昼ご飯が終わってからの話です。

まず、徳島新聞の編集委員の高杉氏が拙宅にやってきました。『移動編集局』の対象に神山、グリーンバレーを取り上げたいということで、その下拵えのお話でした。

入れ替わって塗料を扱う会社の営業の方。ぼくがゆっくりと話をしたいと思っていたので、注文していた『オスモカラー』という少々マニアックな塗料を配達してもらうのに、僭越ながら、指名で来ていただいた人でした。

清らかなハートの営業マンとの熱い会話が終わりかけた頃、佐藤の英雄さんから電話。寄井で空き家を整理している家で、ぼくの好きそうな『古くてあまり実用的でないもの』を家主の横山さんが分けてくださるというので、軽トラで急行です。

そして日が暮れるまでタイムスリップしたような倉の中で横山さんと語り合ったあと、松下政経塾の塾生、中西君を神山温泉でピックアップして一緒に家に帰りました。

中西君とのディープなおしゃべりを、後ろ髪引かれながら自分のからだのことを考えて終わりにして床に着いたのは、日付が変わってからだいぶと経った時刻でした。

いったい、その半日のあいだにぼくは、『いや〜、鋭いですねぇ！』という感嘆の言葉を何回口にしたことでしょうか。じっくりとお話しするのは、初めての方ばかりでしたが、皆さん、真摯な直球で核心をぐりぐりと突いてくださいまして。。。　なんとも刺激的な時の流れでありました。

神山での人との出会いは、いつもダイナミックですが、ここまで連発でやってくるというのはあまり経験のないこと。あたまのなかはスパイラル状態。ぐるぐるぐるぐる不思議な力が渦を巻いておりました。

さらには、ちかごろぼくが『できたらいいなぁ』って強く思っていることのひとつに『飛ぶ』ことがあるのですが、横山さんのお仕事は？と訊ねてみたら、ＪＡＬのパイロットのインストラクターだということ。
『羽田のほうまで来てもらえたら、シミュレーターに乗せてあげますよ』
なんて、嬉しいことを言ってくださる。

で、中西君と晩飯を食べながら、『今日、こんな出会いがあったんだよ』と話したら、『そうなんですか。いや、じつはぼくもパイロットなんですよ』というお返事。
聞いてみれば、彼は大学時代、航空部に所属していて、グライダーの選手権で学生ナンバーワンになったこともある男でした。
そんな彼が、『関東方面に来られることがあったら、いつでも言ってください。一緒に飛びましょう！』とおっしゃる。
エンジンを積まず、純粋に風の力だけで飛ぶグライダーは、ぼくが一番やりたいと思っていた飛び方。嬉しくて、気絶しそうになりました。。。。。

ちなみに、グライダーというのは、上昇気流を見つけては、それに乗って、トンビがやっているようにぐるぐる旋回しながら、高度をかせいで飛んでいくそうで。
（なんだか、『せかいのかみやま』の有り様と似ていますね）

ぐるぐるぐるぐる　スパイラル　まわりはじめましたよ　　　！