マイクロバスでめぐる新しい神山。「町民・町内バスツアー」テストランを行いました。
学び2016年11月15日
「神山に暮らしていても、新聞やテレビで紹介されている、新しいお店や施設を見に行くきっかけがない」
神山に長く暮らしている方々からのそんな声を受けて、10月12日と22日の2日間、神山に暮らす人が、神山の新しいお店や施設をめぐる町民・町内バスツアーのテストランを行いました。
サテライトオフィスや宿泊施設、レストランなどの新しい動きはメディアでもよく取り上げられますが、同じ町内に暮らしていても、普段は行かない場所や行ったことのない施設には行きづらいもの。けれど、他県で暮らしているお子さんや友人がテレビを見て「神山が紹介されていたよ! 最近の様子はどうなの?」と連絡をくれたりもするそう。暮らしている街が変わっていく様子に、戸惑っている方もいるかもしれません。
マイクロバスで広野・大地谷までお迎えに行きました。12日(水)は男性の参加者が中心
22日(土)の参加者はほとんどが女性。賑やかなツアーになりました
ひとりで行くのは敷居が高くても、家族やご近所の方々とだったら楽しく行けるはず。各所をめぐりながら、「まちに戻ってきてITの仕事をしている人」や、「移り住んで来た人」とも会って、どんな風に日々を営んでいるのか、話を交わす機会がもてたらと企画したのが、この町民・町内バスツアーなのです。
ITサテライトオフィス「えんがわオフィス」では、神山出身のスタッフさんに仕事の様子を紹介していただきました
主催は神山町と神山つなぐ公社。役場総務課の馬場さんが中心となり、プログラムを組み立てました。
まず頭をひねったのは、「どうすれば参加しやすいか?」。
どう声をかけたら? どうやって参加者を募る??
そこでテストランでは、新しいお店や施設が集中している神領エリア(神山町役場があるエリアです)には、普段はあまり訪れない傾向がある広野(徳島市内寄り)エリアの方々に参加していただこうと、広野が地元の大野副町長、広野支所長の河野真二さん、産業観光課の高橋成文さんに協力を仰ぎ、地区会長さんにも協力いただきながら、広野・大地谷地区の方々にお声がけいただき、(テストラン実施の2日間あわせて)16名の方に参加いただきました。広野の大地谷から神領にある神山町役場までは車で約15分ぐらい。神山は町域が広いのです。
フレンチビストロのカフェ・オニヴァでは、準備中の店内を自由に見学させていただきました
バスツアーで訪問したのは下記の10箇所。ここ2〜3年の間にできたお店や施設が中心です。
・ユサンピザ
・カフェ・オニヴァ
・えんがわオフィス
・535(ごみさんく)
・リヒト リヒト
・神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックス
・WEEK神山
・フードハブ・プロジェクト テストキッチン
・里山みらい
・しずくギャラリーショップ
ランチは宿泊施設のWEEK神山にて野菜カレーをご用意いただきました
ご参加いただいた方の感想も一部ご紹介します。
<参加者の感想>
ツアー前
・最近、神山町内に県外からの人もくるし施設も増えた。資料を見て感じるのはカタカナの名前がついた所がほとんど。地元にいてもほとんど見たことがない。興味をもって参加させていただいた。
・神山に生活して65年目ですが、奥のことはほとんどわかりません。石井町(隣町)や徳島市内に出て行くこともありますが、神山町の神領などは地名も分かりません。新聞ではいろいろ読ませていただいておりましたが、個人ではなかな行く気になりません。地元神山のことを勉強させていただき、また県外にも情報発信していければと思います。
・新聞や広報かみやまで神山の現状を見せていただいていたんですが、行きたい、行きたいと思いながら、車によう乗らんので、いい機会をつくってくれたなぁと思って。今日は胸躍らせてわくわくしながら参加しました。
・ご近所のみなさんと近所でも会えないんですよね。それが今日、会えて、お話いっぱいしようと思っています。嬉しいです。楽しみにしています。
ツアー後
・名前だけ聞いたことがある会社や施設の実態が、目で見て感じてよくわかった。移住者は地域との関わりを大切にしているようなので、何らかの形で関われたら。
・各所で説明してくれる人がいたので、丁寧でわかりやすいツアーだった。
・いつもは素通りしていたが、神山にこんなところがあると初めて見ていい体験になった。
・神山町での活発な活動を知らなかったので勉強になった。百聞は一見に如かず。地区外の方に聞かれたら、多少は説明できるようになった。
・移住者なので既に知り合いだった方も多かったが、仕事の内容がよくわかり新しい発見があった。子供達にも大人が頑張っている姿や活動の様子が広がっていくといいなと思った。
・移住してきた人のいろんな苦労をつぶさに見て、立派な人もたくさんいるなということで刺激をいただきました。
・どのお店の方もどの方も皆さん輝いていて、その方たちからものすごく元気をもらった気がします。
・新しいお店の方もオフィスで働いている方も、お金だけじゃなくて、神山にもともとあるものだったりとか、自分たちの暮らし、自然、食などお金以外の大事にしているものがたくさんあって、それを誇りにやってらっしゃるのがとてもいいなと思いました。
などなど。
多くの暖かい言葉をいただきました。
しずくギャラリー&ショップで、神山の杉材を使用して木目を活かした器を、実際に手に取る参加者
オーダーメイド靴店のリヒト リヒトでは、革素材のサンプルを見せていただきました
個人的には、神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックス内のKMS神山メイカースペースに置かれている3Dプリンタとレイザーカッターに、多くの方が高い関心を寄せていたのが印象的でした。神山に長く暮らしている方の多くは、木材やものづくりに、強い関心があるのだなぁと、深く納得。
木材を加工している様子やKMSの活動にも熱心に耳を傾けてくださいました
フードハブ・プロジェクトのテストキッチンでは、お茶菓子をいただきながら、現在進行中のプロジェクトについて話を聞きました
ツアーを通じて、神山に可能性を感じる人が増えて、地域での暮らしがじんわりと温まるように楽しくなっていったらいいなと願い、今後も継続して実施していく予定。参加者も受け入れてくださる方も、より楽しめて、これをきっかけにさらによい「つながり」が生まれていくツアーに育てていきたいと思っています。
里山みらいでは、昔ながらの製法でつくられている梅干「神山ルビィ」の試食も
この町民・町内バスツアーは11月15日発行の『広報かみやま』にて、参加者の募集をおこなっております。訪問先はお申し込みいただいた方の希望も伺いながら組み立てていけたら。ぜひお気軽にお申し込み・お問い合わせください。
広報かみやま11月15日発行号 PDF はこちら
(P.12に募集内容が掲載されています)
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コメント一覧
大野晋太郎さんが、「雫」のカップ持って、良い表情をされております。
2016年11月20日 01:14 | ニコライ