冬の深まり 聞こえてくるもの

なんでも2011年12月7日

神山塾2期生

投稿者:神山塾2期生

赤や黄色に染まった木々の葉が
風に吹かれて舞い散っていく様を車の中からうっとり眺め
道路に敷きつめられた落ち葉を踏みしめては
靴から伝わる感触とその音に酔いしれている
神山塾生の渋沢清夏です。

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神山に来てからしなくなった習慣
それは音楽を聴かなくなったことです。
もちろん、全く聴かなくなったわけではないのですが
東京にいた頃とは違う聴き方をするようになりました。

東京で生活をしていた頃は
そのときは全く気がついていなかったのですが
満員電車の中、繁華街や街なかを歩いているとき
待ち合わせの喫茶店でなどなど
たえず、いたるところで耳にイヤフォンをはめていました。

その頃のことを今振り返って思うのは
そこら中に溢れていた音・音・音の嵐!!!
TV広告・街宣車・人々の話し声・勧誘・・・。
音だけではありません。
ただ目を開いているだけでもいたるところに
看板や中吊り広告といった情報が
野蛮に土足で次々と飛び込んできていました。

それらから意識を背けるために
違うものに意識を集中させるために
外界をシャットアウトさせるために
わたしはいつもイヤフォンで耳を塞いでいたように思います。

それが、神山にきてからはぴたりとなくなりました。

人は可笑しなもので、音を求めてしまう生き物らしいです。
無音の状態には耐えられず、どんなささやかな音でも
拾ってしまうとのことです。

そういえば、山の中を歩いていると
突然「カサリ」という音がし、びっくりして
思わず立ち止まってあたりを見回してしまったことがあったのですが
その音はちいさな昆虫が枯れ葉の上を歩いたときにたてた
とってもとってもちいさな音だったのです。

たくさんの情報。
得ようと思えば際限なく、しかも簡単に入手することができるようになりました。
しかし、闇雲に情報を得ているだけでは本質を見失ってしまいます。
あの人にとっては有益であるかもしれないけれども
果たして自分にとってはどうなのだろうか。
自分は何を求めているのだろうか。

まずは自分の声に耳を澄ますことが大切な気がします。
その声は、多分、とってもちいさいです。

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自分にとってほんとうに必要なもの。
それが何なのか、神山入りした塾生は無意識かもしれませんが
そのときには選択できていたように思えます。
だって、半年間の自分の身の回り品はそう多く持ちこむことは
できないのですから。
そして生活をしていく中で、切りつめていきながらも
どうしてもお金を使ってしまうところとは何なのかも
振り返れば見えてきます。
そこに自分にとっての譲れないもの・大切なもの
この先の道しるべが隠されていると思います。

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葉が全て散り、枝だけになった木々が目立ち始め
日に日に寒さが増し、華やかさとは遠い季節となってきますが
この時期にどれだけのものを蓄えることができるかによって
春の芽吹きが変わってきます。

多分、塾生にとっての神山での半年間は季節でいったら
冬に相当するもの。

年が明ければ神山塾も終わりになります。
あと残り一カ月を切ろうとしています。
はっきりいって一カ月で今後どうするかを
授業と並行して進めていくなんて!とあたふたする毎日ですが
まあ、どうにかなるだろう、という達観というか
諦観(笑)もあります。

その心の余裕、ゆとりは大らかな自然に囲まれた神山の風土と
何かあったらサポートするし、どんなときでも気にかけているよ
という姿勢をさり気なく伝えてくれる
神山の方々の存在があるからこそ。

今のこの時期に、今までを振り返り
また、これからを見据える時間を持てた幸せ。
それを噛みしめながら、星あかりだけの夜空を眺め
ちいさなちいさな声に耳を澄ませていっています。

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神山塾2期生

神山塾2期生

職業訓練講座・神山塾の2期生です。 北海道から沖縄まで、日本全国から神山へ集ったメンバーが地域の人たちの活動に参加させていただきながら、各々のくらし方働き方を半年間見つめ、探求します。 みんな個性的なのにまろやかな15姫2太郎で構成。

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コメント一覧

  • 水無月の面接では、    「やったらええんちゃうん!」 と言いましたが、 師走を迎えた今、こう言いたいと思います。    「なんとかなるんちゃうん!」(笑)

    2011年12月8日 00:30 | 大南 信也

  • あまりに上手に書かれると、コメントしにくい面もございますが 水滴がジワー・・・と膨らむように、冬に十分溜めこんでおくと、春が来て、パチーンとはじけるのでございましょう。(笑) 幸運を祈る!

    2011年12月11日 23:51 | ニコライ

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