杉皮奮闘記Vol.02 いざ、実践へ
住まい2020年7月30日
7月23日(木・海の日!)、上分、矢治谷に杉皮を採集に行きました。
奮闘記vol.02は、神山町役場総務課の駒形が記録します。
今回、採らせていただくのは、町有林の近々皆伐される杉の木があるエリア。(皆伐とは、ある一定の場所の木をまとめて伐採すること)
先日、徳島森林組合の方々に杉皮で屋根を葺くことの相談にのっていただいたのですが、「木材は出荷するけど皮はいらないよ」とのこと。伐採事業の機会に合わせてここの杉皮を採らせてもらうことになりました!
※矢治谷はこんな山の上。岳人の森の近くです
メンバーは4名(カフェオニヴァ齊藤さん、鮎喰川コモン設計士吉田さん、神山町役場北山、駒形)、軽トラとチェーンソー、自作の道具を携えて、矢治谷へ。
この写真は6/25森林組合の藤本さんに案内していただいた時の図。
ここから右側が皆伐範囲とのこと。
勢い余って違う山の木を切ってしまわないよう、、、まずは境界の木から剥いていきます。
はじめに挑んだのは、作業道沿いの巨木!
一体何歳なのだろうか、と考えさせらてしまうほど立派な杉でした。
チェーンソーで切り込みをいれたら、表皮と幹のすき間のポイントを探します。
ザクっ、とポイントを探り当てたら、あとは慎重に皮はがしていきます。
初めはテキガマ(※奮闘記vol.01参照)を使っていましたが、力加減が難しく傷が入ってしまいそうだったので、自作の道具も実践。竹の柔らかさや曲線があり、傷がつきにくく、使い勝手も良し。
チェーンソーが使いづらい部分は繊維に沿って剥ぎ取ることも出来ました。
捕獲!
今度は、一周剥きにチェレンジし、皮の重みに割れてしまいそうなところを耐えながら、捕獲!!
作業してみてわかったのは、その木によっての質感が全く違うということ。ガイドを差し込むとするすると剥ぎ進められるものもあれば、なかなか固く力が要るものまで。隣り合っている杉にも、それぞれ違いがありました。採り進めやすかった杉からは、幹と皮の隙間からポタポタと水が滴り落ちていた(ひとでいうところの血液?血漿?のようでした)ので、はがれやすさは水分量が影響しているのかも?
一本一本と作業を進めるのに、毎回新鮮な感触がありそうで、これからも楽しみ。
あれこれと話ながら、採集出来たのは杉の木3本分。この日の作業はここまで。
採った皮はアラノシ(重しを載せて乾燥させる)という工程を行って保管しますが、その話しはまた後日。
それぞれの杉皮が、乾燥後、どういった変化が見られるかも楽しみです。
道具や作業効率に改良点も見つけて、より良い杉皮をゲットするために、奮闘は続きます。
※屋根として葺くには平らにする必要があるので、凹凸の大きなところには切り込みを入れました。
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