大埜地の集合住宅、住戸の上棟

住まい2018年4月15日

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投稿者:西村 佳哲

一昨日、ひとつ目の住戸棟が棟上げを終えた。12日(木)、自転車を走らせながら、「お。やっとるな」と高台で撮影。

翌13日、現場事務所の池辺さんからメールが届く。

 住戸N1棟が13日に無事、上棟しました。
 今回、建て方の応援にきてもらった大工さんのほとんどが
 神山町出身、元寮生という方たちで作業いただきました。

嬉しそう。僕も嬉しい。
赤尾さんもその前の日、こんな写真を送ってくれていた。

宇宙へ行くロケットの打ち上げでないけど、重力に逆らって、ある質量を持つ固まりが起立してゆく姿には、胸を打つものがある。

 

今日は日曜日だけど、現場からは「トントン」と聞こえてくる。見にゆくと無事上棟して、野地板の準備をしている様子。何人かの大工さんの姿が見える(同級生の彼や彼か)。

屋根がかかると、その下でいろいろな仕事が進みやすくなる。地上をゆく船。第一便、出航しました。
つづいて今週すぐ、第二便が出航する。昨日下分の倉庫前を通りがかると、そこにも大工さんたちが集まって、切り組みした材をトラックに積もうとしていた。

プレカットでなく手刻みなんですよ。(町内にプレカット工場がないし、若手にもまだ刻んで建てられる人がいるので。刻む方が仕事として楽しいし、なにより経験になる)
この社会のいろんな仕事が、人を育てないものになってきていると思う。大工仕事に限らず。けど仕事は、その中で人が育ってこそでしょう。稼げないのはよくないが、稼げりゃいいわけじゃない。

並ぶ二つの棟は、若手大工の荒井さんと大家さんが落札し、取り組んでいる。
以前、神山町役場サイトのシリーズ「神山はいま」に2人のインタビューが載って、いろいろあってここまで来た。それからちょうど2年の今年7月が竣工。

始めないと始まらないし、始めれば始まる。
このまちが、人がより育つまちになってゆくと最高だな、と思うんですよ。

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西村 佳哲

にしむら よしあき/1964年 東京生まれ。リビングワールド代表。働き方研究家。武蔵野美術大学卒。つくる・書く・教える、大きく3つの領域で働く。元神山つなぐ公社 理事(2016〜21)。著書に『自分の仕事をつくる』(晶文社/ちくま文庫)、『ひとの居場所をつくる』(ちくま文庫)など。

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