「まちの外で生きてます」#05 和田さつきさん

なんでも2022年5月12日

やままち編集部

投稿者:やままち編集部

〝やままち編集部〟です。現メンバーは、大家孝文・大南真理子・白桃里美・中川麻畝・海老名和、神山町出身の5名。大阪で働いていたり、東京で働いていたり、徳島市で働いていたり。

「まち」で暮らしているけど、心の中には「やま」があります。離れたところからでも神山にかかわれないかな…と思っていたら、ある流れで「広報かみやま」に参画することに。2021年の9月号から、町外にいる若手のインタビューと、その人にむけた学生のQ&Aのシリーズ記事、「まちの外で生きてます」が始まることになりました。

紙面の都合から一部分しか載せられないので、イン神山で、ロングバージョンを公開させてください。

町外で暮らす神山出身者の今を紹介する連載。第五回は、神領出身で今は神奈川で暮らす和田さつきさん(26歳)に話を聞きました。

 

―和田さんの簡単なプロフィールを教えてください。

和田 神領生まれ、神領小学校、神山中学校を卒業しました。徳島市内の高校、県外の大学を経て、今は神奈川にある会社で働いて2年目になります。中学生の頃に引っ越して、実家は上分にあります。

(写真/雪の日に団地の前で)

―幼少期から中学卒業まで、神山での思い出は?

和田 小学校のころは家が寄井の団地だったので、商店街の店や公園で遊んでいました。友達と遊んだりすることが多かったかな。同級生は28人でした。中学校には上分からバスで通っていました。

(写真/神山の阿波踊り「連桜花連」で踊っていた小学生のころ。中学3年生まで続けました)

放課後は部活。バレー部で、小学校のころからバレーをしていてそのまま続けました。バレー部は駅伝部と陸上部に強制的に入らされていたので、夏は陸上、冬は駅伝と兼部です。

中学生になってもクラスのメンバーはほとんど変わらなかったのですが、先輩は厳しかった記憶がありますね(笑)。小学生のときは上下関係とか全然なかったけど、中学校に上がったら急に(笑)。あと結構思い出に残っているのは、神中(神山中学校)はプールがなくて夏のプールの授業が川だったってこと。今働いている会社の人に話すとめっちゃ笑われます(笑)。レアな体験ですよね。

神中祭もすごく印象に残っています。それまで、神中祭は体育祭しかなかったのですが、私が在学中に文化祭も開催されることになって。模擬店とか出し物とかも始まって、準備も含めてすごく楽しかった思い出です。午前中に体育祭、お昼に模擬店、午後は文化祭。体育館のステージで、希望した人がバンドやダンスをしたり。私は当時流行っていたKARAのダンスをしました。

小学生のころから、将来の夢は学校の先生。小学4年生のときの担任の先生がすごく好きな先生で、厳しいけど優しくて人気だったのでその影響です。なので、中学校の立志式のときも学校の先生と書いていました。どの教科も好きだったし小学校の先生が良いかなと。そのために希望する大学入れればという感じで、勉強を頑張っていました。

 

―高校・大学ではどのようなことを勉強しましたか?

和田 高校は城南高校に。これは家から通いやすいからという理由(笑)。小さいときから絵を描くのが好きだったので漫画研究部という部活に入って、放課後は部活の友達とイラストを描いたりおしゃべりをして過ごしていました。あとは家で勉強を頑張ったり。

(写真/高校の部活で徳島県の漫画コンクールで最優秀賞をいただ時、部活のメンバーたちと)

高校に入ってからは、先生になりたいとか、将来の夢とかについて考えなくなっていましたね。高校3年生までは将来を意識していなかったように思います。

(写真/文化祭の時に漫画研究部で出した部誌の表紙を担当)

卒業後の進路で大学を決めるとき、今後は工学系、情報系の方が就職に有利そうだという理由で専攻する学科を選びました。最終的に香川大学工学部電子・情報工学科に進学したのですが、これは一人暮らしがしたいけど、実家からも近いという立地上の理由もあります(笑)。家が好きすぎて、当時も月に1回は帰っていました。小さいときからPCに触れていたので情報系の分野は自分では得意な方だと思っていたけど、大学に入ってみたら周りの人がすごくて……。ちょっと間違ったかなとか思ったり(笑)。

(写真/神山に興味を持って遊びに来てくれた大学の友達とコットンフィールドで)

専攻した学科では、C言語やJavaなどプログラミングなどを勉強しました。研究室は画像処理に関係するところで、私の研究はノイズ除去に関するもの。たとえば、写真に写り込んだ雨とかを除去する、そのシステムをつくる研究です。さっき話したように、絵を描くのが好きで当時もPCで描いていたのですが、絵を描くソフトをつくる仕事に就きたいと思って、関係のある画像処理の研究室を選びました。就職活動する際にも、画像処理に強い仕事を優先していましたね。印刷機器に興味があったので、そういうところを軸に企業を選んでいました。こう考えると、小さいころから就職まで、結構つながっていますね。

(写真/大学院生の時、ドイツの留学先にて)

 

―今の仕事について教えてください。

和田 精密機器メーカーで印刷機の開発をしています。

会社としてワークライフバランスに力を入れていて、休みが取りやすいと聞いていましたが、実際入社してみたらその通りでした。学生のころは就職したら毎日残業で大変だろうなと思っていたので、社会人になってからも自分の時間がしっかり取れることにはびっくりしました。なので規則的な生活を送りながら、自分の時間は絵を描いて過ごしています。

(写真/描いているイラスト。似顔絵も得意。)

 

―神山と環境が違うと感じたことは?

和田 首都圏で暮らし始めて一番びっくりしたのは、電車に人がいすぎ(笑)。満員電車を初めて体験しました。入社当初は電車通勤だったのですが、途中でこれは無理だと思って、自転車で通えるところに引っ越しました。高校に入学したときは、あまり神山とのギャップは感じなかったかな。でもどこに行っても神山の話はやっぱりウケが良くて、みんな聞きたがります(笑)。プールの授業が川だとか友達が猪を飼っているとか、“山あるある”。

就職は場所で選んだところもありますね。四国内はあまり行きたい企業がなくて、情報系はやはり都会の方が多い。あと、一度は都会で暮らしてみたいっていう気持ちがありました。大学生のころたまに東京に行っていたので、憧れもあったのだと思います。実際暮らしてみて、最高です(笑)。テレビに出ているような話題のところもすぐに行けたり、楽しいです。

―今の神山をどのように見ていますか?

和田 神山には年に1回くらい帰っています。コロナがなかったら年に3回くらいは帰れていたのかな。やはり帰りたい気持ちはあって。でも、帰ったときも家で引きこもって漫画読んだりすることが多くて、神奈川にいるのとあまり変わらない(笑)。上分にいると町に出るのも大変だというのもあるのですが、家の中の居心地がとても良いです。

昔は、神山は何もないなぁって思っていたけど、今はいろいろできて嬉しいです。神山に帰る度にお母さんといろいろなところに行くのですが、すごく良い町だなぁって改めて感じています。かま屋とかやまびことかオニヴァとか。神山の良さも出ているっていうか、地元も上手くアピールできているなって。お母さんからそういう情報を聞いたりすると早く帰りたい!って思います。中学校の同級生と会ったりしますよ。ほとんど徳島市内や神山にいるので、帰ったときにみんなで集まれる場所があるのも良いですね。町外の人も結構来ているみたいだし、話題になっているのが嬉しい。

月並みですが、神山は自然が豊かなところが魅力だと思っています。田舎の良いところも残しつつ、お店もあって……っていう今くらいの感じがちょうど良いな。

―和田さんのこれからの目標を教えてください。

和田 仕事で特許を取りたいです。今の会社は割と特許出願率が高くて、先輩も持っている人が多いので、直近ではそれが目標ですね。

インタビュー・文:大南真理子 


質問!まちの外で暮らす先輩にあれこれ聞いてみよう!

 

Q 神山での経験で今役に立っていることはありますか?(大学生)

和田 大学生のときに、国際交流プログラムで海外の学生を受け入れたことは、私の人生を大きく変えました。そこで初めて異文化に触れ、海外での生活に興味をもつようになりました。それがきっかけで大学院生のときにドイツに留学し、多様性やさまざまな価値観を理解できるようになったと思います。海外で1人で生活することは大変でしたが、それを乗り越えることで自身を成長させることができました。

Q:大学生の時に何か取り組んでいたことはありますか?(大学生)

和田 イラストの趣味が発展し、大学時代は漫画の自主制作をしていました。自分で発案、執筆、宣伝、頒布を行う体験は珍しく、就職での面接で興味を持ってもらえることが多かったです。今でも執筆活動は続けており、私の生きがいとなっています。

Q 就職活動を始める前に、企業のインターン等には参加した方が良いのでしょうか?(大学生)

和田 参加した方が良いと思います。私が今の企業を選んだのは、インターンで会社を訪れたことがきっかけでした。やはり実際に現場を見てみないと、会社の雰囲気などは感じ取れないと思います。また、インターンの参加により選考が早く進むなどのメリットがあるのでお薦めです。

Q 今自分が大学2年生なら何をしますか?(大学生)

和田 大学の授業を真面目に受けます(笑)。私自身、部活やバイト、趣味を満喫した学生生活に後悔はないのですが、働き始めてからもっと専門性を身につけておけば良かったなと思うようになりました。働きながらでは思うように勉強の時間が取れないです。せっかく学べる環境にいるのなら、思う存分にその環境を活かしてください!

Q: 山の後輩たちに一言ください!(大学生)

和田 いろんなものに触れて興味をもって、勇気を出して挑戦してみてください! 自分のキャリアを形成するきっかけになるかもしれません。


Q&Aとりまとめ:中川麻畝・海老名和
デザイン:白桃里美
編集部とりまとめ:大家孝文

やままち編集部

やままち編集部

やままち編集部は、神山町出身の5名(大家孝文・大南真理子・白桃里美・中川麻畝・海老名和)からなる編集部。「遠くで暮らしていても、神山にかかわることが出来れば」という想いから、「広報かみやま」で連載「まちの外で生きてます」の連載を企画・制作しています。(2021年夏より)

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コメント一覧

  • (どうでもよいことですが)上分の和田さまと言えば、タクシーの和田さんと、食料品店の和田さんしか私存じませんが、関係おありでしょうか・・?

    2022年5月12日 22:34 | ニコライ

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