代には国民病といわれたほど全国的に流行していた眼病で、徴兵適齢者に対する検診は厳しく行われた。
【女性補導委員嘱託ニ関スル件】(昭和15年7月21日)
この委員は「母性及乳幼児ノ体力向上ニ付奉仕スル」ことが目的と定められている。
仕事の内容としては「受持区域内ノ母性及乳幼児ニ付キ常ニ注意シ、其ノ健康状態・家庭ノ状況ヲ諒解シ、良キ相談相手トナルコト」とある。
○令旨奉戴結核予防国民運動実施ニ関スル件
結核予防に対して皇后陛下より令旨が出されているので、村では令旨奉読式(昭和15年11月14日)部落常会・健康診断・結核予防に関する啓蒙運動を実施している。
コメント一覧
「トラホームにならんように!」と学校でも言われたものです。 久しぶりに名前を目にしましたが、 さすがこいつだけは懐かしいとは感じませんでした・・・(笑)
2009年6月11日 20:49 | 大南 信也