
八戸、そして神山へ
アート2009年1月3日
2009年新しい年を迎えましたね。
皆さまには、健やかな新しい新年を迎えられた事と思います。
私は、11月神山に後髪をひかれながら離れ、その後も慌ただしく、しかし素晴らしい人たちとの出会いに支えられて充実した日々をおくっています。
先月、極寒の八戸で神山のICTフェスタで行ったペットボトル風車を発展させた「風のひかりのみち」プロジェクトを行ってきました。
今回のプロジェクトはワークショップを2日、搬入を3日、そしてインスタレーションの展示は2日半というものすごく贅沢なのか、無駄なのかわからないプロジェクト。。それでも、そこで起きる現象をかけがえのないものにしてやるというスタッフのみなさんとこのプロジェクトに関わってくださった地元のみなさんの意気込みに吸い込まれながら初めての土地で貴重な経験をさせて頂きました。
で、相変わらず極端な悪天候型アーティストはここでも発揮して、作品設置の一番大事な日は積雪30cm…..
実はスタッフの永岡さんもそのタイプ。「マイナス×マイナスはプラスだよねー」とポジティブに励まし合っていたのですが、どうやらカケルではなくプラスしてしまったようです。
このプロジェクトで知り合った永岡さんは若くて才能のある建築家の卵。彼の視線は建物をたてる事ではなく住まう事。その視点を持ちコミュニティに絶えず地道で身近なアクションを起こす彼の姿勢はとても興味深く刺激的で神山でみなさんが取り組んでいる事と、近い温度を感じました。
そして作品は三八城公園というきれいだけれどだれも寄り付かない公園に、この土地の風土のひとつである風のみちを視覚化するインスタレーション作品として展示しました。
夜になると、風車がまわる事で発電してLEDが光る作品です。
「八戸の冬は風が強くてほんとうに寒い、絶望的でネガティブになってしまうんだけど、マイナスのイメージだったはずの強い風に吹かれて、風車が光ったら、ちょっと嬉しくなって、楽しいよね。」
沖縄でディレクターの立木氏のその言葉に口説かれて八戸まで来てしまった私。
雪は結果的にインスタレーションとしてこの場所でしか出来ない作品を発生させた。
「結果的にマイナス×マイナスでしょう!」そうお互いまたポジティブに励まし合って、クリスマスイブの八戸を後に、翌日はクリスマスで浮き足立っている東京を後に、古里の小豆島へそして数日後再び神山へと向かいました。
chanさんの訃報は八戸の私の元にも届き、あまりにも離れている場所に居る自分にどうしようもなさを感じてくずれてしまいそうにもなりました。でも、いま自分がやるべき事を全うする事をchanさんは理解してくれるだろうと信じることで彼の想いを遠い場所で感じられた様な気がしています。
神山での滞在中は穏やかに晴れて気持ちよく、chan Takのいろんな処に、kokoさんと小麦粉を撒きました。
うまく育ったらパンを焼こうといいながら。。
そして神山をのんびり歩き、通りすがりにいろんな人たちとすれ違い、挨拶を交わし、寄井座と谷川にある作品と、そして河野のおばちゃんと岡田さんご夫婦との再会….慌ただしかったここ数ヶ月からすとんと日常に降りてこれた感じを憶えました。
chanさんは私にも宿題を遺してくれていて、それはとっても難しくて、面白い。。
それを大切にだらだらもったいぶりながら、私は私だけの答えを見つけていきたいと思うのです。
Art in life それはそもそも私にとっての命題。
そんな事を考えながら、大晦日の東京に戻り、新年を晴れやかな気持ちで迎えています。
遠く離れた場所に居る私ですが、神山の事をおなかの奥のほうで感じながら自分自身の毎日をおくっていく心地よさを感じています。
皆様も、どうぞ健やかな日々をお過ごしください。
またひょっこり登場しますね。
コメント一覧
どこに居ようと、「イン神山」への投稿(近況報告)頼んまっせぇ!
2009年1月3日 11:12 PM | 大南 信也
??;;やっぱり火の玉や。。。 そういえば先日会った時の手冷たかったなあ、、、 沖縄からー八戸とわ長居すればユキの水で風呂に入 れられるとこでしたなあ、、、??。 有難う御座いました。 次ー楽しみに待ちます;。
2009年1月4日 2:23 AM | 東谷忠明
“ 「スコップ」や「チェーンソー」の似合う、世にも 稀(ま)れなアーティストでございます・・・。”・・・(笑) 「雪かき」の写真と、 「マイナス×マイナスはプラス」の コメントを見て、笑ってしまいました。 次は、「ベルリン」ですか? 「舞姫」のごとく、がんばってください。 チャンさん宅で、 KOKO様と一緒に、【 麦 】をまかれたのですね。 【 幾粒(いくつぶ) 】も【 幾粒(いくつぶ) 】も 蒔(ま)いてくれたところがうれしい。 冬のベルリンは寒いと聞いています。 気持ちを「陽気」にして、 良い作品ができあがることを願っています。
2009年1月4日 5:03 PM | ニコライ
大南さん ラジャー了解です。 東谷さん 火の玉ですか?やっぱり... 今度はどこにひょっこり現れようかな、 私こそ楽しみにしています。 ニコライさん ふふふ、 >気持ちを「陽気」にして、 >良い作品ができあがることを願っています。 ドイツ人友人達に「冬のベルリンは鬱になるよ〜」と散々脅されて、今だ全然テンションがあがらないので、沁みました、ありがとうございます。 とりあえず、ニコライ教会に行ったらここで報告しますね。
2009年1月5日 9:30 AM | rika
うわー寒そう・・。温暖の沖縄から八戸ですか。まるで日本列島駆けめぐりでないですか・・・。 東谷お師匠が火のっ玉と言うはずですね。 寒風が吹きすさぶと風車よく回りいい光が出せたのではないですか・・・。 でも夜見に行くともなるとよほどの覚悟がいりますね。何せ零下の世界でしょうから・・・。
2009年1月5日 8:50 PM | 中原 亨
>とりあえず、ニコライ教会に行ったらここで報告しますね。 安岐さま。 「ニコライ教会」なるものがあるのですか? なんせ、深くも考えもせず、「ニックネーム」をつけてしまったので、そこらへんのことはまったく知らないのです。実は。
2009年1月5日 9:19 PM | ニコライ