“小さな自然再生” 研修会 「行こう、鮎喰川」〈その2〉

学び2022年10月31日

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投稿者:田中 泰子

(神山つなぐ公社 安心な暮らしづくり担当)

〈本番編 1日目〉
遊び・学び実践する編 (9月10日午後~)

下見の際に、町長からお聞きした〈昔の川遊び〉のお話がとっても楽しすぎて。

 下見のとき。町長から、鮎喰川のことを聞いています。

せっかくの機会、地元の先達との時間をつくりたい!と、町長はじめ、神山の「先達」に声をかけさせていただきました。

「こどもたちに、昔の川遊びを体験させてあげたいんです。」
そう話すだけで、みなさんいろいろ飛び出す飛び出す、遊びの数々。
お話を静止するのに必死(笑)なほど。

そうして快く引き受けてくださった後藤町長はじめ、錚々たる先達の皆さん。

〇河野誠敬(かわの のぶたか)さん

事前打ち合わせに来てくださった誠敬さん。もともと教員をされていた誠敬さん。当時の生徒たちを川に連れて行っては川でたくさん遊んでいた(いやいや、部活の一環!だった)そうです。

〇藤本武一(ふじもとぶいち)さん

お声がけしたすぐに、鮎喰川コモンに「なにしたらいいん?」と駆け付けてくださいました。

そして、若き先達
〇岡田恭秀(おかだ やすひで)さん

岡田さんは木沢のご出身。山遊びにも川遊びも本っ当に詳しい!

あっ、後ろ姿。

と思ったら、10年前の大粟山での森づくり(グリーンバレー主催)のときの写真を偶然発見! 

右から2番目に写っているのが岡田恭秀さん。そして、左端にいるのが藤本武一さん。そして、こっそり私も(笑)。
敬愛してやまない、今は亡き、森づくりの師匠 東谷さん(左から3番目)を囲んでの写真。懐かしい。

森づくりに集う山の先達が、神山では川でも先達!

 

「ツツミでエビやジンゾクが捕れるぞ」

 
「ペットボトルの仕掛けをやって見せようか」

「カニカゴを前もって仕掛けておこうか・・・」

カニ籠をしかけられそうな場所を探している先達・岡田さん

アイデアが次から次へと出てくる様子に、
やっぱり「 “鮎喰川” が神山のオトウチャンたちを元気にする!」と確信しました(笑)。

先達のみなさんが、こうして準備してくださっている中、研修会まであと数日というタイミングで、台風の影響で雨が降り続きました。

雨で増水した鮎喰川。上角谷川も濁流となってしまいました。

こんなに増水した鮎喰川を目にするのはいつぶりだろう。

抗うことのできない状況の中、当日までの日々、先達のみなさんそれぞれが、川に出向いてくださっていました。
ある人は川の様子を動画で私に送ってくださったり。
ある人は「水量は減ってきとるけん、本番は最高に綺麗な鮎喰川でできるかも?」と伝えてくださったり…。

大雨から数日。先達が送ってくださった、水量が減ってきた鮎喰川の写真。

それはもう、泣ける日々でした。

研修前日。「川の神様~」と祈るような気持ちで過ごしました。
が、その夜、また雨が降り・・・。

そして、当日の朝。雨は止んでいたのですが、
川に入るには水量が多く、
「神山の先達と川遊びを体験しよう」(遊ぼう編)は止む無く中止となりました。

先達たちの思いを形にできず、本当に悔しい。
「必ずリベンジするっ!」と心に誓ったのでした。
 

遊び・学び・実践する編(座学:9月10日夕方〜開催)

というわけで、「小さな自然再生」研修会は夕方の座学からのスタートとなりました。
神山町農村環境改善センターに集まったのは、町内外から集まった「川」が大好きなみなさん。

町内からは、先達、城西高校神山校の理科の先生と生徒さんたち、役場の職員さんなど、この町に暮らす様々な方が参加。

町外からも、自然体験活動を行う団体のみなさん、川のプロフェッショナルのみなさんなど、「小さな自然再生」に関心を寄せる多彩な顔ぶれでの座学となりました。

瀧先生(滋賀県立大学准教授)のお話は、所定の時間がきても「まだ半分も話せてない!(笑)」というくらい、たくさんの資料を準備してくださっていました。スライドの数にして、なんと179枚!

お話の中では、全国で行われている事例もたくさん紹介していただきました。

・「モクズガニの遡上を助けよう」と縄梯子を子どもたちがつくった取り組み
・官民が一体となってビワマスが遡上できる試行錯誤を重ねながら魚道を設置した取り組み
・役場と新聞社がコラボした川づくり・まちづくりを行った取り組み
・環境(魚つかみなど楽しい取り組みなどから)と防災、両面からの体験型学習の取り組み

などなど。

どの事例も、複数年の歳月をかけて行われているものばかり。
「小さな自然再生」の挑戦は、“失敗の繰り返し”を覚悟する必要がある、というお話も。
それでも、関わっている人たちがなんだか ‟楽しそう” だったのが、とっても印象的でした。

そして、会場に集まったみなさんのエネルギーの高いこと。

前のめりに聞いてくださっているみなさんとのやりとりは、質疑応答も含め、本当に熱い時間でした。

本当はこの日の夜、大久保の天王山で行われる花火も見ていただきたかったのですが、花火も雨で中止となりました。

翌日に行われた花火をここで少しだけお裾分け。

 

「川」での取り組みを通じて、この先も繋がっていく。

Collavorative Nature Restoration!
(協働による自然再生)

神山で、そして徳島で、今回の研修会を通じて、いろんな協働の取り組みが生まれていきますように・・・。

本番編2日目へつづく)

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田中 泰子 (神山つなぐ公社 安心な暮らしづくり担当)

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