昨日11月３日(文化の日)に2009年神山アーティスト・イン・レジデンス(ＫＡＩＲ)の作品展覧会が始まりました。今年の招聘作家は４人、それぞれに実に個性的な作品を仕上げました。

この日は実に寒い日。急に気温が下がり神山でも高い山に初雪が見られました。それでも近年にないほどの大勢のアートツアー参加者がありました。道の駅出発時点では70人ほどのいました。途中合流した人を合わせると100人近い人数となりました。

まず向かったのは寄井座の水谷さんのアトリエ。作家本人の作品解説がありそのあと参加者の質問、というパターンでツアーが始まります。今年の参加者の特色として例年になく大勢の人が来てくれたことと県外を含む初顔の人が目立ったことでした。

徳島新聞で大きく紹介されたのと「イン神山」効果があったのでしょうか。

右の白い帽子の女性、ロシア語通訳のイルツウガノヴァ・イリーナさんです。徳島県内在住で日本に来て７年ほどになるそうです。スベトラーナさん彼女と一緒にツアーをしてロシア語で会話でき楽しそうでした。

次は栗生野橋下流にある小さな竹林のキャメロンさんの作品。寒い日でしたが青空にに映えてすがすがしい作品です。前にも紹介しましたが彼の作品は根底に環境があります。

その土地にふんだんにある素材、廃棄されそうにあるものを使って作品を仕上げます。

九州大学の中司敬教授。昨年のこのアートツアーに初めて参加して神山の取り組みに感激して今年も来てくれました。先生のほかにも東京を始め県外からの参加者が目立ちました。

キャメロンさんの稲ワラを使った作品。これも環境アートの一つです。

参加者のみなさん思い思いに昼食をとったあと道の駅に再集合し午後のツアーに向かいました。まず向かったのは大粟神社の拝殿に設置してあるアダムさんの作品。彼はＫＡＩＲの招聘作家ではないのですが神山に滞在し襖絵を描きました。

この作品は10月25日に小野さくら舞台で披露され話題を呼びました。徳島新聞の「鳴潮」欄でも紹介されました。彼は数日前に帰国しました。

大久保の乳イチョウの向かいの棚田にあるキャメロンさんのタワー作品。

彼はこの作品に稲藁を架けていたのですが、「ワラがないほうが作品がすっきりしていいですよ」とわたしが感想を述べると、それを受け入れてくれてワラを外しました。

この作品は夜はライトアップします。11月15日から恒例のイチョウ祭りが開催されます。黄色く色づいたイチョウとこの作品は対比は面白い景観になると思います。

最後に訪れたのは改善センターの駐車場にあるキャメロンさんの作品。廃棄される運命にあるアスファルトを作品に作り変えました。彼の作品の根底にある環境問題、そのものずばりの作品です。

おまけの映像。おまけといえば失礼なのだけどチャリスさん、週末が来ると神山にやって来て作品を作っています。彼女はアーティストではなく高校のＡＥＴ(英語指導助手)なのです。

でも絵を描くことが大好きです。スベトラーナさんのアトリエの小さな部屋を使って作品づくりをしています。今挑戦しているのは自画像。すでに数枚の作品を仕上げています。ちっと見苦しい部屋だったのですが、彼女の手で赤と黒の色調に壁を塗り替えて素敵なアトリエに変身させました。

ここ二、三年で絵の技術も格段に上達しました。

ＫＡＩＲの関東広報担当のサスケさんも東京から来てくれました。六本木の森ビル美術館などに神山のパンフレットを置いてくれたり神山のアート広報に活躍してくれています。

神山出身の方ですが11月の月末に自宅前の石垣を利用した写真展を計画しています。「石垣アート展」面白い企画ですね。

さて、2009年のＫＡＩＲ作品展覧会、この８日(日)まで開催しています。平日はツアーを組みません。ご自身でアートマップをみなから作品巡りをしてください。

なお、８日の夜に７時から改善センターで「さよならパーティー」があります。参加者は町内外を問わず誰でも参加できます。実に楽しい会ですのでぜひご参加ください。