成果と課題の共有会「循環の仕組み」に参加して
学び2020年7月31日
こんにちは。中川です。今日は、シリーズ第5弾「循環の仕組み」の様子をお伝えします。なんとこの日はオンライン参加者が過去最多で50名を超えていたそう。オンラインでの参加も、会を重ねるごとに増えていて嬉しいですね。
今回のテーマは「循環の仕組み」で、内容盛り沢山な会でした。取り扱われたトピックは、「地域内経済循環」「地場の材と人」「エネルギー」「フードハブプロジェクトの農業と食農教育」「林業」などなど。
そして、話し手もいろんな方が登場しています。神山つなぐ公社代表の杼谷さんや、神山町役場・総務課の馬場さん、北山さん、産業観光課の鳥庭さん。フードハブプロジェクト支配人の真鍋さん、農業長の白桃さん、食育担当の樋口さんらがマイクを握ってくださいました。
全てのトピックについて触れられないので、今日は林業について考えてみようと思います。「他の話が気になる!」という方は、YouTubeに限定公開で当日の映像がアップされていますので、そちらをご覧ください。(末尾にURLを貼っています。)
神山町役場・産業観光課の鳥庭さんから、神山の林業のお話がありました。下の写真を見てもわかる通り、神山町は森林がまちのほとんどを占めています。なんと土地総数の86%が森林だとか。問題なのは、そのうちの71%がスギ・ヒノキの人工林ということです。
山に木が増えすぎたことによって、神山は今様々な問題を抱えています。鳥獣害が増えていたり、川の水が年々少なくなっていたり。ではどうして杉が増えてしまったのでしょうか?昔、杉の価値が高かった時、先人たちが「孫の代で儲かるように」と、将来世代を思って杉を植えたんだそう。しかし、その時代から、杉の値段がだんだんと下がってしまったことで、今では杉を切り出す人が減ってしまっています。
そこで、神山町はいま、再びその杉に価値を見出して、積極的に町産の木を使おうと動いています。その動きの中で、森林ビジョンが策定されたり、県内で初めて町産材の認証制度も導入されました。大埜地にある集合住宅も神山町産の木で建てられています。
また、じわりじわりと、町内でも「神山の木を使おう」という意識が広まっているように思います。森を整備して神山の木でサウナを作った人がいたり、神山杉を使って家を建てようとしている人もいます。数年前から神山しずくプロジェクトも素敵な取り組みをされていますよね。
林業のことは、時間はかかりますが、取り組まなければならない問題だなと改めて思いました。ただ、神山の人は気負いしすぎず、楽しそうに活動しているのがいいですね。今回の林業の話を聞いて、身近にあるのによく知らない神山の杉に興味を持ったので、今度杉皮の活動に参加してみようと思います。
さて、「循環の仕組み」「安心」の会が終わって、次回いよいよ最終回となりました。テーマは「関係」です。みなさんのご参加お待ちしております!
成果と課題の共有会「関係」の詳細はこちら。
これまでの会を見逃した方向けの映像集。
なかがわ まほ
1998年生まれ。神山町下分出身・在住。神戸、徳島市、島根県海士町経由で2023年にUターン。現在はNPOグリーンバレーの移住交流支援センター担当です。
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