高校の体育館で、寮生と地域の大人混合のバスケの試合があった
なんでも2020年6月30日
本記事はイン神山内の「ほぼ月報」という枠組みの中で執筆しました。2019年〜2021年までは神山つなぐ公社が「まちの様々なプロジェクトのいま」を、2022年以降は神山つなぐ公社とグリーンバレーで「神山に関わるみなさんと共有したいまちのできごと」をお伝えしています。
神山校(高校)の小さな学生寮「あゆハウス」周辺で、いろんな情景が生まれている。6/27に、寮生と大人たち混合のバスケの試合があったようで、ハウスマスターの荒木さんにその様子を聞いてみた。
荒木 今年入学した砂川君という一年生が、「やりたい」と言い始めて。
── 県外の子。
荒木 はい、彼は大阪から。今年2年生になった寮生や私がサポートして。でも場所の手配をはじめ、基本的に彼が自力で組み立てていった。最初は町民体育館を借りて。でも「バスケットコートがない!」ことに気づき(笑)、それで高校の体育館を使わせてもらうことになって。
── 寮生(現7名)だけじゃ人数が足りないから、地域の大人も混ぜて。
荒木 彼は最初先生に相談してみたら、「地域の大人も」という部分に少し難色が示されたみたい。「よくわからない人が学内に入って来るのは、うーん」という感じだったのかな。でも、砂川君はそこで名簿をつくって「来るのはこんな人たちです」とわかる状態にして、教頭先生に直談判したんです。
── おっ。
荒木 わかってる!と思った。自分で切り拓いていって、教頭先生も嬉しそうで。後で会ったとき「砂川君からこんな相談があってさ」って。大人に手取り足取りされず本人が自分で課題解決していったのはいいと、すごく好意的でした。
── 神山校のグランドは芝生だよね。前に教育長が聞かせてくれたのだけど、小さな子ども連れのお母さんが「ちょっと遊ばせてください」「どうぞー」みたいな感じで、学校の中だけど、まちの人が公園のようにいる情景も見かけられたって。随分まちに開かれている学校だと思うけど、地域の大人が一緒に〝体育館〟を使うことには「いいのかな?」と考えてしまう部分もあったか。で、当日はどうなりました?
荒木 寮生全員と、あと「自分もやる」と集まった大人が十数名。3チームに分かれて1試合7分。楽しかった、というより本当にしんどくて。バスケの運動量って半端ない。大人はみんな疲れ果てていて、中には本格的に腰を痛めてしまった人もいましたね(笑)。正直、身体は悲鳴をあげていたけど、高校生も大人も関係なく本気でやれたのは心から楽しかった。
砂川くんは「またやりたい!」と話していた。継続的に開催したいって。彼に巻き込まれてゆく他の寮生たちも楽しそうだったし、彼がやりたい方向でつづけていけるといいなと思っています。
神山の学校は(中学校や小学校も)、生徒数の事情から部活動の数や種類が限られている。でも、大人も一緒に出来ることはあるし、やりたい人もいるわけで、こういう動きはいいんじゃないでしょうか。
「あゆハウス」は、神山で暮らすことを希望する城西高校神山校生のための、少人数制の町営寮。ここはただの生活の場ではなく、寮生と、サポートする地域のハウスマスターが日々話し合い、自分たちで暮らしをつくっています。
>城西高校神山校の寮|あゆハウス
西村 佳哲
にしむら よしあき/1964年 東京生まれ。リビングワールド代表。働き方研究家。武蔵野美術大学卒。つくる・書く・教える、大きく3つの領域で働く。元神山つなぐ公社 理事(2016〜21)。著書に『自分の仕事をつくる』(晶文社/ちくま文庫)、『ひとの居場所をつくる』(ちくま文庫)など。
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