子どもと川で安全に楽しく遊ぶには?
なんでも2017年9月15日
すっかり秋めいてきた今日この頃、いまさらですが川遊びの報告です(苦笑)
8月11日の山の日に「鮎喰川すまい塾 #6」として、もっと子どもと川遊びを楽しみたい大人6名(+講師2+スタッフ3=計11名)で「川遊びのキホン」を学びました。(案内文はこちら)
講師としてお招きしたのは、吉野川をメインフィールドに水辺の教室や川遊びキャンプを企画・運営している「川塾」代表の塩崎さん(通称ぺぺさん)です。
ぺぺさんによると「徳島は全国一、川遊びしやすい県」! その理由は、①なんといっても水質がきれい(だから生き物もたくさんいる)②水温がある=あたたかい(だから長い期間、遊べる)③街から近い(アクセスがいい)からだそう。
せっかく絶好の遊び場・鮎喰川が町の真ん中を流れているにもかかわらず「子どもと川遊びに行きたくても、親自身が川で遊んだ経験がなく、どんな場所が安全なのか、どんなときに危険なのか、分からなくて心配だ」という人向けに今回は開催しました。
安全に楽しく遊ぶには、まず「事前準備」が大切です。天気予報(とくに上流域も含めた雨雲レーダー)の確認はもちろんのこと、きちんとした装備を用意しておくと、とくに子どもに付き添って遊ぶときには安心とのこと。
参加者の皆さんには、当日の服装について「普段、川に遊びに行くなら『これ!』と思っているものを、そのまま持参・着用してみてください」とお伝えしていました。
帽子をかぶることや、服の素材など、注意できることはいろいろあるのですが、皆さんの服装を見て一番印象的だったのは「足元」。スベって転ぶと、そのまま流されてしまったり、頭を打ったりする危険があるので、子どもだけでなく、むしろ大人の足元対策は重要です。
当日の皆さんの足元は多種多様。安心度の低い順に並べてみると、こんな感じ。
(↑当日はいい写真を撮れなかったので、イメージ画像です)
裸足だとゴツゴツした石で歩きにくかったり、缶ゴミの破片などで怪我をする危険があるので×、ビーチサンダルは脱げやすく滑りやすいので×、サンダルでもカカトが止まるタイプならば○ですが、指先などが出ていると怪我する危険があるので△(クロックスとテバ型サンダルの順番は逆だったかも)、スニーカーは足全体が守られるので○ですが靴底がちょっと滑りやすいかも。一番最強◎なのは、フィッシング足袋!裏がフェルト素材などで滑りにくく、足全体を守ってくれます。
さらに川遊びの安全性をぐぐんと高めるのは、なんといってもライフジャケット。もともと神山で生まれ育った人には「ライジャケつけて遊ぶなんて邪道」と言われることもあるのですが、子どもが「もしも」のときにちゃんと助けられる自信がある人以外は、ちゃんと子どもに着せてあげてほしいもの。
何かあって子どもが流されてしまったときにも着用していれば浮いていられます。万が一川底に沈んでしまったときも、ライフジャケットがなかったら、大人が数人がかりでないと引き上げられません。今回は、レンタルのライフジャケットを使わせてもらったことで「買った方がよいか迷っていたので、試せてよかった」という声もありました。
さて講座が進むにつれて、川岸からだんだん川の中に入っていきます。川辺での遊び方といえば、まずは「ガサガサ」。草の陰や石の下などに隠れている生き物を足で驚かせておびき出して、魚とり用のタモ網で捕まえます。足で川の中をガサガサするから「ガサガサ」と呼ぶそう。
この日は、カワヨシノボリなどの小さな魚やトンボのヤゴなどが捕まりました。
さらに川の真ん中あたりまで進んでいく途中で、ぺぺさんから皆に質問。
「ちょっと上流の浅くて岩があって白く波立っている『瀬』と、ちょっと下流の川べりの深そうな『淵』、どっちの方が危険だと思う?」
参加者の反応が2つに分かれたところで、実際に川の中に進んで行ってみます。ぐんぐんと白く波立った瀬の方に歩いていくと(しかも大人がみんなで列車ごっこしながら)流れが早く足元がすくわれる感じで、立っていられなくなってきました。
「浅いから安全だと思ったけど、けっこう怖いねー」と実感したところで、ぺぺさんに倣って、下流の淵の方に一人づつ流されていくことに。
そして、みんなでまた再集合したのが、この淵のちょっと先の中洲の上。「足がつかないのは怖いけど、流れもゆっくりだし、ライフジャケットもつけているから、淵は安心して浮いていられるね」と口々に言い合っていたところ(たぶん)。
そこからしばらく思い思いにシュノーケルで川の中を覗きながら魚を追いかけたり、ぽかーんと川に浮いてみたり。
川の中はこんな感じで小さな魚がたくさん泳いでいました。
他にも、溺れた人がいたときの助け方(基本は「1人では助けに行かない!」巻き添えになる危険大だから)やいろいろな遊び方(見釣りなど)も教えていただき、大満足な3時間でした。
最後に参加者からの感想をいくつか。
・5年も神山にいるのに、川遊びを知らないままだったので、とても楽しい時間でした。これから、もっとしていきたい!
・水圧など体で感じることで、自分の力ではどうにもできない瞬間を体験できたのはよかった。川を知っている人が一緒に遊んでくれるのは心強い。
・独身の頃はいろいろ自然で遊んでいたはずなのに、最近は「子どもと遊ぶのに危なくない場所」という視点だけになってしまっていて、こんな身近に本気で遊べる場所があるとは気づいていなかった。次はぜひ家族で参加したい。
今年の川遊びシーズンはそろそろ終わりですが、来年はさらにたくさんの川ガキが鮎喰川のあちこちで見られるといいなぁ、と願っています。
以上、ご報告でした!
高田 友美
静岡県浜松市出身。神戸→東京→スウェーデン→滋賀を経て、神山に移り住みました。神山つなぐ公社では「コミュニティ・アニメーター」として、主に大埜地の集合住宅とすみはじめ住宅から始まるコミュニティ育成を担当。休みの日はノラ上手に励んでいます。
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コメント一覧
皆が岩の上に立っている、 あんなきれいな場所、鮎喰川にありましたか。 高瀬のあたり?
2017年9月19日 00:57 | ニコライ
ニコライさん、コメントありがとうございます♪ なんと、ここは大埜地=元・青雲寮のすぐ前です! 大雨の数日後だったからか、苔も一掃されて、すごく水もきれいでした。(ただ魚も流されて下流に行ってしまったようでしたが)
2017年9月19日 08:42 | 高田 友美