奈良で「自分の仕事」を語って・・・(回答編)

なんでも2009年1月30日

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投稿者:大南 信也

(↑ それぞれのゲストに対するコメントが貼り出され、みんなで共有される。まとめられたものが後日、手元に送られてくるらしい。楽しみにしています。 → そして、 ↓ )

今月初め、奈良で行われた「自分の仕事」を考える3日間というセミナーを主催した奈良図書情報館から「コメント」が届きました。

うわぁーー、102名・18ページにも及ぶファンレター!ちゃう、コメントやな(笑)。中には表裏にぎっしり書かれたものもあり、ゲスト冥利に尽きるというもの。ボク・ハ・ウレシイ!

いろんな思いが詰まっています。読み進みながら、時にニヤッとしたり、時にウルッとさせられたり・・・。そのすべてに、書き手の凛とした立ち姿が垣間見え、何とも頼もしい。そこには「近ごろの若い者は?」なる指摘とは、全く別な世界が広がっています。

ところで、コメントの中にはいくつかの質問も交じっていました。もう一遍奈良に集合!ともいかんので、ここで答えさせてもらいます。

(これから後、臨場感を味わっていただくために、言文一致の神山弁でまいります。訛ったるでぇ・・・(笑))

【問】 大南さんが Happy になる瞬間はどんなときですか?

【答】 問題が解決できたその瞬間。「やったー!」と。
ほなけど、また、次から次へと起こるんよな。問題って(笑)。
まあ、それ自体は鬱陶しいもんやけど、その解決の方法とか解決の過程とかは面白い。この世から問題が無くなったら、生きて行かれへんかもしれん・・・(笑)

【問】人をヤル気にさせるコツは何だろう?

【答】まず、持ってる夢を仲間と語り合い、共有することから始まる。「こんなことできたら?」「こんなものあったら?」からスタートし、実現への具体的な一歩を踏み出す。
次に、これらを実現していく中で、小さな成功の面白さや達成感の清々しさを積み重ねていく。「うまくいったね」「じゃあ、今度はこうしてみようか!」という具合に。
そして、また前に進む。
こんな動きを繰り返すどこかで、ビビビッときて、ヤル気の源を見つけられるんとちゃうかな。自分で見つけなアカンけんな!

こうやって真剣に議論し、話を聴いてくれる人たちからのコメントやから、よけいに価値がある。まあ、言うたら「宝もん」ちゅうこっちゃね。

【問】その地域の特性に沿ったやり方があると思いますが、地域づくりに「ここは外せない」といったポイントをひとつ上げるとしたら、どのようなことでしょうか?

【答】 「人」やなあ。やっぱり「人の集積」とちゃうんかな。
地域の特性とかは「人の集積」を起こすための補助装置の一つにしか過ぎんのやないか、と。クリエイティブな人が集まって、人材の地下水脈のようなものが出来上がったら、どこを掘っても泉が湧いてくる。つまり、いろんな問題を解決する仕組みができるという気がするんよな。 (ボクが超楽観の能天気人間やからかもわからんけど、)神山って、そんな場になっていっきょるように思うんよなあ。

【問】アイデアキラーに、どう合わせるか、心がまえがあったら教えてください。

【答】合わせたらおしまい。敵の術中にはまってしまうぞ(笑)。
それより、アイデアキラーであることがバカバカしくなるような雰囲気に回りを変えてしまう。これが肝心やな。
「なんで、あんた、そんなに後ろ向きに考えるのが好きなの?」「楽しいかい?」「それで何かの問題が解決するわけ?したことがある?」というような空気の醸成。
要するに、結果論の空しさや、前例主義の愚かさを自ら悟ってもらうことが大事やと思うなぁ。
そしたら、アイデアキラーは黙るか、会に来んようになる(笑)。

見ず知らずに人たちと(世間話ならまだしも、)ディスカッションをするなんてことは、ボクの年代の最も不得意とするところ。ところが、若い人たちはちゃいますなぁ。直ぐに溶け込み、友達にさえなってしまう・・・。恐るべし、日本の若者!

【問】「創造的過疎」という言葉が最高でした。過去~現在~未来を定点で突き詰め、ビジョンを見出すことは「人」も重要だと思います。ただビジョンを導き出す時に、個々人の価値観の違いはハードルになると思っており、それに関する考えはうかがいたかった。

【答】ビジョンとかコンセプトとかは頭で考え出すものやのうて、体(行動)からにじみ出てくるもんちゃうかな。最初から(言葉としての)ビジョンは無くてもいい。途中で見えてきたり、在ったとしても途中で変わったりとかも是。
たまに国語の勉強会を思わせる会議ってあるよな。あれって、詰まらん。入り口での言葉いじり。言葉の研究が目的ならそれでエエんやけど・・・。
それと、水と油ほど価値観の違う人間が、共同歩調をとって進むことなんて土台無理やで。一緒にやっとったら不幸になる。「この指とまれ!」で集まった連中なら、小さな差は埋めていけるんちゃうかな。

【問】「お金」という地域資源を活用する“NPOバンク”を経営しています。今かみやまに最も必要なものは何だと思いますか?

【答】一般論やのうて、「いま神山で」に限ってやったら、(何度も言うけど、やっぱり)「人」やな。人が揃ってきたら、何かの動きが生まれるやろうから、次はあなたの扱っとる「お金」が必要になってくる。特に、今年からグリーンバレーはコミュニティ・ビジネスを積極的に推し進めていこうと考えとって、もしかしたら「NPOバンク」さんのお世話にならんといかんかもしれんなあ。その時は、よろしゅう頼んまっせえ・・・(笑)。

どれもこれも、まともな答えになっとらんなぁ。ゴメンな!
ほんで、もし、自分らの求めとる答が神山にあると思うんやったら、実際に自分で訪れて見つけてもろうた方がエエと思う。いつでも歓迎するけんね!

追伸です。今回の奈良ではいろんな人とめぐり合うことができました。何十人もの人から神山を訪れたいという声が寄せられています。中には2月、3月に来られる人も・・・。

でも、これだけは言っときましょう。「口は重宝」だということ。実際には神山って、そんなに大したことはないです!あまり期待せずにお越しください。くれぐれも・・・(笑)。

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大南 信也

グリーンバレー理事長。日々「せかいのかみやま」づくりに精励してます。人を強制せず、人に強制されずの自由人。職業?「社会起業家のたまご」としときます。最近の関心事は(西村さんの向こうを張って)「みんなの仕事をつくること」。そして、クリエイティブに過疎化を進める「創造的過疎」。

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コメント一覧

  • アイデアキラーであることがバカバカしくなるような雰囲気や空気の醸成~のフレーズに思わず、にんまりとした私。 過疎だからと、卑下したり、(都会からあるいは都会に出てから)見下す人にも違和感を感じる自分には、もっともなご意見で共感しました。 どこの人でもその故郷に誇りを持っている人が素敵です。 人間としても、信頼できる気がする。  

    2009年1月30日 16:53 | サスケ

  • その故郷に誇りを持っている人が素敵です。 → (当然のことですが、)サスケさんもその内の一人だと思います。 駐横浜「イン神山」大使に任ずる!・・・(笑)

    2009年1月30日 21:43 | 大南 信也

  • 「イン・神山」。今日は、なかなか、中身が濃いです。 【 一つの問題の解決は、また新たな問題を引き起こす。】 という有名な法則を知りつつ、やる、「あんさん」は、偉い! 主義、信条は、変わるものですから、頭からではなく、身体から、入っていくのが、いい。弁護士の「中坊公平」さんが 言っていた、【 見通しもなく実践せよ。】という言葉が好き。 僕らの【 褒美】は、【 楽しんでやること。】 神山へ期待してこられる方へ。 “ 山のあなたの空遠く、「幸い」住むと、人のいう・・・” (中略)・・山のあなたの、なお遠く「幸い」住むと人のいう ” 有名な【詩】がございますが、 ジキル氏とハイド氏の二つの心を持った、【人間】という 生き物が作る社会に、理想のものなどありませんでっせ。 ぎゃは!

    2009年1月30日 23:44 | ニコライ

  • (いつになく、しおらしいと思われるかもしれんが、)ニコライ・コメント、素直にウレシイです。 でも、真正面から自分の道を探っている大勢の若者を前に、「亀の甲より年の劫」程度の人生をもって語るのは、本当に心苦しいもんだわ。肝心なときにはいつも逃げてばかりいた人間なのに・・・。 家族や自分をよく知る人間の前で(この種の)話をし難いというのは、ここなんやろうな。すべてがバレバレなわけやからな・・・(笑)

    2009年1月31日 08:30 | 大南 信也

  • 大南さん、了解しました(笑)

    2009年2月2日 12:42 | サスケ

  • ビジョンは体(行動)からにじみ出てくる…。 今必要なものは『人』…。 いちいち同感です!! ここ(神山)はなんといいますか、ワクワクがいっぱいです。 私も1人のヒトとして楽しく学ばさせてもらっています。 家族の前では…これまた同感です(笑)

    2009年2月4日 17:45 | KEDWIN

  • ビジョンとかコンセプトとかは頭で考え出すものやのうて、体(行動)からにじみ出てくるもんちゃうかな。 ⇒ ボクにボキャブラリーとイマジネーションが足りんから、言葉でうまく表現できんのが真相。その時の逃げ口上だということです。 すり替え、上手でしょ・・・(笑)

    2009年2月4日 20:17 | 大南 信也

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