四国行脚記録03
いざ!赤岡の絵金祭りへ
なんでも2011年7月19日
台風の吹き荒れるなか、おひさしぶりの投稿。にしわきあやです。神山塾を卒塾して早1ヶ月。卒業した塾生たちのいまはというと、免許を取得する者あり、就職が決まり働く者あり、資格習得を目指して勉強する者あり、お店の開店準備に奔走する者ありと、皆それぞれ動いているようです。(ちなみに免許取得は私事です!わーい!)
早速、車を運転して高知県へ!といいたいところですが、ここはベテランドライバー!はっせー&大作にお願いして赤岡町で16日・17日に行われた”絵金祭り”に行ってきました。
幕末から明治のはじめにかけて活躍した芝居絵師・金蔵。土佐藩家老の御用を勤める狩野派の絵師だった金蔵は、贋作事件に巻き込まれ城下追放へ。そこでたどり着いたのがここ赤岡町。定住し、芝居絵や、台提灯絵、絵馬、凧絵などを多く描き、「絵金」の愛称で親しまれました。そんな絵金の残した23点の屏風絵が年に1度、7月の第三土日に夕闇のなか、商店街の軒先に蝋燭の灯りに照らされてお披露目されるのが、この絵金祭りなのです。
絵が蝋燭に照らされるのは19時から21時。それまで町をブラブラ。
4年前に建てられたという、平成の芝居小屋「弁天座」森林率全国一の84%を誇る高知県ならではの、木の匂いの香る立派な劇場です。
お待たせしました、絵金の屏風絵です。
もともとこれらの屏風絵は、まちの旦那衆が大祭に奉納するために絵金に描かせたもので、宵宮にあたる7月14日に商家の軒先に広げられるようになったのは江戸時代末期からのこと。7月の第三土日に開催されるようになったのは商店街の発展を祈って昭和52年からはじまり、現在に至ります。
*
描かれてから150年の時を経て尚、人々の生活に密接に関わっている絵金。描かれた絵の、色鮮やかなことにも驚きましたがそれ以上に、湿度や温度管理に敏感で保管するのが大変な絵という媒体を、惜しむことなく伝統として、見せ続けているということの凄さに感服しました。湿度が高い・蝋燭が倒れるかもしれない・お客さんが倒してしまうかもしれないなど、リスクを挙げだしたらキリがありませんが、”出来ない理由より出来る方法を!”。グリーンバレースピリッツに通ずる赤岡の絵金祭り、ぜひ一度行かれてみてはいかがでしょうか。
■ちなみに絵金祭りの時期以外、屏風絵は絵金蔵の展示室に収蔵されています。ここの展示方法も実にユニーク!「劣化を防ぎ、作品を保存しなければならない。でも本物も見てほしい!」との考えで、蔵の壁に穴をあけて保存中の屏風絵を覗き見できるようにしました。蔵の穴に展示される作品は常時2枚ずつ。定期的に入れ替えているので行く度に違う絵が見られます。
>絵金蔵 (Web)
高知県香南市赤岡町538 / 0887-57-7117
09:00~17:00 / 月曜・年末年始は休館 / 入館料は大人500円
>おっこう屋 (Web)
「奥にしまわれたモノに光を与える=奥光屋」 ?!不思議なお店
高知県香南市赤岡町448-1 / 0887-55-3468
10:00〜18:00 / 木曜休み
>道–タオ–
高知県香南市赤岡町448-1
>弁天座 (Web)
高知県香南市赤岡町795 / 0887-57-3060
9:00〜22:00 *貸し館利用のない日は、17:30までの営業
にしわきあや
四国に魅せられて4ねんめ。東京→神山での借り暮らしを経て、徳島市内で働く企業戦士。なんつって。20代は竹のようにしなやかに、青く、真っすぐ、暮らしたい。睡眠と、太陽と、おいしいごはんがあればそれでしあわせ。
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コメント一覧
纏わりついたり泣き出したりはあっても、 いざという時に頼れる下僕たちですねぇ(笑)。
2011年7月19日 20:11 | 大南 信也
わぁ・・あやちゃんすまん。 前の記事「私」が出過ぎてしまっていましたので はよ 次の 記事書いて消そうと 7月の「森づくり」をあわてて書いたら、 あなたが、「絵金」書いてくれていたのね。 すまん。すまん。
2011年7月20日 01:56 | ニコライ
あやちゃん、完璧な取材風日記とてもすばらしい文章力やね。まずは、赤岡の取材ありがとうございましたって、今頃コメントじゃいかんけどなあ・・でも嬉しいです。 申し遅れました「わくわく村長」です。夏は祭り一色の土佐ですが、絵金まつりやみなこい祭りが終わったけど、これから夢長屋の祭りやよさこい祭り田園祭に手結盆踊りと続きますよ。 まさしく「よっちょれよっちょれ祭りじゃ~」言うて飲みまくりの日々が待ってます。 だんだん年を重ねると「この夏無事に生きちょるろうか」と心配しながらも、これがなけりゃはじまらんとばかりにからだに鞭打ってます。そんな日々ですが、また遊びに来てください。記事ありがとう・・・・。
2011年8月6日 10:23 | わくわく村長