こんにちは、学生インターンの松尾です！
今回は、住まい編と題して、
生活の基盤となる住まいの環境などに触れながら”神山への移住”についてレポートしていきたいと思います。

神山町は、徳島県中央部の山間部に位置する町です。
山の中の暮らしから、谷間の集落での暮らしまで同じ町でも全然違う生活があります。

神山の住まいは、築100年ほどのお家もあったり、場所によっては山の湧き水を使ったり、薪を炊いて風呂を沸かしていたり、山ならではの生活があったり、風呂と母屋が離れている昔ながらの住宅もあります。
 

住まいの設備について実際に伺ってみたところ、

湧き水は水道料がかからない分、湧き水用の水道管に草が詰まったりすることもあるため、日頃からメンテナンスが必要があり、台風などの時は湧き水が飲めない時もあるため、維持管理のために労力がかかるようです。

実際に山の湧き水を使っている人の中には、公共水道と併せて生活用水と飲料水で使い分けている世帯もあるようです。神山でも湧き水を利用できるところは限られており、”昔は使えたけど、今はもう管が通っていない”という場合もあります。どうしても”湧き水を使った暮らしがしたい”という場合は、物件探しの際にお気を付けください。

給湯に関しては、ガスや電気を用いている家庭も多いですが、自ら薪を割って風呂を沸かしている家庭もあります。実際に薪で沸かしているご家庭に聞いたところ、薪で焚いた風呂は保温性が高く、追い焚きしなくてもずっと暖かいそうです。一方で、風呂を沸かすのに、水温や気温によっても変わりますが1時間程度かかるようです。

中には、灯油と薪を併せて沸かすハイブリッド型を取り入れている家庭もあり、灯油である程度沸かしてから最後に薪で暖めることで、薪ならではの温かさをより手軽に使っているそうです。　手軽とはいっても、忙しいと薪を割る時間を作ることが難しく、灯油のみに頼ることがほとんどだそうです。

私が聞いた中では、移住前と変わらない給湯設備や水道、ガスなどの設備を整えつつ、そこに自分がしたい”暮らし”の設備を取り入れていることが多いように感じました。

都会と大きく異なるのは、”下水道が整っていない”ということと”すぐに入居できる物件はほとんどない”ということではないでしょうか。

下水道に関してはH29年度末で日本全国の下水道普及率が78.8%であるため、下水道がない地域での生活を経験している方もいると思いますが、神山町では下水道は整えられていません。そのため、神山町では、各家庭で浄化槽を入れて下水処理をしていますが、空き家の中には浄化槽がまだない所もあるため、入居する際に新たに合併処理浄化槽を整える必要がある場合もあります。(浄化槽の整備には、町の助成制度が利用できます。)

浄化槽の他にも、空き家の中には電気、ガス、水道設備が数年前の状態のままであることが多く、給湯などの設備がそのまま使用できるかは試してみないとわかりません。そのため新しく空き家を借りる場合は、改修工事で設備を新しくする方が多いです。

ちなみに、私も週末に改修中の空き家のお手伝いとして、床張りをさせていただきました。業者や大工にお願いするところはお願いし、自力でできるところは、人を集めて大人数で一緒に改修するという進め方も、お家への愛着がより一層深くなるのかなと思いました。

神山は住んでいる人々が大らかで、自然に囲まれ、川のせせらぎに心癒される一方、全国や世界中からいろんな人が集まる町です。

そんな神山の”暮らし”には田舎ならではの豊かさも、不便さも多くあります。

同じ日本でも地域によって”暮らし”に違いがあります。

特に生活基盤が大きく変わることをすんなり受け入れられる人もいれば、ストレスになる人もいると思います。

まちの中をながれる鮎喰川。浅瀬で水遊びも楽しめる場所です。

ぜひ、神山で暮らしたいという方は、移住交流支援センターまでこちらからご問い合せください。