自由にプログラミングを楽しめるキッズコンピューターを設置しました。
なんでも2017年9月21日
こんにちは、KMSの本橋です。
子供たちがコンピューターに触れる機会を増やすために、神山コンプレックスにフリーのパソコンコーナーを用意しました。今回はそのお知らせです。
神山コンプレックスにキッズコンピューターを設置しました
理想は一人ひとりがコンピューターを所有して、自宅でも学校でも道の駅でも空いた時間にコンピューターと向き合ってプログラミングができる環境です。でもそこまでやるとお金がかかるので、まずは使ってないお古のPCにLinuxを入れる方法を取りました。名前こそキッズコンピューターですがどなたでも無料で使えます。ログインパスワードはコンプレックスにいるKMSのメンバーにお尋ね下さい。
プログラミングというのは世の中の仕組みを理解するためにとても優れた近道です。宇宙空間の物理学をパソコンの上でシミュレーションすることも簡単な数式で実現できます。目指すはアラン・ケイさんの書いたこんな世界です。
「これ見て」ベスの指がDynaBookのキーボードの上を飛び始めて、プログラムを書き変えはじめました。そのプログラムはベスとグループメンバーが「たまたま」ヤコブソン先生の宇宙戦争ゲームを見かけて、数週間前に書いたプログラムでした。
「あなたは宇宙船が太陽に向かっているかのようにスピードを足せばいいの!」ベスが言うと、ベスの宇宙船が落ち始めました。ただし、太陽に向かってではありませんでした。「あ、だめ!あちこちに飛んじゃってる!」
ジミーは何が間違っているのかわかりました。「太陽の方向にスピードを足さなくちゃ。宇宙船がどこにあっても」「でも、どうやって?もうー!」
「ヤコブソン先生に訊きに行こう!」彼等はDynaBookを持って、芝生を横切って先生のところに駆けていきました。先生はベスやジミーの他のグループメンバーが何を勉強しようか見つけるのを手伝っていました。
アラン・ケイ「あらゆる年齢の「子供たち」のための パーソナルコンピュータ」より引用
子供たちはたまたま見かけたゲームを真似してプログラムを作りました。しかしイメージとは違う挙動をしてしまいます。それはなぜなのか、どうすれば想像した動きをしてくれるのか、詳しい大人であるヤコブソン先生に聞きに行きます。この物語では宇宙空間を題材にしたゲームでしたが、地上を舞台にしたアクションゲームであってもコンピューター上で再現して学べます。
例えばスーパーマリオのシリーズには向かい風の吹くステージがあります。子供たちは自分たちで作ったゲームで向かい風を再現しようとあれこれいじくるうちに、マリオにマイナス1を足し続けると向かい風になることを発見することになります。試行錯誤の間に、ジャンプ力を倍増させたり、水中ステージの動きも発見したかもしれません。これらは簡単な足し算引き算でたやすく実現できます。(VRの話にも脱線したいとこですがガマン)
ヤコブソン先生にあたる大人たちは神山コンプレックスに毎日大勢出入りしています。子供たちはキッズコンピューターをこねくり回して積もりに積もった疑問を、たまたま他背後を通りかかったプログラマーだったり、デザイナーだったり、3Dモデラーだったり、法律家だったりと言ったプロにぶつけることが出来ます。
そんな見たこともない面白い環境を今の神山なら作れそうなので作ってみました。みなさんも子供たちの好奇心にぜひ付き合ってみて下さい。
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