神山の隠れ名所その8

なんでも2009年1月25日

投稿者:中原 亨

久しぶりの神山の隠れ名所シリーズです。今回紹介するのは阿川の「夢の里」です。この場所も隠れとはいいながら丸見えの場所なのですか・・・。徳島市内などから神山温泉に行くにはほとんどの人が南岸線を通ります。府能トンネルが開通してからはそのバイパスを利用する人も増えました。

と言うことは北岸線を通る人がますます減ってきています。今回紹介する場所は、北岸にあります。阿川の井ノ谷というところです。県道のすぐ脇にあるので必ず目に付きます。

まず目に付くのは葉牡丹の畑。白い建物は松浦工業さんの倉庫

北岸を通り広野の町筋を抜けて四キロほど進むと井ノ谷町営住宅が見えます。そのすぐ上手が今回の場所。
松浦工業さんの白い倉庫の隣の畑に面白いものが目に飛び込んできます。

テンガ引き(畑を耕して畝などを作る道具)を女性

むかし、耕運機などがない時代この道具で畑を耕しました。力のいる重労働でした。トオルちゃんも子どものころこの道具でよく畑を引かされました。

ホオリマンガ(耕した畑の土の塊を砕く道具)をするおじさん。

ホオリマンガ、実に懐かしい道具です。大寒のころ畑の麦が青くなってきます。その麦にこの道具を左右に振って土をかけます。その作業が終わると麦踏み。寒風の吹きすさぶころ頬かぶりをした農家の人が麦を踏んでいる姿はよく見かけました。麦踏みは主に子どもの仕事でしたね。綿入れのハンコ(半纏)を着て水洟をハンコの袖に擦り付けながら麦踏みをしたのは遠い昔の思い出です。

この光景の企画者は阿川の「28歩の会」

この光景を実現させたのは「阿川28歩の会」のメンバーです。神山は旧村単位でいくつかの地域に分かれています。それぞれの地域で町を元気にするためにいろんな催しをしています。たとえば下分の七夕祭り・鬼籠野の耀きフォーラム・神領の棒搗きや森づくりなどです。

鮎喰川の北岸にあたる阿川が次第にさびれていくのを憂えた仲間たちが、神山町がすすめる「まほろばの里」計画に参画した事業の一つです。

神山温泉や道の駅を訪ねた皆さん、帰りはぜひ北岸を通ってみてください。鮎喰川の清流の風景も十分に楽しめます。

案山子の畑から少し下流の鮎喰川風景

鮎喰川の流れはどの場所も美しいのですが、この場所の少し下手の岩場の風景は特に美しい。

阿川梅の里の名水

神山からの帰り、北岸を通る方におすすめするのが「梅の里阿川の天然水」です。水を汲むポリ容器をぜひご用意ください。県道脇にあるこの水はとても美味しい水です。

谷の上流に人家がありません。生活廃水が流れ込んでいない水です。もちろん田畑もないので農薬の心配もない。喫茶店のマスターらいしい人が大量に水を汲んで帰るのをよく見かけます。

私も何度か汲んで帰ってコーヒーを淹れましたが格別の味です。

中原 亨

神山アーティスト・イン・レジデンスの自称学芸員。これまで招聘した作家たちの作品の解説はお任せください。年間を通じて数多くの訪問者を案内しています。 神山を元気にするため老体を鞭打ちと東奔西走しています。NPOグリーンバレーの理事。

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コメント一覧

  • 28人が一歩を踏み出せば、「28歩」になるっていう意味でしたっけ・・・?

    2009年1月25日 20:41 | 大南 信也

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