宮本常一という人

なんでも2011年10月28日

神山塾2期生

投稿者:神山塾2期生

秋の夜長ということで、ついついインターネットを見て
ぽちっとボタンを押してしまい、本の荷物が増えつつある
神山塾生の渋沢清夏です。

「旅する巨人」

宮本常一氏と渋沢敬三氏のことについて書かれたこの書籍を
手に取ったが最後、何かにせっつかれるようにして読み終えました。

宮本常一氏は民俗学者であるとともに、農業指導者であり
殖産奨励者であり、人々をその気にさせるアジテーターでも
ありました。

宮本氏が大きな足跡を残したフィールドワークのひとつである佐渡。
この佐渡調査をきっかけに、「地域振興」を含めた
「済民家」の一面を宮本氏は発揮するようになりました。

田中角栄氏は東京、中央と直結する交通網の整備
インフラ整備ありきの政策をとりましたが
その政策は国の借金以外なにものも生まないと
宮本氏は看破していました。

それを表す宮本氏の言葉

「このままでは島が本質的な力で本土に追いつく日はない。
資本主義的な思想の恐ろしさというようなものを
近頃しみじみ思う。
しかもそれが国民全体の一つの思想になりつつあるのでは
ないだろうか」

です。

宮本氏は「地域自体からエネルギーを発する」こと言い続け
佐渡の人々に柿を作ることを奨励しました。

柿の出荷量は増え、柿は道路をつくり、港をつくり、
町をつくり、なにより島民に誇りと意欲をもたらしました。

「人々の力を結集することによって
沈滞した村に活力と自信を与えることができる。」

「離島振興法ができたから島がよくなるのではない、
島をよくしようとするとき、離島振興法が生きてくる」

「島の生産基盤を内部から作っていくことこそが肝要である」
この本は東京にいた頃手にしていても
それほど心に響かなかったと思います。

限界集落といわれている神山町に住んでいるからこそ
肌で感じることがあり、そこから見えることを踏まえたうえで
この本を手に取ったからこそ沁み入ってくるものがあります。

「地域自体からエネルギーを発する」

それは個人にもあてはまることで
何かに、社会や会社や人などに頼るのではなく
自らが発行体となってエネルギーを発するということ。
それが今求められている気がします。

それを掴みに、踏み出すための一歩として
神山塾に応募し、今ここにいるのだと思います。

神山塾2期生

神山塾2期生

職業訓練講座・神山塾の2期生です。 北海道から沖縄まで、日本全国から神山へ集ったメンバーが地域の人たちの活動に参加させていただきながら、各々のくらし方働き方を半年間見つめ、探求します。 みんな個性的なのにまろやかな15姫2太郎で構成。

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コメント一覧

  • 期間も半ばを過ぎましたが、これからは釣瓶を落とすような速さで時間が進んで行きます。 何かのチャンスが目の前を過った時には、がっつりと掴んでくださいね。

    2011年10月29日 20:28 | 大南 信也

  • 神山町は、まだ、「限界集落」(65才以上が住民の50%を超えた集落)までは行ってないと思ってるんだけど・・・(笑) “ 「風」は、遠くから 「理想」 を含んでやってくる。 「土」は、そこにあって、「生命」 を生み、育てる。 「土」は「風」の軽さを笑い、 「風」は「土」の重さ をさげすむ。 愚かなことだ。 ” とは、信州大学の教授だった玉井様の言葉。 両方、必要なのだけど・・ 「風」の人のほうが多い気がする・・・・ 「土」の人より、多少 「楽」なのかなぁ・・・・アハハ (笑)

    2011年10月30日 00:38 | ニコライ

  • はい。 ありがとうございます。

    2011年11月2日 22:08 | 神山塾2期生

  • 渋沢さん、興味深いテキスト。 そして面白い本棚。 宮本常一氏の「甘藷の歴史」是非おすすめです。 未来社から。 古くてなかなか手に入りませんが、図書館などで見つかると思います。 そして、本を読んだ後は、書を置いて、道をあるく。 それも大事。

    2011年11月4日 12:51 | rika

  • 宮本常一氏の「甘藷の歴史」、探して読んでみます。 頭でっかちだけで終わることほど悲しいことはないですもんね。 安岐さんの言葉、ずんときました。 ありがとうございます。

    2011年11月9日 00:12 | 神山塾2期生

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