Kim Boske 作品集《Kamiyama》出版記念 作品展覧会

アート2025年6月26日

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投稿者:Art in kamiyama

2018年から継続的に神山で作品制作を行っているKim Boske(キム・ボスケ/オランダ)さんが、神山をテーマに制作した作品をまとめた作品集《Kamiyama》が完成しました。記念して、徳島、東京、オランダにて開催する出版記念巡回展がこの夏から始まります。
第1弾は徳島です。
昨年の夏は、神山の皆さんにも本の製作にもご協力いただき、今回の作品集の一部となっています。
3日間という限られた期間の展示となりますが、是非ご高覧いただければ幸いです。

日時|2025年7月25日(金)、26日(土)、27日(日)
   10:00~17:00
会場| 〒770-8070 徳島市八万町向寺山
            文化の森総合公園内 徳島県立21世紀館 1F 多目的活動室

★入場料無料★


2018年以降、私は継続的に神山を訪れ、「神山アーティスト・イン・レジデンス(KAIR)」に参加してきました。
私を何度もこの地に引き寄せるのは、地域の人々と周囲の風景との深いつながり、そして、そこにある暮らしのリズムや、気づかい、あたたかな信頼関係です。これらは、私の制作のあり方に大きな影響を与えてきました。

谷あいを流れる鮎喰川は、私の制作において欠かせない存在となりました。それは単なるモチーフではなく、時間や流れ、変化を象徴するものとして、重要な役割を担っています。
私はこの数年間、そうしたテーマに、素材を起点としたゆるやかな制作過程を通して向き合ってきました。
地元の職人の方々とともに、伝統的な和紙づくりや天然藍染めに取り組む中で、時間をかけてひとつひとつ丁寧に向き合う経験が、作品のリズムや雰囲気を形づくる手がかりとなりました。

『Kamiyama』という作品集は、こうした7年にわたるリサーチと制作の軌跡をまとめたものです。完成作品だけでなく、スケッチや実験、観察の記録なども収められており、「場所」「記憶」「つくること」への多面的なまなざしを提示しています。
デザイナーのハンス・フレメンと対話を重ねながら丁寧に構成された本書は、Fw:Booksより出版されました。触覚的で時間をかけた制作過程そのものを映し出すような仕上がりとなっています。使用された素材や造本の選択にも、作品が持つ質感や、ゆるやかな時間の流れが静かに反映されています。
さらに、エリック・A・デ・ヨング、吉田涼子、タコ・ヒッデ・バッカー、メノウ・リャウによるテキストは、それぞれの視点から、作品世界にさらなる解釈と文脈をもたらしています。


Kim Boske【HP】
Kim Boske (映像)英語のみ


KAIR/Bed&Studio Kim Boske キム・ボスケさんインタビュー[前編]
KAIR/Bed&Studio Kim Boske キム・ボスケさんインタビュー[後編]

徳島新聞「和紙と藍染で抽象作品 徳島・神山滞在のオランダ人女性芸術家」(2024.7.27)
《まとめ》これまでの滞在中の活動などについて(イン神山関連記事)

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