【あゆハウス通信vol.13】とにかく、毎日を笑顔で過ごすこと。

学び2021年2月5日

投稿者:あゆハウス

(ayuhouse.yoriinishi@gmail.com)

こんにちは!ハウスマスターの荒木です。

今回は、あゆハウス立ち上げ当初からハウスマスターとして関わってくださっている神山出身の桑本善美さん(通称:くわちゃん)にお話を聞いてみました。本人は「寮生や他のハウスマスターとの年齢の差が気になる・・・」と普段から話していますが、楽しいことが大好きで、歳の差を感じさせない太陽のような人です。

今回、お話するのであればOKということでしたので、直接インタビューをさせていただきました!ハウスマスター唯一の神山出身であるくわちゃんから、どんな言葉が出てくるのか、ワクワクしながらお話を聞かせていただきました。

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荒木 まずはハウスマスターになるまで、どんなことをしていたか教えていただけますか?

くわちゃん 子育てが落ち着いてからは、下分保育所でしばらく働いていました。「職場は楽しい場所がいい」そう思っていたので、普段周りとぶつかり合うこともあったけれど、定期的に行われる保育園の行事をなどを通じて、周りと協力しあったり、当時の所長さんによく話を聞いて受け止めてもらったりしていました。そういった経験から、話をすること・話を聞くことの大切さを学ぶことができたんだと思います。今でも当時の仕事仲間と旅行に行ったり、ランチに行ったりするなど、気心が知れた関係が続いていてとても有難いです。

 

荒木 保育の経験があるからなのか、くわちゃんは高校生や若者とも自然体で接してくれるように感じます。約2年前からあゆハウスのハウスマスターとして関わってくれていますが、最初はどんな思いだったのでしょうか?

くわちゃん ハウスマスターをやる前は、仕事もやめて家の外を出ることもなかったし、とにかく周りに同年代の人がいないことが不安でした。子育ては経験したことがあったけれども、イマドキの高校生と付き合ったことがなかったし、他のハウスマスターとも年の差があって話が合わないところがあったり・・・。最初は料理を作りに来るような寮母さんを想像していたので(笑)、思っていたのと違くて本当はやめたかった。

 

荒木 実際にあゆハウスが始まって2ヶ月経った頃、私に「ハウスマスターを続けられないかもしれない」とお話をしてくれたこともありましたね。

くわちゃん 当時、ある寮生との関係に悩んでました。でも、さんちゃんに「続けられないかもしれない」と話した後、一晩考えて、翌日その寮生とちゃんと真っ正面から話をすることにしました。そうやって、お互いを理解していったように思います。これまでも、そうやって問題があるごとに、あゆハウスの関係が深まってきた気がします。

そういう意味で、あゆハウスは「言葉が必要なところ」だと私は思います。それと、私にとって、あゆハウスは職場でもあるので、やっぱり楽しい場所じゃないとだめ。楽しくなる場所にしていきたいから、思ったことは言いたい。特に、一対一で話すことを大切にしています。そうやって、相手のことを理解したいし、自分のことを理解して欲しいと思っています。

毎年夏に、くわちゃんのお宅でBBQをさせていただいています。寮生たちはいつも以上にテンションが高いです。

 

荒木 これまで、あゆハウスで一番印象に残っていることはなんですか?

くわちゃん やっぱり食事を作っているときが1番楽しいです。夕食前に食事づくり当番の2人と、キッチンの中で料理に限らず、いろんな話をしています。全員で集まる時よりも、キッチンだと人数が限られているから、話がしやすいのかな。食事づくりも家で1人やっている時は楽しく思えないことが多いけれど、あゆハウスで寮生と一緒にやるのはとても楽しいんです。あと、最近は寮生からカードゲームや脳トレのスマホゲームを教えてもらって、ハマっています。特に今の1年生は気さくで興味を持って話しかけてくれるので楽しいです。

荒木 逆に、あゆハウスで大変だったことは何だったのでしょうか?

くわちゃん 私がシフトに入っている時間に、スマホを所持していない寮生が何も言わずに、夜20時頃あゆハウスからいなくなったときですね。連絡が取れないので不安になり、いろんな想像をしてしまいました。他のハウスマスター にも共有をし、寮生と一緒に軽トラに乗って、町内を探し回りました。見つからずあゆハウスに戻ってきたら、いなくなっていたはずの寮生が戻ってきていて、、、そのとき初めて大きな声で怒りました。その場で伝えないと意味がないと思ったので。今まで寮生の前で怒るようなことはしていなかったので、その寮生も悪いことをしたと気づいてくれたようです。でも、そのあとすぐに行動が変わることはなかったのですが、徐々に良い方向に進んでいるのを見守っています。小さな子どもではないから手放すことも多いけれども、高校生は未成年だということを改めて実感するような出来事でした。安全管理や報告連絡などについては、何度もいうことで習慣づけることが大切だと思いました。

 

荒木 最後に、日々関わっている寮生について思うことはありますか?

くわちゃん 私から「こうなってほしい」と望むものはないです。とにかく、毎日を楽しく過ごすこと。暗い顔が見えなかったらいいな。それを続けていたら、きっといい思い出になると思うんです。だから、近くの人との関わりも大切にしてほしいと思います。実際にここが落ち着ける居場所だと分かると、本当の自分を出せる子もいますし。人との関係は多くなくても、近くの人との関係を大切に楽しく過ごせば、これからも深く・長い関わりになるんじゃないかと思います。寮生・ハウスマスターによってそれぞれ感じ方は違うと思うけれど、私はそう思ってあゆハウスに関わっています。

くわちゃんは、以前から「あゆハウスは言葉が必要なところ」と言ってくれていますが、私もまさにそうだなと感じます。今回のインタビューを通じて、言葉の力を信じて日々寮生と向き合っている彼女のあり方に触れることができたように思います。

今度はハウスマスターに限らず、日々成長している寮生たちにもインタビューをしてみようと思います。では、次回もお楽しみに・・・

 

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あゆハウス (ayuhouse.yoriinishi@gmail.com)

城西高校神山校の寮は、鮎喰川の「あゆ」をとって、「あゆハウス」と呼ばれています。 「あゆハウス通信」では、あゆハウスで暮らす高校生・ハウスマスターが日々の活動を定期的に発信しています。 「地域で学び、地域と育つ」をコンセプトに、神山でさまざまなことにチャレンジする私たちを温かく見守っていただけたら嬉しいです。

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