孫の手プロジェクトをはじめました
学び2016年8月22日
神山町の創生戦略のひとつに「孫の手プロジェクト」があります。
これは、一人暮らしになり、家の周りの草地や庭木の手入れや修繕が難しくなってきた高齢者のお宅に、城西高校・神山分校の高校生が訪れ、学校で教わった造園の技術を活かして、その困り事を解消したりお手伝いするプロジェクトです。つなぐ公社は、地域のご高齢の方々と、学校や高校生の間をつなぎます。
6月に試験的に1軒、8月に本番で4軒を高校生らと訪れ、作業に取り組みました。
「手の届く範囲は、自分でも草刈りや手入れが出来るものの、写真のような危険な場所は高齢者にはとって難しいことが再認識でき、改めてそのニーズを感じました。」
「作業を終えて助かった!ということもありますが、一人暮らしのお年寄りにとって、何より若い子らとお話し出来たことが本当に嬉しそうで、その笑顔が忘れられません。」
「高校生もお年寄りとの会話の中で、必死で生きてきた過去の話などを聞いたり、お金をいただくことの大変さを経験し、自分の生活を見直すきっかけにもなっていました。」
「この経験により、お年寄りと高校生の関係が生まれ、このつながりが暮らしの安心と、教育の魅力化に進展することを期待をしています。」
孫プロは、無償ボランティアではなく、高校生には時給750円のアルバイト代が、各家から支払われます。
有償にしている理由の一つは、高校生に「学校で学んだ技術が実際に社会で役に立ち、喜ばれた」経験を得て欲しいからです。分校には現在、男子に選ばれることの多い造園土木科と、女子に選ばれることの多い生活科の二つがあり、広く環境づくりにたずさわる農業教育が行われています。教育は学内で完結可能ですが、先生方は、地域を舞台にした実践的な教育の機会を求めていました。また現在の神山分校は町外から通学している生徒が大半で、町内の子どもは少数です。地域のまん中にあるのに、地域とのかかわりが希薄な状況をなんとかしたいとも、先生方は考えていたようです。
そして一方に、家周りの手入れに難しさを感じている高齢の方々が地域にいるのなら、その間をつなげることで双方にとって良い機会をつくれるのではないか、という話になり「孫の手プロジェクト」が始まった次第です。
私たちは、高校生が単なる労働力になってしまわないように気をつけています。つまりこれは「便利な地域サービス」ではなく、草刈り等を介した「交流プロジェクト」であり「実践教育の機会」であり、神山における「高校のあたらしいあり方や地域との関係性の模索」です。
夏休みの数日を利用して行い、次回は冬休みの実施を考えています。
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コメント一覧
おお!写真右から二番目は「はやと」君じゃないか! 鬼籠野の鍛さんちの裏山を伐採したり、 ご苦労さま。 グリーンバレー森づくり 次期隊長 に指名します!(笑)
2016年8月23日 10:24 | ニコライ
久々の投稿です。高齢化社会でなおかつ子供たちも少ない状況で、じいちゃんばあちゃんとの交流の中から、若者は老人の知恵や経験を学んでゆき、老人は若者のはつらつとしたパワーと自分たちが必要とされているとの思いを持つことで、この少子高齢社会をより良いものにしてゆければと思います。さらに自分たちの子供達や孫たちが地元にいないなかでこの活動が続いてゆくことを期待します。
2016年8月24日 04:46 | 祥