杉皮奮闘記Vol.01 道具を作ろう
住まい2020年7月25日
神山町役場総務課で集合住宅のハード整備担当の北山です。前回もお伝えしたとおりコモンハウスの設備小屋の屋根を杉皮葺きにするプロジェクトが進行中です。
今回は道具の話をしたいと思います。それはそうとアイキャッチとかに登場する杉皮の画像。うなぎのかば焼きに見えませんか?見えない?そうですか。
気を取り直して
【シャゴカキ】
森林組合に相談したら倉庫にあった道具を貸してくれました。杉の表面の白くなっている部分とか表面を剥いてキレイにすることができます。
左半分はシャゴカキをした皮、右は剥いて乾かしただけです。シャゴカキするとキレイな茶色になります。
【テギガマ】
杉皮を剥くためのカマ。テギガマです。
小さな刃が片側についていてこの部分を使って皮に切込みを入れることができます。反対側は丸みを帯びています。切込みを入れた後、皮と形成層(白い部分)の間に押し込むことで皮を剥くことができます。
森林組合の倉庫には無かったので探していたら総務課長のお家で見つかりました。研いでくれていて切れ味抜群。
6月にグリーンバレーが行っている森づくりに参加した時はテギガマが無かったのでナタを使いました。
【ナタ】
ナタは色々なことに使えるように出来ていてテキガマと同じく片側が刃、裏側の角がテギガマと同じように丸みを帯びていてこの部分を使って剥きました。
後日数名で集まり杉皮剥きに使う竹ヘラを作ることにしました。大埜地住宅横の川原に生えていた竹を住宅の生垣などに使うためストックしています。それがよく乾いているので使いました。
メンバーに共有されている完成形は「最中とかにあんこを詰める時に使うようなへら」完成形のイメージを共有しないままの作業はどのような結末を迎えるのか!?
まずは竹を割ります
各自ナタや小刀を使って作業開始。雑談しつつ作業を続ける参加者たち
つみれが載せてありそうな竹ヘラ
色々な形の竹ヘラが完成しました。草取りに使えるかも、という雑談から僕は最初から脱線してました。
その後竹ヘラを試しに我が家の裏山へ。練習だし良さそうな木じゃなく細くてこぶのある製品にならなさそうな木を選んで剥いてみました。
前回はナタで切込みを入れたのでロスした部分があるなと思いチェーンソーで切込みを入れました。
本番想定で立ち木のまま手の届く範囲に切込みを入れてさぁ皮剥き!
作ったばかりの竹ヘラを切れ目に差し込みます。びっくりするぐらい簡単に剥けはじめます。ナタ、テキガマでもチャレンジしましたがどの道具でも剥けるので使い分けだなと思いました。コブなど硬い部分は両手で持てるテキガマが適していると思いました。
一気に差し込むと突き抜けてせっかくの皮が損傷してしまうので二人組とかで引っ張る担当、皮に道具を差し込み剥がす担当のように役割分担すると効率よく剥けそうです。焦らず少しずつ剥がすのがコツ。
長雨で日程が組みにくかったけどそろそろ梅雨も明けそうなので本格的に奮闘していこうと思います。
次回皮むきDAYはイベントページに掲載予定です。杉皮に関心のある方ご期待ください!
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