高校と地域の取り組みが本になりました

学び2022年6月28日

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投稿者:森山 円香

高校プロジェクトの約6年間をまとめた書籍が出版されました。

『まちの風景をつくる学校 神山の小さな高校が試したこと』(晶文社)

町内では
・豆ちよ焙煎所
・魚屋文具店
・こんまい屋
・かまパン&ストア
・WEEK神山
・コンプレックス
・神山つなぐ公社オフィス
で取り扱っていただいています。ありがとうございます!

鮎喰川コモンにも置いていただいています。

このまち・この学校で時間を過ごしていると、専ら「眺める」対象だった風景が、人の手によって築き上げられてきたものであり、そして自分自身もその風景を形作る一員であることを自覚せずにはいられなくなります。

学校と地域、大人と子どもの間に立つコーディネーターの目線から、「異なる主体がともに育っていける環境とは?どのようにして培われる?」という問いを携えて、これまでのプロジェクトの数々を振り返って考えたことを書きました。

一人ひとりの想いや考えの掛け合わせでこれらの歩みがあります。プロジェクトを進めてきた仲間や地域の方々、折々にヒントを与えてくれた50名以上の方たちの声を、読んでいただけるとうれしいです。(紹介したい人たちが多すぎて書ききれない苦しさよ…) 

正直なところ、書籍化にあたっては
「取り組んできたことの価値が、自分のせいで伝わらなかったらどうしよう…」
「まちのことを部分的に切り出して語っていいものか…よく思わない人もいるだろうな…」
など、最初から最後までいろんな葛藤がありました。それはもう。

でも、このまちに来て様々な経験をさせてもらって、これまで視界に入っていなかった世界がちょっと見えるようになって、とても大切なことを受け取ってきたはず。成功事例でもなんでもないけれど、ジタバタしてきた時間が確かにあって。残そうと思わないと残らないものもある。そんな気持ちで書いてきました。2年以上かかってしまいましたが、ようやく日の目を見ることができてホッとしています。

 

出版記念を兼ねて、6月25〜27日に町内でセミクローズトの滞在プログラムを開きました。
ゲストに、2015年の創生戦略策定時に高校と地域の連携から広がる可能性を見せてくれた海士町の豊田庄吾さんと、学科再編検討時の勉強会で「文化的景観」というヒントをくれた奈良文化財研究所の惠谷浩子さんをお迎えして。各地で学校と地域の協働に取り組んでいる方々も参加して、公社スタッフも含めると総勢20名ほどの大所帯でのプログラムになりました。

在校生や卒業生も登場。自分の言葉を淀みなく語る彼らを見て、参加していた人が「よくあれだけ話せますね」ともらしていたけど、経験の量だと思う。あと聞いてくれる環境。

神山校の先生方にはレクチャー会場として校内を開放していただいたり、連日顔を出していただいたり。オープンスクールや学校運営協議会も重なって大変な中、ありがとうございました。

 

6月中に続いた出版記念のあれこれが、ようやくひと段落。自分自身は出版とほぼ同時期の5月下旬で、神山つなぐ公社を卒業しています。離れる立場の人間が本を書き上げるのを受けいれてくれた公社のメンバーには感謝しかありません。

歓送迎会では、今後は狩猟にチャレンジしたいという私の野望をうけて参考書&ナイフ(帰国後に本物をくれるらしい)を贈呈いただきました。うれしい。

手づくり金メダル。かわいい。


今後は一町民としてつなプロを応援していきたいと思います。
これからも何卒何卒。

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森山 円香

岡山出身。 2016年4月〜2022年5月まで、神山つなぐ公社でひとづくり分野を担当。NPO法人まちの食農教育の理事をしています。 このまちに来て、石を積めるようになりました。(でもまだまだ)

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