【KAIR】寄井の窓ギャラリー|シャーロット・ブリスランド 2021/5/25~

アート2021年5月26日

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投稿者:Art in kamiyama

寄井の窓ギャラリー、展示替えしました!

5月25日より、KAIR2005招聘アーティストのシャーロット・ブリスランドさんの作品、「灰色の建物」が展示されています。

展示期間|2021年5月25日~6月11日まで
ライトアップ|13時~20時

​2005年、鬼籠野の旧保育園を拠点に約2か月の間滞在制作を行いました。
梅雨の曇り空、田んぼに水が入り、田植えが始まる風景を連想させるような作品です。陽が落ちる頃になると、雰囲気がぐっと変わります。帰り道や散歩のルートとして、ぜひ寄井商店街を通ってみてください。

 

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シャーロット・ブリスランド Charlotte Brisland 
2005年度 神山アーティスト・イン・レジデンス招聘作家
2005年9月16 日- 11月30日 神山町滞在


昼の4時だと思って起きてみると夜中の1時半だった。ひどい時差ぼけと周辺地域への興味心から、散歩に出てみると、川のそばにたどり着いた。その夜は満月に近い夜で、月の光が醸し出す独特な雰囲気がインスピレーションとなって、私の最初の絵画作品が生まれた。静けさと、劇的なほどの光の変化、これが神山独特の雰囲気を作り出している。
アトリエで制作し始めてからまもなくして、この町の優しさを感じるようになった。

多くの方々が作家に焼きたてのパンやケーキを差し入れてくれたり、寒くなると靴下まで届けてくれた。このような小さな心遣いのひとつひとつがこのレジデンス事業をこれほど温かいものにしているのだろう。
レジデンスが佳境に入るにつれ、大きなプレッシャーを感じるようになった。
初めての課外授業をテレビで生中継されている中で行うというのだ。展覧会までに作品を完成させられるか不安になった。課外授業に先立ち、通訳を通して先生方とミーティングを開いたが、文化の違いから誤解が生じることもあった。そしてついに運命の日がやってきた。これ以上ないほどに緊張したが、最後には大きな達成感を感じることができた。どうしてみんなは私にこんな大役を任せたのだろうかとも思った。それは私にとって最大のチャレンジであり、ここに来て初めて本当に自分が何かをやり遂げられるのかを知る機会を与えてもらったように思う。そして、これはKAIRに関わっている皆さんの信頼と励ましがなければ、決して達し得なかったことである。
(テキスト2005年)


シャーロット・ブリスランド 
イギリス南部の海岸沿いの町、ポーツマス生まれ。2004年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート国立大学院卒業。ロンドン・ニューヨーク・ベルリン・ジュネーブ・日本など世界各地で作品を発表しており、美術館収蔵品、また個人コレクションとして作品が収集されている。2018年ジャクソン絵画賞ランドスケープ部門受賞、クリエイト!マガジン誌2019年5月号女性特集では世界の女性アーティストとして取り上げられる。
→KAIR2005作家紹介ページ
→作家ホームページ
→インスタグラム
 

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寄井の窓ギャラリーは寄井商店街の生活に馴染む、日々の中でアートを身近に感じる場所として、365日ガラス越しに開かれている空間です。これからも少しずつ変わっていきますので、どうぞお楽しみに!

 

 


●二軒隣の豆ちよ焙煎所の左の建物にある割れた陶器でできた作品は2018年にリターンアーティストプログラムで10年振りに来町していたパット・ヴァン・ブーゴーの映像インスタレーション作品「神山の眼鏡店」の一部です。

作品の映像は以下のURLからご覧いただけます。
→ 映像|video 《The Optician 神山の眼鏡店》Pat van Boeckle
 

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「神山の眼鏡店」

ずいぶんと前に店を閉じた神山の眼鏡店。

今週だけ、再びお店に明かりが灯ります。

かつてこの場所で眼鏡店を開いていた家の中に足を踏み入れてください。

上の部屋では夢を見て、

過ぎ去った時間は地下に漂い、

机の上には涙がこぼれ、

そして、室内ではおとぎ話が生まれます。

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Pat van Bockel  パット・ヴァン・ブーゴー(KAIR2008, KAIR2018/オランダ)

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