
イグヴァース・ザランス
2010年神山アーティスト・イン・レジデンス 招聘作家
イグヴァース・ザランス
1962年ラトビア共和国にて生まれる。ラトビア国立アートアカデミー修了。
現在はヨーロッパをはじめ、アジアなど世界各地で制作活動を行うかたわら、個展を開催。
2001年よりラトビア・アーティストユニオン所属。
真っ白なキャンバスの上に絵の具を垂らしたり、足や手、指先を使い、優雅に踊るように、また時にはスケートをしているように、色鮮やかな絵の具あとを追うなど彼独自の作品制作を行う。(2010年)
■KAIR2010 作品
大阪ガール 53×53 cm
ザランスは、世界33か国を巡るアクション・ペインティングのツアーで、ストリートや様々な会場、博物館や美術館、河原のほか、思いもよらないようなあらゆる場所で、25分間のパフォーマンスを行い、世界各国のコレクターや芸術愛好家の注目を浴びるようになった。
キャンバスに激しいほどに注がれる.彼の色への情熱は、見ている人には、戯れる15歳の少年のように、あまりにも自然で、遊びのようにさえ映るかもしれない。しかし、彼の作品は常に、真剣に“目で考え”、過去何世代ものアーティストがしてきたこと全てを徹底的に研究するという大変な努力の結果、生まれるのであり、それらの作品からは、どれほど強調してもしきれない色に対する感性が伝わってくる。
ランチ 90×180cm
ラトビアの小さな町で生まれた彼を絵画に導いたのは、彼の直観と運命以外の何ものでもなかった。アーティストで暮らしていけるなんて誰も思わなかっただろう。何年間も枠の中に入ろうと、もがき続けて、ある日、彼は避けられない運命に気づく― 彼にとって絵を描くことは生きるということなのだと。
イグヴァーズ・ザランスの作品は、ビビッドで、刺激的であり、生々しい質感はどこか不安定で、不気味な美しさを醸し出す。自分の作品について彼はこう語る。「私は、社会的に決められたものではなく、人類の経験の中で、基本的、象徴的、かつ、万人に共通するようなイメージやモチーフに焦点を当てています。」
ザランスが新たな作品のテーマとして取り上げるどんな物体、生き物、場所も彼が見いだす、生気と喜び、愛情にあふれた絵の世界では、パズルの1ピースとなる。
アクション ペインティング ※展覧会初日、アートツアーにて開催
展示場所:神山町町民体育館 素材:油彩、キャンバス、エナメル
(イグヴァース・ザランス / 2010)