五感で楽しむコーヒーづくり(手でつくる教室24 豆ちよさんとコーヒーを楽しもう開催レポート)

なんでも2019年4月25日

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投稿者:西海 千尋

手でつくる教室24
豆ちよさんとコーヒーを楽しもう -手回しロースターで焙煎-を開催しました。

こんにちは。手でつくる教室スタッフの西海です。先週の土曜日、手でつくる教室24を開催しました。

この日の手でつくる教室は、寄井商店街で豆ちよ焙煎所を営む千代田孝子さんの教室。豆ちよ焙煎所の原点である「手回しロースター」を使った、コーヒー豆の焙煎を体験しました。お写真いっぱいのレポートで、当日の様子をお届けしたいと思います。

 タイムテーブル
・産地から届いた「生豆」から、使えないものを取り除く「選別」
・手回しロースターを使った焙煎を千代田さんが実践する「深煎りづくり」
・参加者のみんなで焙煎してみる「浅煎りづくり」
・仕上がったコーヒーを飲んでみる「コーヒーブレイク」
千代田さんの手でコーヒー豆が輸入されてお店に並ぶまでの流れを追体験するような1日でした。

 感じたこと

私が感じたのは、
コーヒーって、こんな風にできてるんだ!
人の手で継がれてできているんだ!
こんなに五感がふるえる飲み物なんだ! ってこと。

お店で焙煎の香りを嗅いだり、ずらりと並んだ豆を見たり、使う道具を選んだり……。
「飲む以外」のコーヒーを知る機会って色々ありますよね。私も教室前には「よし、理論は勉強していくぞっ」と本を読んで挑みました。が、全然、ぜんっぜん知りませんでした。
千代田さんの口から次々とあふれるコーヒーの理論やストーリー、
そして、豆が生豆から、焙煎され、飲み物になるまでの工程に溢れる、実にさまざまな香り、音、手触り。

目、耳、鼻、舌……。気づけば、全身でコーヒーを楽しんでいる。そんな時間でした。

今記事を読んでくださっているみなさんもぜひ、香りや音、味わいを想像してみてくださいね。

 オープン!

千代田さんからのご挨拶。さぁさぁ、始まりましたよ〜!

まずはぐるりと自己紹介。 自己紹介のテーマは「美味しいコーヒーってどんなコーヒー?」それぞれの楽しみ方を聞きます。

みんなのストーリーをメモする千代田さん。


これからみんなで体験するのは、豆の選別から手回しローストで深煎りと浅煎り、2種類の焙煎を行うところまで。
ファーストステップは生豆(千代田さんの手元のベージュの豆)の選別作業です。

「コーヒー豆は農産物。いろんな人の手を伝って、その土地の暮らしがあって、今ここにやってきている」というお話をしてくださる千代田さん。
生豆の袋の中には状態の悪い豆だけではなく、葉っぱやプラスチックなどのゴミや、おもちゃなんかが紛れ込んでいることがあるそう。
それらは産地の暮らしを伝える、宝物のようなものだと考える千代田さんは、大切にとって置かれているそうです。


良くない豆の選別作業をみんなでやってみます。豆に吸い込まれそうな勢い!集中して指先で、不要な豆を弾きます。

それぞれの指先のリズムで、ジャラジャラ、カラカラ、豆とトレーがぶつかる音。選抜が終われば焙煎のはじまりです。

 それでは焙煎を拝見しましょう


いよいよロースターに火がつきました。これからおよそ20分。手回しロースターをぐ〜るぐる。


写真の手前、豆の標本をつくります。焙煎しながら1分おきに豆を取り出し、表に並べてみましょう。タイムキーパーと標本係のみなさん、準備はよろしいですか?


煎り始めること8分。加熱された豆の中から水分がジワリとにじみ出ています。
指で触って「あっほんとだ!」

次第に、ロースターの中を滑る豆の、カラカラザラザラという音に、パチパチ、ピチピチという音が聞こえるようになってきました。

風にあてて急激に冷やしたら、(WSではうちわで代用)焙煎の完了です。深煎りの豆が出来上がりました。

 みんなで、レッツ!焙煎!

後半戦は浅煎りづくり。それではみんなでやってまましょう!代わりばんこにロースターを回しますよ。

一列に並んで、くるくる練習。


煎りあがったら大急ぎで外へ!揺らして、あおいで、急いで冷まします。

バトンタッチ!バケツリレーならぬコーヒー豆リレーです。


そして、浅煎りの豆が煎り上がりました。

こちらは、爆ぜた残り、豆の薄皮です。

仕上がったばかりの前を手に、香りを嗅いだり、かじったり!自分で焙煎した豆ってなんとも特別ですね。

煎りたてのコーヒーを味見しましょう


最後は、千代田さんによるハンドドリップで、文字通り出来立てのコーヒーを味わいます。焙煎中とは打って変わって、じいっと見入る一同。

あまりの静かさに、もくもく、じゅわじゅわ。小さな小さな「泡がたつ音」まで聞こえます。

「コーヒードリッパーの、ひとつ穴とみつ穴。どう違うんですか?」気になっていたあれこれを質問する参加者の方。


待ちに待った、この瞬間。みんなで作ったコーヒーを、いただきます。目で、鼻で、舌で、手のひらでコーヒーを味わって。


イルガチェフェの深煎りと浅煎り、2種類のコーヒー。大きさも色も、こんなに違います。もちろん香りも、味わいも。


できた2種類のコーヒーはお持ち帰り用に!

焙煎にあたって、部屋中に満ちる香りや音は、流れる時間の中でゆるやかに、変化していきます。それはまるで季節が移ろうかのように、ずっと続いている中で、気付いた時には別のものになっています。
道具や素材が、人の手を継がれて続いてきたコーヒーの、長い長い月日を少し想像することができたような気がしました。

千代田さんがコーヒーづくりをはじめたのは、この手回しロースターとであったことがきっかけだそう。くわしくは、ぜひお店で訪ねてみてくださいね。

参加者の皆さん、千代田さん、ありがとうございました。

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西海 千尋

こんにちは。西海千尋と申します。町の中では「ちーちゃん」「西海ちゃん」と呼ばれています。 神山塾9期生として神山に来ました。今は町のあちらこちらで、お仕事をいただいたり、いろんなことを教えていただいたり。 緑の山々、職人技あふれる木のお家、たくさんのつくり手に囲まれて、「神山町」を大きな会社に、日々を楽しんでいます。

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コメント一覧

  • よくわかりました。 ち~ちゃん、記者 ご苦労様でした。 体験しながら、写真撮り、後で報告するって 実は、むずかしいね

    2019年4月27日 06:58 | ニコライ

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