「行こう、鮎喰川!」〜神領小学校編〜
なんでも2023年11月30日
小学校での川遊び
地域の先達と川や山で遊ぶ「行こう、鮎喰川」の取り組みを昨年度から行っています。「小学校でもやりたい」という先生たちとつながることができました。神領小学校で実施した川遊びの様子をお伝えします!(広野小学校編は別の記事でお伝えしています)
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「行こう、鮎喰川!」~神領小学校編~
神領小学校での「行こう、鮎喰川!」の実施は、2年生の担任の先生と小学生の保護者である公社のスタッフの会話から始まりました。
「神山の川や山で、子どもたちといろいろやってみたい!」
「感性の豊かな時期に自然と触れる経験をさせてあげたい」
ただ「なかなか学校だけで実施することが難しい。」
という先生方との会話から、学校の授業の枠で、授業の内容にそぐう具体的な内容を先生方と検討しました。最終的には1・2年生合同で、生活の授業として「行こう、鮎喰川!」と称した川遊びの授業の開催に至りました。
今回は2つのテーマを持って実施!
1.この地域に暮らす先達と出会い、昔の遊びを教わりながら、
川で遊ぶことの楽しさを感じること。
2.鮎喰川の生き物を知る。
1つ目のテーマでは、先生方からのリクエストがあった伝統猟法「ゴロ引き漁」に挑戦しました。教えていただく先達は、神領(大久保地区)の中南さんにお願いしました。
・・・ゴロびきとは??
「紐についてるあわび(貝殻)が川底にすれて「ゴロゴロ」なるからゴロびきって言うんよ」と中南さん。
貝のついたこの紐を左右に揺らしながら、数メートルほど上流に構えた大きな網に少しずつ近づけます。そして、川の底の方にいるジンゾク(ヨシノボリ)を網に追い込んでいきます!
これがなかなか難しい!
紐が浮いてしまうとそこから魚が逃げてしまう。
でも、1,2年生の子どもたち4~5人で1グループをつくり、同じグループのお友達と
先生とで、なるべく川底に貝がジャリジャリと音を立てるよう、左右に紐を揺らし、じわじわと歩みを進めていきます。
「1匹!」「2匹!」とチームワークにより大きな網に追い込むことができた魚の数はまちまちでしたが、最後のチームはなんと20匹!捕れた数に関係なく、網の中にその姿を見た子どもたちからは歓声が上がっていました!
中南さんによると、「ゴロ引き漁」はだいぶ昔のやり方で、「自分らの子ども時代も、実際にやったのは数回くらい」とのことでしたが、ゴロ引きの道具は中南さんご自身が手づくりで作られていたものでした。とても貴重な体験をさせていただきました!
そして、もう一つのテーマは「鮎喰川の生き物を知ること」。
集まった子どもたちの前に”どーん”と現れたのは、いろんなお魚が入った水槽。
魚に詳しい田中重人さんが、子ども達のために鮎喰川にいるお魚たちを事前に捕ってきて、見せてくれました!
さらに!網などではすぐにはとれない特別ゲストも。特別ゲストを連れてきてくださったのは、先達・中南さん。
特別ゲストの登場は少し焦らして、公社スタッフからクイズを出題!
Q1:ぼくはいま、かみやまの川に住んでいるよ!
(子どもたち)→「???」
Q2:ぼくのからだは、かたいよ!
(子どもたち)→「カメー」「スッポン」
Q3:ぼくの手には、毛がいっぱいはえているよ!
(子どもたち)→「?」「えっ?誰?」「モクズガニ 」
Q4:さむくなってきたら、ぼくはうみへいくよ!
(子どもたち)→「?」「?」『?』
わかりますか?
そう!特別ゲストは・・・
中南さんが、川の水につけていた容れ物を子どもたちの近くに持ってきました。
見えたのは「モクズガニ!」
モクズガニ のお腹を見せながら、オスとメスの見分け方や
「イタドリの花が咲く頃に蟹が美味しくなる」という豆知識も教わりました!
モクズガニを見るのが初めての子達も半分以上!
子どもたちも「触りたいー!」
とカニのいるかごを覗いてみますが、
意外と怖くて手を入れてもさっと触って引っ込める!
子どもたちに見せるため、かごからパッとすくいあげた中南さんのすごさを感じました。
こちらでは、たも網で川の中をガサガサしてお魚を捕まえる、
通称「ガサガサ」に挑戦。
「とれたーーーっ!」子どもたちの網にもいろんな魚が入りました!
途中でその魚たちを見てみよう!と集まってきた子どもたち。
捕ってきていた婚姻色のでた綺麗なオイカワ※も触ってみたい、と水槽前に行列が!
※婚姻色とは:繁殖期を迎えたオイカワという魚のオスは、この時期になると緑と朱色の 綺麗 きれい な「婚姻色」と呼ばれる体色になる。
でもでも、獲ってもらった魚も気になるけれど、自分たちで獲った魚はさらに興味津々のよう!
生き物探しやゴロびきを体験した後は、
川のちょっと深いところへ行って「わー!」「きゃー!」と
川の流れに流されてみたり(初めて川で流れる体験をした子もいました)
引き続き、生き物を探す子どもたちがいたり、
思い思いの時間を過ごします。
楽しい時間はあっという間。
子どもたちはもちろん、先生方にとっても楽しい時間になったようでよかったです。
活動終了後、先生からいただいたお手紙がとても嬉しかったので、
一部抜粋させてください。
「子どもたちだけでなく、私自身もたくさんのことを教えていただき、好奇心がくすぐられました。この歳になってもワクワクすることは生活(人生)を豊かにしてくれるなあと感じた1日となりました(〜中略〜)。心がポカポカする体験学習でした」
当日の帰りの会でも川遊び楽しかった〜の声がたくさんあったようでほっこり。
たった数時間の川遊びでしたが、子どもたちの思い出に残るといいなと思います。
今回の場をつくってくださった中南さん、海老名校長先生、武市先生、伊月先生、田中重人さん、ありがとうございました!
(書き手 秋山千草)
ikouakuigawa
まちを将来世代につなぐプロジェクトの中の施策2-7「地域の先達にまなぶ、防災教育を兼ねた「子どもの自然体験」の促進」の取り組みを紹介しています。 神山つなぐ公社(田中泰子、秋山千草、中村奈津子)を中心に、高校生・大学生スタッフが運営しています。
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