鬼籠野で取り組む「ちょっとわて」

なんでも2024年7月5日

投稿者:donanzo

(みんなでどなんぞしちゃげんで)

「ちょっとわて」
皆さん、この言葉、どんな意味だか分かりますか?

「ちょっとずつ」とか「少しずつ」という意味で、神山では、年の大きい方々を中心に使われている方言です。

そんな「ちょっとわて」を合言葉にした場づくりが、今年の春から始まっています。

その背景にあったのは、高齢になった方々の「困りごと」の声でした。

「ちょっとしたもんを買いたい時があるんやけど、近くにお店がないけん買えん」
「今は車に乗れるけん、いいけんど、免許返納してしもたら、たちまち買い物に困ると思う」
「普段は若い士(家族)が買い物してきてくれるんやけど、たまには自分の目で見て買いたい」などなど。

そこで、商店のない鬼籠野地区の住民の皆さんと「なんかみんなで出来ることないで?」と話し合いを重ねてきました。

「出かける楽しみが生まれるよう、買い物ができるマルシェみたいな場をつくりたい!」
「困っとる人も多いけん、移動支援もしよう!」(レッツの制度が生まれる前からの取り組みでした)
「高齢化で地域住民の支え合う力が低下してきとる。移住してきた人らとも知り合うて、みんなで支え合えるコミュニティの再構築をしていきたい!」
という声があがりました。

そこで、鬼籠野地区の住民有志の方々と、これら3つのことを主軸に「さいさい市」と名付けたマルシェを、イベント的に開催してきました。(2021〜2023年度)

そして今年(2024年度)からは、もう少し日常支援につなげられないか、改めて住民の皆さんと何度か話し合いを重ねました。


そこで交わされたのが「ようけ(たくさん)はいらんのよ」「一人分くらいのちょっとわてでいいんよ」という声。

お一人暮らしの方も多い中、「そうか・・・ちょっとわて・・・か」。その言葉の持つ背景と、その言葉の持つ可愛らしい響きに、「よし!合言葉は“ちょっとわて”ですね」とみんなで合意。

月に1度のペースで開催し、
・「ちょっとわて」の買い物ができる場
・みんなでワイワイ集まれるサロンのような場
・カフェのように、ひとりでもホッとひと息つける場
を目指して「ちょっとわて」を開催しています。

今年5月と6月に開かれた「ちょっとわて」の様子です。
ちょっとずつ(笑)ご覧ください。

食料品の販売に協力してくださっているのは、神領寄井にある安岡酒類食料品店。

その他、神山町商工会、NPO法人里山みらい、そして鬼籠野地区の住民有志の方々、鬼籠野地区集落支援員さん・・・と、たくさんの方々が協力してくださっています。

とにかく、ここでのミソは「ちょっとわて」。

バナナだって量り売り。一本からでも買えるんです。

お店のレジには、かつてこの地区にあったJA鬼籠野購買部の元店長さん。安心感がお店中に漂います。


小さなお客さまも来てくれました。

そして、ホッとひと息つけるカフェには、「コーヒーがとっても大好き」という鬼籠野出身のマスター(写真左)。

そしてマスターとともにカフェを切り盛りしてくださっているのは地域の車屋さん。

ご近所のみなさんも買い物に来てくださいました。
(終えた後の片付けも、ご近所の方が手伝ってくれました 涙)

そして、

優しい風景も


たくさん・・・。

鬼籠野地区の皆さんとつくる「ちょっとわて」。

「暑いから、ちょっとでも」とオープン前に水撒きしてくださっていたり、

お借りしている駐車場スペースの草刈りを、朝一番に行って、してくださっていたり、

あまりに仕上がりが綺麗だったので、もう一枚

終わった後には、スタッフみんなで集まって


その都度、みんなで「振り返り」を行います。

アンケートの声にもちょっとわて(笑)応えながら、この先も、ちょっとわて(笑)進化していく予定です。

次回は
7月31日(水)11:00〜14:00 開催予定。
夏休み特別ということで、子供たちにも来てもらえるような出店を予定しています。乞うご期待!
(鬼籠野地区の皆様には、部落会長便にて開催のご案内をお届けします)

・・・・・・・・・・・・・・

「ちょっとわて」の活動は、神山つなぐ公社が神山町地域包括支援センターから受託している「生活支援体制整備事業」の中で取り組んでいる活動です。この事業は、高齢になっても住み慣れた神山で、そして自宅で生き生きと暮らし続けることができるよう、地域住民の皆さんと一緒に行っていくまちづくりの活動です。「一緒にやってみたい!」と思われた方は、神山つなぐ公社までお気軽にご一報ください。

神山つなぐ公社 電話:088−603ー8184(担当:田中)

 

donanzo (みんなでどなんぞしちゃげんで)

生活支援体制整備事業(※)では、「みんなでどなんぞしちゃげんで」を合言葉に、年を重ねられた皆さんはもちろん、大人も、子供も、住み慣れたこの町で、元気に活き活きと暮らしていけるように、この町で暮らすみんなで取り組むまちづくりを行っています。 (※)生活支援体制整備事業は、神山つなぐ公社が神山町地域包括支援センターから委託を受け、企画運営を行っている事業です。

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