「まちの風景づくり一緒に考えませんか?」開催報告_Ep.5

住まい2023年1月11日

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投稿者:小池 裕子

(神山つなぐ公社)

皆さん、こんにちは。
今日も「まちの風景づくり一緒に考えませんか?」の開催報告をしたいと思います。
今回は第4回のゲスト、ランドスケープデザイナーの田瀬理夫さんの回の報告になります。

テーマは「地域を読み解いて設計するってどういうこと?」です。
景観というと、森や川、農地等を想像する方が多いと思いますが、建築物もまちの風景を作っています。当初、建築物に焦点を当てた勉強会を実施しようと考えていましたが、まずは「人のためのに何かを建てる際、何を考えればいいのだろうか?」というベースの考え等について田瀬さんに教わりました。

第4回の勉強会は2本に分けて報告を書いていこうと思います。今回は下記の順番に書いていきます。

1,地域らしさ、って?
2,今の日本の現状
3,田瀬さんの設計事例
4,神山こうなったら良いんじゃない!
5,景観計画に向けての妄想
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1,地域らしさ、って?
田瀬さんは地域らしさというのは、水系や植生によって自ずから決まってくるものだと述べていました。植生や水系はどのような地域らしさというのが出てくるのか説明して頂きました。

植生:皆さんもご存知の通り、南北に長い日本は場所によって植生が異なります。環境省が定めた生物多様性保全のための国土区分があります。植物には常に生物が寄り添っているので、これらの区分を基本的に尊重してデザインしなければならないと、田瀬さんは言います。

画像参照先:https://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/policy/map/map01/index.html

水系:地形を見る場合は、水系をみると良い。流域それぞれに歴史や文化があり、それだけで多様性がある。山から海まで、まちのどこでも水系が関係しているため、常に意識しなければならない。


2,今の日本の現状
日本の建物は輸入された建材で建てられたものが多く、多量のエネルギーを海外から持ち込んでいます。田瀬さんはランドスケープの課題として「地球温暖化と生物多様性の衰退」と捉え、どうふるまっていけばいいのか?を自らに問いながら設計にあたっておられます。勉強会では「都会」と「地方」に分け、そこでの課題と課題対して設計者としてなにをやらなければならないのか、田瀬さんが考えていることをお聞きしました。

3,田瀬さんの設計事例
前項目のなにをやらなければならないかを踏まえた上で、田瀬さんが実際にその場所らしさを新たにどう作っていったのか、田瀬さんの今までの設計事例を出しながら説明してもらいました。

アクロス福岡
福岡市中央区天神一丁目1番1号という福岡市の中心地に地域のアイデンティティーとなり得る建物を考え、地域らしい山をつくるというのをテーマにして設計にあたったものです。今見ても斬新なものだと個人的には感じますが、ここの植物は周辺の山と同じ植生にして、植樹をしています。種や生物がお互い(アクロス福岡と周辺の山)の“山”を行き来できるようにしてあります。

画像参照先:https://www.acros.or.jp/

里山住宅博in KOBE 2016
田瀬さんは地元の木材、植物、石、土ですまいをつくれば、建物というのは自ずと地域らしいものになってくるだろうと考えています。これらを集合させたらどういうものが出来るのかを考えたものが里山住宅博inKOBE2016です。この他にもここには設計にあたって重要なポイントがありますが、ここでは割愛します。詳細は上記のリンク先へ。

4,神山こうなったら良いんじゃない!
田瀬さんに神山でこれから景観計画を作る際、なにを考えるべきかについて、3つ項目を挙げて頂きました。
一つだけここに挙げるとするならば、冒頭に述べた「生物多様性の衰退と地球温暖化」について。
「次世代に対する取り組みとして、山と川、人との関係の再構築をしていかなければならない。エコロジーは視野を狭くせず、全体的に考えることを可能にしてくれる」と教えてくれました。

5,景観計画に向けての妄想
田瀬さんに景観計画策定に向けてまずは何をやっていけばいいのか、「妄想」していただきました。それがこちら。

町のことを全部自分の目で見れば、やることが見えてくる、そして町民全員で考える勢いで町のことを考えなければならないということだと思います。
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ということで今回の内容は以上になります。本勉強会については動画で記録していて、町民の皆さまには録画データを見て頂けるようになっています。
気になる方はご連絡ください。次回は田瀬さんが携われた大埜地の集合住宅について、田瀬さんが設計時に留意したことはなんだったのか、勉強会で聞いた内容を報告します。

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小池 裕子 (神山つなぐ公社)

こいけひろこ/ 神奈川県横浜市出身。2022年5月から神山つなぐ公社で「すまいづくり」を担当しています。好きなご飯は白米です。毎日美味しいと思ってます。

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