晩秋のトスカーナ(3)
なんでも2010年12月14日
「The Fool On The Hill」というビートルズの曲があります。日本語に訳すと「丘の上の馬鹿」。で、今回イタリアを訪れた中年二人組は、「The Fool On The Tower」と呼ばれていたかもしれません?!
「塔の上の馬鹿」よろしく数々の高みを極めてまいりました(笑)。
高み(その1) ドォウモのクーポラ(フィレンツェ)
11月5日、滞在中のホテルを出発。中世のころ馬車が行き交っていたであろう石畳を踏みしめてドォウモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)に向かいます。
ほんの数分で到着。フィレンツェのランドマークでもあるクーポラ(高さ91メートル)登頂に挑みます(笑)。
らせん状の薄暗い階段をくるりくるりと、上へ上へ進みます。
そして、大聖堂内側の回廊に出ると、頭上には・・・
眼下には・・・
さらに階段を上に向かうと、クーポラの傾きが大きくなり、通路は窮屈さを増していきます。
463の階段を登り切ると、こんな光景が目の前に広がります。
晩秋の陽を受けた中世の世界です。ほら、ジョットの鐘楼にも手が届きそう・・・
たぶん千年後訪れたとしても、ほぼ同じような姿を見せてくれるんでしょうね。この街は!
名残尽きない風景でした。
高み(その2) ピサの斜塔(ピサ)
11月6日、「塔の上の馬鹿・その2」の旅はサンタ・マリア・ノヴェッラ(S.M.N.)駅から始まりました。
イタリアの駅には改札がありません。したがって駅への出入りは自由です。
あっ、そうそう。自動刻印機で日時を打刻しておかないと大変!大変!
一見すべてに緩やかそうなこの国ですが、ルール違反に対しては厳罰が待っているようです。
さてと、2番線に停まっている9時27分発のリボルノ行きに乗車します。
1時間少々の旅なので、二等席で行きます。
ピサ中央駅に到着。一年半前の記憶をたどりながら徒歩で斜塔を目指します。
「ピサの街って、けっこう危ないよ!」という娘の忠告もあり、急ぎ足で進みます。が、やはり街の雰囲気が怪しげになってきました。どうやら道に迷ったようです…?!
仕方がない!庭先にいるおじさんに(明らかに英語は通じそうになかったので、)
「torre!torre!」
と尋ねたところ、ジェスチャーを交えて、親切に教えてくれました。ああ、ヨカッタ!!!
そして、ついに・・・
天気はいいし、サイコーです!
まずはお決まりのポーズで佐藤さんの記念撮影(笑)。
ピサのシンボル「斜塔」は、1173年着工当時から傾き始め、現在の高さは北側55.22m・南側54.52mと高低差70cm。屋上まで293段の階段を登ります。
ツアーは30人(?)ほどが一団を作り、所要時間は30分。カメラ以外の所持は厳禁です。なぜでしょう?(塔が傾いているので、)南側からガリレオ張りにものを落っことすと下にいる人をヒットする確率が高いからだろうとの推測です。ボクの。
さて年季の入った、滑りやすい階段を登って行きます。
塔の頂に到着しました。
やっぱり傾いてますねぇ。ほら・・・
遠くに地中海(リグニア海)を望むことができました。
ピサはアマルフィー、ジェノヴァ、ヴェネツィアと並ぶ歴史的なイタリアの海洋国家の一つ。中近東からの交易品を満載した船がこの旗を目指して、アルノ川を上ってきたんでしょうねぇ。そんな情景が脳裏に浮かぶピサの休日でした。
斜塔も征服したし、お腹が空いてきました。
内陸部のフィレンツェではどちらかと言えば肉料理が中心。魚介の恋しい日本人にはうれしい味です。ニンニクやオリーブオイルが胃壁に染みわたります。
【本日のつぶやき】すくっと真っ直ぐであれば単に「ピサの塔」だったはず。元祖「訳あり!」で、本来失敗作なのに…?!「ピサの斜塔」は失敗を繰り返す人間に不思議な勇気を与えてくれるものたった(笑)。
TO BE CONTINUED…
(「塔の上の馬鹿」の旅は次回も続きます…)
大南 信也
グリーンバレー理事長。日々「せかいのかみやま」づくりに精励してます。人を強制せず、人に強制されずの自由人。職業?「社会起業家のたまご」としときます。最近の関心事は(西村さんの向こうを張って)「みんなの仕事をつくること」。そして、クリエイティブに過疎化を進める「創造的過疎」。
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コメント一覧
おぉ・・・堰(せき)を切ったような勢いで「記事」が、出て来ております。2回に分けても良さそうなほど 今回も「ネタ」の多さ。 えっ! 佐藤さんが、ピサの「斜塔」を支えて、ブルーな気分で歌った? ブルーコメッツ “ ブルー・ブルー・ブルー・ブル~・・・・・しゃあ~と~・・・♪” (あぁ・・古いな 。今日も いまいちギャグ・・・)
2010年12月15日 00:52 | ニコライ
二回に分けた前半部分が今回の投稿です。 ほんとうに!(笑)。 で、時間が経つと鮮度が落ちて書きづらいものですが、 自分なりの見方を(大したものではないですが、) 綴ることができればと思っています。 シツコク続けます(笑)。
2010年12月15日 15:49 | 大南 信也
大南さん、こんにちは! イタリアへ二人組で? 佐藤さんとお二人とは、おもっしょい旅(いい意味です)になったことでしょうね。 美しい風景もさることながら、つい美味しそうな貝料理に目がいってしまいました(笑)
2010年12月19日 05:30 | sasuke
sasukeさん、 ご期待に応えて「わるい意味」の方を披瀝いたします。 ・ 寝付きが極端によい。その後、ゴロゴロ・・・。 ・ ワインが過ぎると「壊れたラジオ」状態になる・・・。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ でも、まあ、よい意味でもわるい意味でも楽しいダチですわ。
2010年12月19日 18:01 | 大南信也
神山の人とは緊張なくつきあえるから(<いい意味で)、私も好きです。 神山弁 全開 でOKやし。(きどって?!、標準語を使うん、ちょっと疲れる時あるし。) 大南さん、それはそうと、私のほうも帰国しました。 まだ時差ボケ中ですが(笑) 近いうちにアートマップ2010をとりに伺いますので、どうぞ 宜しくお願いします。
2010年12月20日 06:46 | sasuke
帰られましたか。ようやく・・・(笑)! 何かの機会に みやげ話を聴かせて下さいね。
2010年12月20日 08:42 | 大南 信也
素敵な相棒と素敵な旅ですね。 報告する写真風景だけよりずっと面白いのは佐藤さんのお人柄ですね〜 高みに登らせるしくみや、登った後の達成感。 人はなんで高い所登りたがるんでしょうねぇ。。 sasukeさん おかえりー。またご飯たべましょー。
2010年12月20日 09:59 | rika
単純に「○○の高上がり」だとばかり思っていました(笑)。
2010年12月20日 13:18 | 大南 信也
大南さん、どうも! ブラジルを大好きになって戻ってきました。 まだブラジル酔いが冷めません(笑) rika さん、ぜひぜひ! お待ちしてます。 例のカレー大会?もね。
2010年12月21日 02:27 | sasuke
rika さん、小豆島ではお世話になりました。 sasuke さん、お帰りなさい。ブラジルおもしろかったでしょう。35年前を思い出します。 さて今回は、イタリアなんですが昼食以降ワインのため 記憶が定かでありません。 大南さま、続編をよろしくおねがいします。
2010年12月21日 16:49 | 佐藤 英雄
か、書きますが、佐藤は助成金で買ったワインで酔ったなどと 後ろ指を差されないか心配です・・・(笑)。
2010年12月21日 17:09 | 大南 信也