神山での半年

なんでも2012年1月16日

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投稿者:神山塾2期生

何気なくクリックして開いたHP
初めて目にした「東京仕事百貨」のサイト
そこに掲載されていた神山塾生募集の記事

そのときは東京で働いており
仕事や生活に不満があるわけではなかったので
「面白いサイトがあるんだなあ」とそのままサラッと
目を通して終わりにした、はずなのに…
なぜかいつまでも「神山」という地名が心に残っておりました。

徳島が四国にあることすら知らないくらい
本当に何にも知らなかったけれども
あの瞬間にわたしは「神山」に一目惚れをしてしまったのだと思う。

「何が」とか「どこが」ではなく
ただただ引き寄せられ、吸い寄せられるようにして
会社を辞めて、神山に飛び立ちました。

事前の下調べは敢えてしませんでした。
すれば足が竦む気がしたから
勢いだけに身を任せることにしました。

神山での日々はいいことばかりではありませんでした。
ちょっと買い物、と思っても一番近いお店まで徒歩30分
はじめましての人といきなり共同生活
プライベートなどないに等しい毎日

神山に来れば今までとは違う働き方、生き方ができる!
ここにくれば素敵な未来が待っている!!
アートな仕事に関わることができる!!!
などと思っている方がいるとしたら
それは思いっきり否定しておきます(笑)

神山は限界集落といわれている地域です。
若い人を見かけることはほぼありませんし
空き家はたくさんあるけれども
家主さんは貸したがりません。
住むところはなかなかないですし
そもそも仕事、働き口がありません。
だから若い人たちは仕事を求めて
都市へと流れていってしまいます。

日々の暮らしはたんたんとしたもので
何か一風変わったことが行われているわけでも
目新しいことがあるわけでもありません。

じゃあ、なぜ神山という地に惹かれたのだろうか?
足を踏み入れた後も惹かれ続けているのだろうか?

わたしは神山で大人たちの「本気」を目の当たりにしました。

壮大な夢を語ることは容易いです。
やりたかったこと、したかったことを語り
現状への不満と本当はこんなはずではなかった
等を口にしている人々を多く見てきました。

しかし、神山の方々はとにかく行動、実践あるのみ。
「やったらええんちゃう。」
で、とりあえず、やる。
できないことを羅列するのではなく
ではどうしたらできるのか、可能になるのかに
エネルギーを注ぐ。
とにかくやってみる。
それを全力でやる。
仕事をしつつ、その合間に本気で遊ぶ。
そう、わたしの目には必死になって
過疎化を食い止めようと行動をしている
神山の方々が遊んでいるかのように見えておりました。

時間がなくて身体がしんどかったり
うまいこと物事が進まなくていらいらしたり
思うような結果を得られなくてしょぼんとしたり・・・。
色々あるとは思うのですが
そんなときでも皆さんキラキラしてました。
キラキラ輝いてました。

必死とか本気とか真剣になんてちょっとカッコ悪いよ
そんなところはあんまり人には見せたくないし
余裕でこなせるくらいがいいよね、なんて思っていた
わたしの頭をスコーンとかち割ってくれました。

だって、皆さんカッコいいんですもん!

東京でサイトを見て一目惚れをして以来
わたしはずっと神山という熱病に罹ったままです。

もうすぐ神山を去りますが、それでもその病は醒めることなく
わたしの中に留まり続けるのだと思います。

これぞ、神山マジック☆

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神山塾2期生

職業訓練講座・神山塾の2期生です。 北海道から沖縄まで、日本全国から神山へ集ったメンバーが地域の人たちの活動に参加させていただきながら、各々のくらし方働き方を半年間見つめ、探求します。 みんな個性的なのにまろやかな15姫2太郎で構成。

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コメント一覧

  • とても熱くて、篤くて、厚い投稿ですね。 塾生の皆さんが、神山という触媒でより熟成されて神山から飛び出したり、根ざしたり、弾んだりしてゆくのをこれからも大粟山から見てますよ!

    2012年1月16日 18:53 | フミ

  • なぜかウルッと涙腺が緩むのを感じました。年の所為なのか…(笑)。 タイトル画像が昨日の出来事のようです。

    2012年1月16日 19:31 | 大南 信也

  • お褒め頂きありがとうございます。 理事長以外は、そんな高い目的意識をもって、やっているとは思えませんが・・・。 ねぇ・・オジサマの皆様 。あはは 卒業まじか。 神山塾生(じゅくせい)も、熟成(じゅくせい)して まいりました。 (またも、いまいちギャグ。)スンマセン(笑)

    2012年1月18日 12:38 | ニコライ

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