神山のキウイをたのしもう-着る・食べる[手でつくる教室 第30回]

学び、ものづくり

投稿者:作田祥介

(NPOグリーンバレー)

場所:
鬼籠野すみはじめ住宅「西分の家」
開催日時:
2019年12月1日 10時30分〜15時30分

山で冬にキウイが採れる

神山に来て話には聞いていたのですが、個人的に南国の果物だと思っていたので、目にするまで実感が湧きませんでした。


下分地区から山道に入り、軽トラをくねくねと走らせた先のとあるお宅に農園がありました。奥には杉林が見えます。


山に囲まれているのがわかります。農園の網が猪か鹿に破られています。

この中に、足を踏み入れてみると、

農園の端から端まで鈴なりに続いています。

近づいてみると、

毛がふさふさし、艶やかです。

この農園はフードハブ・プロジェクト(以下、FH)が地域のおばあちゃんから借り受けて管理しています。FHで農園係をしている渡邉啓高(わたなべ・ひろたか)さんにキウイの話を聞くと、11月中旬から収穫し、温かい部屋で追熟をさせるそうです。一番おいしく食べられるのは1月下旬ごろ。幹に近いぷっくりとした大きなものが良いとのこと。そして、リンゴと一緒に保管すると追熟が早まるそうです。「収穫後は、1月から2月にかけて剪定や肥料を撒く作業があって、めっちゃ寒いんですよ!」と話してくれました。

FHの渡邉さん・ブレイクダンスがめちゃうまい。

ちなみに、キウイについての詳しい情報が、FHのWEBサイトで詳しく紹介されていました。

中国原産の、マタタビ科ツル性植物。ニュージーランドに種子が渡り品種改良が進められ、1950年頃から世界各国で食べられるようになりました。
果皮が鶯茶色に変わり果実がかたい状態で収穫されるのは、霜の降りる前の12月!冬は日本、夏はニュージーランドから輸入され、一年中食べることができるんですね。

ご興味のある方は、記事「キウイフルーツ」をご覧ください。


さて、前置きが長くなってしまいました。

「手でつくる教室」第30回では、神山産キウイを「着る・食べる」というテーマで開きます。一つの素材を使って二つの楽しみ方ができる教室を開いてみようという試みです。当日は二つのコースがあります。先生は、瀧本昌平さん(天然染料の染物屋「染昌」)と長谷川浩代さん(「カフェ オニヴァ」シェフ)です。ご興味のある方、ぜひ。
 

コース1 :「神山キウイ2色染め」
キウイの枝葉を煮出してつくる「染液(せんえき)」で靴下を2色に染め上げる教室です。草木染めでは、「媒染(ばいせん)」という加工によって仕上がる色が変わります。今回は午前と午後に分け、「アルミ媒染」と「鉄媒染」を体験します。「キウイで染物ができるの?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。実は、瀧本さんも今回の企画段階で初めてキウイ染めに挑戦しました。一体どんな色が出るのでしょう。集まったみんなで実験的な染物体験を楽しむ機会にしたいと思います。

・材料:5本指靴下(シルク100%)
・染料:キウイの枝葉
・昼食:カフェ・オニヴァによるキウイを使った料理のケータリング
・定員:8名
・先生:瀧本昌平さん(天然染料の染物屋「染昌」)
・参加費:5,500円(材料費込み・税込 ※染める布を持ち込みされる場合、参加費が変わる場合があります。ご相談ください)
・お申し込み(締め切り:11/28中):https://forms.gle/QZJuoRBB3FygbRzE8


試験的に染めた靴下:媒染左:アルミ 右:鉄


コース2. 「3 品 の 料 理 と キウイ染め」
午前の部はキウイの実を使って料理教室を開きます。酸味や甘味、酵素を活かしたサラダ・肉料理・デザートの3品をつくりましょう。先生の長谷川浩代さんが今回のためにご家庭でも作れる新たなレシピを開発しました。
午後は、枝や葉を使った「キウイ染め鉄媒染」を行います。

【料 理:午前 】
– サラダ:キウイとツナのサラダジンジャー風味 
– メイン:ポークのキウイ煮込み
– デザート:キウイのクラフティ

【染め:午後】
– 材 料 5本指靴下(シルク100%)とキウイの枝葉 
※コース1の皆さんと合同で行います。
・定 員:6名
・先生:長谷川浩代(カフェ オニヴァ)
・参加費:5,500円(材料費込み・税込、※染める布を持ち込みされる場合、参加費が変わる場合があります。ご相談ください)
・お申し込み(締め切り11/28中):https://forms.gle/QZJuoRBB3FygbRzE8

 
写真はイメージです。



長谷川浩代
京都出身。1年余りのフランス滞在の後、オーガニックワインの輸入とオーガニックな暮らしの発信に携わる。毎年夏の3ヶ月間、フランスのオーガニック農場民宿で働きながら、ヨーロッパ各地のオーガニックスポットを訪ね歩く暮らしを12年続ける。2013年神山町で、「Café On y va 」をオープン。地元の素材を使った南仏家庭料理を提供。徳島市内のエミール カルチャー&マルチスペースにて、季節ごとの料理教室、チーズ講座の講師も務める。
カフェ オニヴァ」(営業日:土〜火、休:水〜金、12月4日〜2月末まで冬期休業)


瀧本 昌平
昭和57年生まれ。徳島県出身。京都の染工房で修業したのち、地元徳島で独立。幼少時の楽しい思い出から神山へと導かれ、染めものを生業としながら稲作や畑をして家族で生活を営む。
染昌 facebook 

 

「手でつくる教室」について
この会は、神山で暮らし、「つくること」を仕事にしている人たちから アットホームに学べる「手でつくる教室」の一環で開催します。教え手は、学校の先生ではないため教えることに慣れていないかもしれません。しかし、日々のつくるプロセスや神山らしさを活かした仕 事を重ねる中で得た経験や技術、想いなど、人に伝えたいことがある人たちです。
2017年の11月から始まり、これまでに草木染め教室や魚をさばく教室、曲げわっぱの弁当箱づくり教室など29回開いてきました。ご興味のある方は、直近の記事をご覧ください。

つくる暮らし・つくる仕事 
第29回 「草木染めで自然の色を楽しもう」藍の生葉編
第28回 ワラーチを作ろう 第3回 
第27回 親子で神山杉の曲げわっぱのお皿を作ろう

公開日:2019年11月5日

作田祥介 (NPOグリーンバレー)

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