「耕作放棄地の再生と利用」の映像ができました!

学び2020年5月21日

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投稿者:森山 円香

以前は美しい田園風景が広がり、子どもたちの遊び場だったところ。長らく人の手が入らず、草木が生い茂っていた場所を、神山校の生徒たちが畑として再生しようと試みています。その名も「まめのくぼプロジェクト」。

中核になって進めている(株)フードハブ・プロジェクト 食育係の樋口さんの日記から、その取り組みの背景を。

神山校は、2019年度から文科省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」を受け、いくつかの研究開発に取り組んでいます。その中の「地域の生産・交流拠点としてのシードバンク」や「地域を学びの場とした実践」が進められているのがここ“まめのくぼ”。昨夏には先生方、役場、フードハブ(以下FHP)のメンバー7名で「種を守る活動」を行う学校や企業、団体を視察し、神山で「地域のシードバンク」をつくっていくとしたらどのようなかたちが望ましいのかを考えました。

身近な場所で行っている「種を守る・つなぐ」活動といえば、神領ユリなどの希少植物の保護活動やどんぐりプロジェクト(神山校)、70年以上種をつないでいるもち米栽培(小学校と連携)や同じく70年以上種をつないできた神山小麦の栽培(FHP)があげられます。

今やっているものを基盤に高校生と進めていこうと目をつけたのが、神山小麦でした。神山小麦の栽培と、それに伴う畑の整備や石積み修復。神山校の高校生たちがこれから学んでいく環境デザインと食農プロデュースの両学習素材が豊富にあることから、ここ「まめのくぼ」を学び場として整備していくことになりました。
「城西高校神山校 “まめのくぼプロジェクト“ 始まっています。」(フードハブ・プロジェクト活動日誌)

 

さて、そんな構想とともに進んできた「まめのくぼプロジェクト」。生徒たちの活動の様子を追った映像が完成しました。どうぞご覧ください。(11'28")
 

*映像は長岡マイルさんはじめTYPHOON FACTORYの皆様に製作いただきました。

 

映像は2月までで終わりますが、いまは穂先が色づいて、もうそろそろ収穫どきです。
収穫したら何を作ろうか、パンにしようかうどんにしようか。地域の皆さんに振る舞うのはどうだろう。お祭りで販売することもできるかも…。生徒たちはこれからのことに考えをめぐらせています。
おいしいたのしい妄想は広がるばかり。

映像を撮り終えたあとに休校やらなんやらハプニングが続き、我々は七転八倒することになるのですが(汗)、それについてはまた別の記事で。

 

 

・・・・・・・・・・・

神山町には、全校生徒約90名の小さな農業高校があります。約70年前に開校されてから時代の移り変わりとともに、定時制から全日制へ、農林科から造園土木科・農村家庭課程から生活科へと再編されてきました。 2019年度より、農林業を基盤とするこの土地に学び、未来を拓く人づくりの拠点として、【地域創生類 環境デザインコース/食農プロデュースコース】へと生まれ変わりました。
[ 高校プロジェクト ] は、まちと高校が共に育ち合い、将来のまちの姿をつくっていこうとする取り組みです。造園や農業を学ぶ農業高校の専門課程を活かし、高校生たちが実習や授業外の活動として地域社会の取り組みに参画する場が増えています。学校で学ぶ内容と実社会のつながりを体験的に学び、地域の人たちとの関わり合いを通し、自身の人生像や仕事観を育む機会となっています。また地域においても、高校生たちの取組みが環境保全や地域景観の維持につながっています。

▶︎ 徳島県立城西高等学校神山校(学校HP)

▶︎ 世界につながった、⼭のまちで過ごす3年間(役場特設ページ)

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森山 円香

岡山出身。 2016年4月〜2022年5月まで、神山つなぐ公社でひとづくり分野を担当。NPO法人まちの食農教育の理事をしています。 このまちに来て、石を積めるようになりました。(でもまだまだ)

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