七夕かざり(地域のパワー)
なんでも2010年7月5日
さて、いま神山街道を鮎喰川に沿って車を走らせると県道の両脇に七夕かざりが次々と目に飛び込んできます。
広野地区は家々の軒下に飾られています。これは広野チャレンジクラブの人たちが各戸に短冊を配り飾ってもらったものです。養瀬トンネルを過ぎると本数が急激に増え実に鮮やかです。特に鬼籠野小学校付近は見事です。
この付近の飾りは個人の力ではできません。おそらく地域が総力をあげて作ったものでしょう。この地域はクリスマス前のイルミネーションなど地域住民の結束力を感じます。さらに車を走らせると神領地区ですが、ここは広野地区と同じで各戸の軒先につつましく飾られています。
さらに車を四キロほど走らせ下分地区の公民館広場に着くと目に飛び込んでくるのが、七夕の里、下分の飾りつけ。その規模といい色彩の鮮やかさといい、度肝を抜かれます。
この地域の住民パワーはすごいものを持っています。今ではすっかり神山の名物行事となりました。今年で十年目を迎えるそうですが、毎年飾り付けがグレードアップしています。先週の土日は大きなイベントも開催されました。土曜日は雨にたたられたのですが、日曜日は大勢の人が集まりにぎわったそうです。
ほんとこの地域の活力には驚かされます。春の明王寺のさくら祭りも十一年を過ぎました。
七夕イベントは終わりましたが、飾りつけは7月7日まで見ることができます。今日も吟行たのしむ俳句同好会のみなさんが大勢来て句をひねっていました。
草負うて 男戻りぬ 星まつり(石田波郷)
トオルちゃんが、七夕の句としてふと口に出るのは上の句ですか。最近は季節の行事がほとんど忘れられています。潅仏会の甘茶やてんと花、お盆の送り火や灯篭流し。日本人として子どもたちにこうした体験をさせるのは意味のあることですよね。
今日は、「社会を明るくする運動キャンペーン」のあと更生保護女性会の数人を案内したのですが、このかごを見るなり、「あっ、蛍かご」と声を発しました。「子どものころよく作ったよね」と懐かしそうに見ていました。麦わらで編み上げるのですが、実に美しいですよね。このカゴに蛍を入れて隙間から洩れる明かりを楽しむのだそうです。現代の子どもたちには作るのはとても無理だよね。
公民館の2階ではアート作品も展示されています。
石彫アーティスト東さんやその娘さんたちの作品が観賞できます。
それにしてもオロノや下分の住民パワーには圧倒されました。実行委員会のみなさんご苦労様でした。
なお、阿川地区の「28歩の会」のみなさんは、一ヶ月遅れで旧暦の七夕に短冊飾りや案山子を七夕バージョンに変えるそうです。
中原 亨
神山アーティスト・イン・レジデンスの自称学芸員。これまで招聘した作家たちの作品の解説はお任せください。年間を通じて数多くの訪問者を案内しています。 神山を元気にするため老体を鞭打ちと東奔西走しています。NPOグリーンバレーの理事。
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コメント一覧
毎年のバージョンアップ!パワーアップ!に目を見張ります。 一体、来年はどんな感じに進化するのか今から楽しみ!!! (プレッシャーをかけてるわけではありません(笑)。頑張ってください。)
2010年7月5日 19:42 | 大南 信也
これが「蛍かご」ですか? 粋(いき)なものを、昔の人は作っていたのですね。(感嘆!) 私、初めて見ました。
2010年7月5日 22:39 | ニコライ