海でお会いしましょう

アート2010年8月5日

投稿者:rika

みなさまご無沙汰しております。安岐です。

今年の夏は、はっきりと暑い気持ちのいい夏ですね。みなさま夏満喫されていますか?

ご報告が遅くなりましたが、7月19日から10月31日まで開催の「アートと海を巡る百日間の冒険」瀬戸内国際芸術祭に作品を出品しています。

私が作品を展示している会場は郷里でもある小豆島の肥土山、中山地区に3つ点在させています。

63番

この地域は小豆島では珍しい田園風景が広がる棚田の美しい地域。

そしてそれぞれの地区の人々が農村歌舞伎の舞台をはじめ昔からの地域の行事をずっと守っている地域でもあります 。

丁度作業を開始しはじめた頃の7月2日には肥土山で虫送りの行事があり、久しぶりに体験することができました。

 

肥土山の虫送り

 

この地域の田んぼは本当に美しいのですが、私が作品のひとつを置かせてもらっている「中野さん」の田んぼ、

ほんとうにかっこいいです。必見です。

そしてこの地域、だいたい朝9時くらいに行くと地元のおっちゃんたち

が肥土山の歌舞伎の駐車場でゆるりとあつまって集会をしています。

その集会場所も芸術祭に合わせてなんだかグレードアップ。

そういうのを発見するものなんだかたのしいです。

集会場所

そして、今回は地元、誰がなにを持っていて、何が出来るのかっていうのは、もうすっかり知りつくしているというわけで(笑)足場や、軽トラ、エンジンチェーンソー、その他作業に必要な道具をすべて同級生たちにお願い。

そして、作業していたら小学生のときの幼なじみがひょっこり現れてほぼ30年ぶりくらいにお互いの近況報告したり、愉快な仲間たちの家へいきなりおじゃまして晩ご飯をいただいたり…

そんな面白いことが相変わらず(笑)ここでもおこっていていろいろと感慨深い日々でした。

友人宅で晩ご飯

作業の方も、早渕くんや、香川の沖縄芸大時代の友人の多田さんに手伝ってもらって、

ハード作庭家の多田さんとの作業、いろいろと学ぶことの多い楽しい作業でした(よね?早渕くん!)

作品「森」と中野さんのたんぼ

ということで、みなさま海でお会いしましょう。

トップの写真はオープニングでの大巻氏のシャボン玉プロジェクト[memorial Rebirth 2010 Setouchi]の様子です。

rika

2008年のアーティストインレジデンスにて神山に滞在。 東京を拠点に各地で美術家活動をしています。

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コメント一覧

  • 虫送り。これだけ豪快にやられると、虫たちも圧倒されるでしょうね。 早渕さんから作品設置奮闘記を聞きました(笑) また見に行きますね。63番!

    2010年8月5日 7:50 PM | 大南 信也

  • 虫送り、ドラマやニュースでは見るけれど一度参加させていただきたい行事です。 芸術祭ツアーでも募って、また秋の祭りのころ参ります。今度は農村歌舞伎も観たいな~。

    2010年8月5日 9:54 PM | 仁木島 昭

  • “ 飛んで火にいる夏の虫 ”と、くちずさみながら歩くと、 虫が「たいまつ」に飛び込んでくるのですか・・・。 お手伝いに行った早渕くんは、 “ 傾斜45度は、上から見ると、直角に見えます。 ” 良い勉強になりました と言っておりました。

    2010年8月5日 11:00 PM | ニコライ

  • 安岐さん、元気そうだね。 このまあクソ暑いのに、「・・・気持ちのいい夏だ・・」なんて、あなたはタフだね。 瀬戸内芸術祭、神山の連中とまた見に行きます。安岐さんの作品と出会えるのが楽しみです。

    2010年8月6日 3:39 AM | 中原 亨

  • 虫送りの行事、数年前に海部川上流の旧海南町で体験しました。ウンカ、ニカメイチュウなどの稲の害虫を村外に追い払うことで、見えなくなったものはなくなったと、昔の人たちは考えたんですね。出来ない事は考えないという事ですね。「さねもりさんのお通りじゃ、稲の虫は皆去(い)ね」といって田のあぜを歩きました。子供が主体となる行事です。何か博物館の学芸員さん風のコメントになりましたが、悪しからず。小豆島の肥土山、中山懐かしいです。40数年前高松高校の郷土誌研究クラブで、夏合宿(調査)で農村歌舞伎のことや、池田町の手延べそうめん、内海町のしょうゆ産業などを調査した事を思い出しました。年がばればれ・・・。瀬戸内文化祭はぜひいきたいなあとおもっています。

    2010年8月6日 4:51 AM | 澤 祥二朗(通称 ショウ)

  • はい、アキリカ暑さにもまけず元気にやっておりますよ。 虫送りの時、始まるのを待ちながら、地元の方々が、 「昔は田植えが暦どおりやったから、たいまつの炎がまだ水面にうつってきれいやったのになぁ〜」とか 「昔は子供が自分でたいまつつくりよったのになぁ〜」とか 先輩たちのご指摘は厳しいのですが(笑) 青年団のひとたち(同級生たちなんですが)が大きなたいまつを1.5kmくらい持ってねりあるく子供たちをうまくまとめ、小学校のPTAのお母さんたち(これもまぁほぼ同級生たちなんですが)が練り歩く途中、たいまつから落ちた炎を隅々まで拾って消していきます。翌日も、ゴミや燃えた後がないか確認するそうです。 地元でずっと続いているからということでふんずりかえっているわけではなく、毎年続けていこうと云う人たちの誠意でみなぎっている行事だなぁと、つくづく心を打たれました。 農村歌舞伎も、今回はじめて歌舞伎の総代さんにじっくりとお話を伺い、本当にお金のかかる大変なことを地元の人たちの力で引き継いでいっているのだと、改めて知りました。 今年は芸術祭に合わせて、10月23日に肥土山、24日に中山で歌舞伎の特別公演があります。 ちなみに63番の「森」作品は肥土山の農村歌舞伎の目の前にあります。 そして、今回はじめて知ったのですが、肥土山地区には大正時代から地域の人たちに守られている森がありました。今そこを管理している友人に「おまえ、そんなんもしらんかったんかー」としかられましたが、美しい檜の間伐の行き届いた森でした。

    2010年8月6日 10:13 PM | rika

  • 農村歌舞伎の前と言えば、一等地でしょう。地元出身のアーティスト、 安岐酋長に敬意を払って(Hail to the Chief!)ということでしょうね。 地域に抱かれるアーティストって、なんともステキです!

    2010年8月6日 10:25 PM | 大南 信也

  • いやいや、もう設置中ずっと遠目に見張られていました。(んね、早渕くん) 設置してからもずっと、あれなんや?○○か?と愛情たっぷりに地元の青年団の兄さんたちに、いじられています。 酋長なんてめっそうもない(絞められます!)まだまだ舎弟にもさせてもらってないんです、はい。

    2010年8月6日 11:55 PM | rika

  • その通り!楽しかったですよ安岐さん!(笑) 数日ぶりにイン神山をのぞいたら見た事ある風景がアップされていてびっくり。 小豆島の作業は大変でしたが勉強になりました。それに楽しかったです。経験させてもらったこっちがお礼を言わなければいけないほど濃い数日でした。作業を見守ってくれていた方々も何とも魅力的な人たちでした。かっこよかったり、あじがあったり。やわらかく見守ってくれてましたね。でもあれはやっぱり見張ってたのかな(笑) 多田さんには付いて行くのに必死でしたが、色々教えてもらって本当にお世話になりました。(見てるかな?)また「庭」を観に行くときは誘って下さい! またゆっくり本番を観に行きます。 後日談ですが、小豆島初日に安岐さんの紹介で出会った山口さん、早渕家にとって古くから親しい付き合いの家族が運営されているNPOで長らく活動されていた事が判明。実は昔、会ってたかもしれません。。不思議&世界は狭い。。

    2010年8月8日 10:00 PM | 早渕

  • あ、やっぱり大変だった?(笑) でもあのあともっと大変だった... (多田さん容赦しないし、私も容赦しないし。。) でも、なんかね、行き交う人たち作品の説明したり、設置していたら自然に向こうからここの土地の事話してくれたり、地元でもまだまだ知らない事いっぱいで、本気で調べよう、ってそう思いました。 島の人たち、みんな、かっこいいよね、わたしもがんばります。

    2010年8月10日 11:50 PM | rika

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